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されど平穏な日々

日々のつぶやきと読んだ本と見た映像について気まぐれに語るブログ。Web拍手のメッセージへのレスもここ。「Gガンダム」と「ジャイアントロボ」への熱い語りはオタク度Maxにつき、取り扱い注意! 諸事情により、コメントは管理人が操作しないと反映されません。時々、サイトの更新情報など。

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八月のクリスマス

監督:ホ=ジノ
出演:ジョンウォン(ハン=ソッキュ)、タリム(シム=ウナ)、ジョンウォンの父(シン=グ)、ジョンウォンの妹(オ=ジヘ)、チョルグ(イ=ハンウィ)、ほか
見たところ:うち
韓国、1998年

「ベニスに死す」で潰れたので、録っておいたのを見ますた。ちょうど、見たかったというのもあったんですが、サントラ聞いていたから、見たくなったのかも。

淡々とした話で、特に事件らしい事件は起こりません。まるで世界からそっと消えていこうとするジョンウォンのように、彼が働くカメラ屋と家での日常が穏やかなトーンで綴られます。そこに、波風ひとつ立たない水面に投げ込まれた石のような存在が違法駐車を取り締まるタリムです。ジョンウォンのことを「おじさん」呼ばわりして、最初はカメラ屋の客として出会ったものの、次第にジョンウォンの心の中に住み着いていくタリム。その無邪気な態度に、初恋の女性からも遠ざかろうとしていたジョンウォンは、惹かれていくのです。たった独りで世界からそっと去ろうとしていたジョンウォンが、最後に出会った愛すべき存在、カメラはそんなジョンウォンの心情にどこまでも寄り添って、愛するタリムや家族を残していかなければならない彼の気持ちを代弁するかのように優しく見つめているのでした。

ラスト、ジョンウォンはいつ読まれるかもわからない手紙をタリムに書きます。世界からそっと消えていこうとしていたジョンウォンに愛することを思い出させてくれたタリム。その無邪気さは見ているわしの心も温かくしてくれたのでした。

たんぽこ通信 映画五十音リスト

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