監督:アンリ=ヴェルヌイユ
出演:シャルル(ジャン=ギャバン)、フランシス(アラン=ドロン)、ほか
音楽:ミシェル=マーニュ
見たところ:うち
フランス、1963年
アラン=ドロンの名前を見つけたので録画しておいたら、ジャン=ギャバンも共演してて、うはうはで視聴した一作。ギャバンが晩年に多く出演したギャングものですが、すんなりと犯罪が成功しないあたりは「
シシリアン」や「
脱獄の報酬」などに通じる哀愁もあったりします。
5年の刑期を終えて出所してきたシャルルは妻の待つ家庭に帰ったが最後の大仕事にコート・ダジュールのカジノを選ぶ。しかし仕事仲間のマリオはカジノの設計図を手に入れるまでで体調の衰えを理由にリタイアし、シャルルは若いフランシスとその義兄ルイを相棒に選び、フランシスに細かく指示を出してカジノに乗り込む。だがフランシスがカジノに忍び込むために口説いたスウェーデン娘との恋に本気になってしまったため、シャルルの計画に狂いが生じていく。金を受け取ることを拒んだルイを先に逃がし、10億フランの大金を持って逃げようとするシャルルとフランシスだったが警察は金を入れた鞄の特徴までつかんでおり、やむなくフランシスは目の前のプールに鞄を沈める。だが、その前で紙幣が浮かんできて、シャルルもフランシスもなすすべもなく、その様子を眺めるのだった。
「シシリアン」ではジャン=ギャバンと張ったアラン=ドロンも、本作では親のすねかじりの27歳、しかも前科持ちの若造です。ジャン=ギャバンの指示どおりにコート・ダジュールに乗り込んだまでは良かったのですが、スウェーデン娘に本気になっちゃったからいけません。そのせいで新聞にでかでかと載っちゃって、最後はプールに浮かぶ紙幣をなすすべもなく見つめるのみとなってしまいます。まぁ、ここら辺は、あくまでもギャングは悪いことなんで成功はさせてくれないんでしょうけど。
たんぽこ通信 映画五十音リスト
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