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されど平穏な日々

日々のつぶやきと読んだ本と見た映像について気まぐれに語るブログ。Web拍手のメッセージへのレスもここ。「Gガンダム」と「ジャイアントロボ」への熱い語りはオタク度Maxにつき、取り扱い注意! 諸事情により、コメントは管理人が操作しないと反映されません。時々、サイトの更新情報など。

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冷たい雨に撃て、約束の銃弾を

監督:ジョニー=トー
出演:フランシス=コステロ(ジョニー=アリディ)、クワイ(アンソニー=ウォン)、チュウ(ラム=カートン)、フェイロク(ラム=シュー)、ジョージ=ファン(サイモン=ヤム)、ほか
2009年、香港・フランス

予告編を見て、フランス映画だと思っていたら、製作が香港でびっくりして、舞台がマカオで二度びっくりした映画。いきなり香港ノワールがぷんぷんのかっちょいい映画です。いや〜、こういう映画っていいですね〜 「さらば友よ」とか「シシリアン」みたいな格好良さ。

これも公開中の映画ですんで、続きにしまっときます。
マカオで暮らす娘が重傷を負い、家族が惨殺されたと知ってコステロはパリからマカオに飛ぶ。彼は犯人を捜すべく、3人のヒットマンを雇う。だが、コステロは過去に頭に受けた銃弾が元で、徐々に記憶を失いつつあった。復讐を誓った記憶さえも失っていくコステロとの約束を守るべく、3人は自分たちのボスであるファンに戦いを挑むが…。

おとっつぁんのコステロが印象的な登場の仕方です。黒いコートにサングラス、3人の暗殺現場を目撃しても動じない度胸の座り方など、最初はレストランの経営者だと言っていますが、実は3人と同じヒットマンだったことが中途で判明、渋いよ、ぱぱん。ところがこのお父さん、頭に受けた銃弾のために記憶を失いつつあります。で、クワイたちの顔も忘れてしまわないようポラロイドカメラで写真を撮り、名前を書き込みます。その前に娘一家(娘と旦那、息子2人)の惨殺写真にも「復讐」と書き込みます。それさえも忘れてしまうかもしれないという恐怖が伝わってきます。

ところがもっと格好いいのが3人組のヒットマンです。いや〜、表街道を歩けない極道なんだけど、すげぇ格好いい! かつて日本でも極道映画はやったじゃないですか。あれが廃れてからだよね、暴力団ってレッテル貼られるようになったの。極道が変わったのか、一般社会が変わったのかって思うんだけど。わしは宮崎学さんの影響もありまして、暴力団という形で排除する最近のあり方に反対するのです。「イティハーサ」って漫画でも悪って排除されなかった。むしろ、鬼幽に仕えるリーダーは「自分の中の悪を認めてくれた」って言ってたし。俺だってどこでどう転ぶかわからない。その時、裏道を行く人間が非合法なだけってあり方はどうなのかな〜と思います。今回の相撲協会の野球賭博をわしがそんなことはどうでもいい!と言いたいのはそれだけが理由ではありませんが。

閑話休題。

3人組のリーダー、クワイ。クワイって鬼って書くのね。うわ〜、余計、格好いいじゃん! 一見、冷酷なヒットマンのようでいて、コステロとの約束を守る男。ゴミ処理場みたいなところで暮らすいとこを思いやる優しさもあり、ラスト、無茶な戦いとわかっていながら、ボスのファンに立ち向かうコステロに示す友情といい、いいな〜、好きだな〜。

3人組の中ではドライバーやったり、コステロ、クワイ、フェイロクの銃弾を抜いたりと器用な印象のチュウ。表情をほとんど変えないクールなキャラクターで、でもクワイに何も言わずに付き従うってあたりの絆がたまりません。

3人組の中ではトリックスター的なフェイロク。通称は「でぶ」。確かに太い。食べるのも好き。しかもマカオから香港に渡った時の船の中でクワイのピーナッツの的にもなってた。でも気にしないで寝てたけど。いちばん最初にコステロに暗殺の現場を目撃された時には「殺した方が良かった」と言ってた辺り、意外とリアリストか。でもクワイとの絆はチュウに負けず劣らず。

こんな魅力的な男たちが、コステロの復讐のために戦い、やがて相手がボスだと知っても戦い続ける。友として。その友情が格好良くないわけがない! しかも最後の戦いに赴く際、コステロはすっかり記憶を失ってしまっているのです。畜生、こんなことってあるのか。娘の写真を見せられても復讐のことを思い出せないコステロ。クワイたちが預けたビッグマムの子どもたちと無邪気にサッカーをするコステロ。彼との約束を破っても誰が咎めるわけでもない。ただ、クワイたちは自分たちの誇りと、コステロと築いた絆、友情に従って最後の、絶望的な戦力差の戦いに赴いていく。その姿が格好良くないわけがない!

全てを忘れてしまったコステロでしたが、ビッグマムに促され、3人の死を知り、ヒットマンとしての本能が目覚めたかのようにファンを追い詰めます。ここでコステロの弾倉がいつまでも空にならないとか野暮なことを言っちゃ駄目! その強いこと強いこと。3人に頼まないでコステロが戦えば良かったんじゃんとか言っちゃ駄目!
ここんところの勧善懲悪じゃないけど、主人公が敵を徹底的に追い詰めるというハードな展開は香港ノワールの神髄でしょうか。畜生、格好いいぞ。

中盤、コステロが銃が欲しいってんで、クワイのいとこの家に行って、4人で交互に中古自転車を撃つシーンが格好いいんですわ〜 予告編でも見られるんだけど。何か、乗り手もいない自転車を4人が撃って動かしてるみたいで、しびれるんだわ〜

こうなったら「インファナル・アフェア」シリーズも見るしかないぜ!

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