監督:ウィリアム=ワイラー
出演:ジム(グレゴリー=ペック)、パット(キャロル=ベイカー)、リーチ(チャールトン=ヘストン)、ジュリー(ジーン=シモンズ)、ヘネシー(バール=アイビス)、テリル少佐(チャールズ=ビックフォード)、ラモン(アルフォンソ=ベドヤ)、バック(チャック=コナーズ)、ほか
1958年、アメリカ
大牧場主の娘パットと結婚するために西部にやってきた東部の男ジム=マッケイ。しかしパットの父テリル少佐は、水源地を巡って大牧場主のヘネシーと対立しており、パットを思慕するテリルの牧童頭リーチや、水源地ビッグマディの持ち主ジュリーを口説こうとするヘネシーの息子バックなども絡んで、ジムは西部のやり方に東部の誇りを持って立ち向かっていく。
グレゴリー=ペックさんがインテリの東部男(ただし、元船長なので荒っぽいことは意外と慣れている)に扮した異色の西部劇。
有名なテーマ曲がYouTubeにあったので拾ってきた。
よくある文明の衝突がテーマだと思うんですが、ジムのキャラが、東部の目線で西部を馬鹿にするんじゃなくて(逆はあるんですけど)、あくまで東部の誇りを持って、でも西部も愛しつつ、誰もが傷つかずに済む道を模索するという、なかなか格好いい男となってます。で、対立しあうテリルとヘネシーなんですが、久しぶりに見直したら、頑固な少佐はともかく、粗野だけどジュリーのことも大切にできるヘネシーのおっさんはいい奴だと思った。息子のバックはただの屑だけど。で、テリル側のバックのポジションが牧童頭のリーチになるんですが、これが今や全米ライフル協会の会長として悪名高いチャールトン=ヘストンなのは皮肉だなぁと思ったり。
ジムとパットが婚約を解消して、ジムがテリルの牧場を離れることになった時、リーチと殴り合いをして片をつけたり、ジムが丸腰でヘネシーのところに乗り込んだり、バックに「ジムを殺す」と脅されて拉致されたジュリーがジムに「帰れ」と言うのを見破ったり、バックと決闘したり、とジムが格好いいんですが、粗野なおっさん風ながら、決闘の流儀を理解し、「合図の前に撃った方を撃つからな」と言って、バックを撃つのも辞さなかったヘネシーさんはいい男だと思ったよ!
もう何で争ってるのか、どっちも忘れたような争いに割って入ったジムの侠気にラスト、憎み合った親父2人が2人だけで戦い、共倒れになり、この先、争いはなくなるのか、はっきりしたエンディングは示しませんが、リーチは「もう牛を追う(少佐の命令でヘネシーの牛を水場から追い立てていた。当然、牛は水が飲めないので死んでしまう)のは嫌だ」と言ったりしてたんで、丸く収まってくれるといいですな。
たんぽこ通信 映画五十音リスト
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