YouTubeにあったテレビのドキュメンタリーのようです。
国の命令に逆らって滋賀県旧大郷村の兵事係の西邑仁兵氏が残した赤紙や在郷軍人の記録などから再構成されたドラマと、生き残った人びとへのインタビューなどから構成されています。
赤紙1枚で戦場に駆り出された兵士たち、兵事係というのはその赤紙を届ける以外に、徴兵検査で面倒みたり、出世する兵士に付き添ったり、さらに戦死の報を届けたりもしていたそうです。仕事とはいえ、次第に増えていく戦死者、増える一方の出征者。村の者を死地に送り出したことに心を痛めたであろう西邑さん。
けれど、敗戦後、日本政府は出征の記録を焼失させ、フィリピンで何人の兵士が死んだのか正確な数もわからないのだと言う。
西邑さんはそうした命に背いて記録を残し、戦後64年間、それは西邑家に保存され、貴重な事実と、今に残る官僚制度の無責任さを伝えてくれるのだ。
このドキュメンタリーの収録時にはまだ健在だった西邑さんの勇気をわしも見習いたいと思う。
2時間近くの大作。腰を据えてどうぞ。
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