出演:クレイ(ヘンリー=フォンダ)、リビー(モーリン=オハラ)、ほか
たきがはの母親は1940〜1960年代のハリウッド映画のファンです。よって、わしもよくつき合ってこの時代の映画を観、今も実家にビデオがなくなったってんで、余ったビデオを捨てる前に観ておこうと思ってもらってきて、ちょいちょい観ております。この時代の作品がやたらに多いのはそういうわけです。
で、ヘンリー=フォンダ氏。古くは「怒りの葡萄」に始まり、「荒野の決闘」を観、「ワーロック」「史上最大の作戦」「ウェスタン」「12人の怒れる男」を観て、「黄昏」がラストです。「怒りの葡萄」のトム役で惚れた記憶があります。格好良かったのさ。襤褸は着てても心は錦〜♪ってやつですよ、旦那。白黒で、画面がかなり暗いので見にくいですが、傑作ですぞ。
さらにモーリン=オハラさん。わしとしてはどっちかというと、ジョン=ウェインの相手役としての印象が強かったり。「静かなる男」しかり、「リオ・グランデの砦」しかり「捜索者」とかにも出てた記憶があるのだが…(Wikipediaで検索してたら、ジョン=ウェインの命日が6月11日だったことが判明。あれま、10日も間違えてたとは) 自己主張はあんまりしないんだけど、旦那を支える縁の下の力持ち、肝っ玉母さんって感じの西部の女のイメージが強いです。
「スペンサーの山」もそういう映画です。どんぱちはありませんが。ただ、作中の墓の日付見てたら、「1936年」とかあったんだよね〜 しかし、大学に入学するのに必要な費用が528ドルとか言ってるし。今の感覚だと5万円ちょっとってところでしょうか(円高だからもっと安いか)、となると、さて、いつの時代設定やら… でも、電気は普通に使ってるので、西部劇の時代でないのは間違いないようです。
石切場で働くクレイ=スペンサーには、妻と子どもが9人、弟も8人という大家族だ。無学なクレイは、我が子には学を与えようと、長男のクレイボーイを高校までやったが、彼は主席で高校を卒業し、教師と新任の牧師により、大学への進学を勧められる。しかし、貧しいスペンサー家には大学にやるような金はない。教師らのすすめもあって、大学の奨学金を申請するが、クレイボーイは大学に通えるのだろうか?
無学だけど頼もしいおとっつぁんと、任せておけば万事間違いなしのおっかさん、可愛い子どもたちは18歳のクレイボーイを筆頭に、赤ん坊まで男女取り混ぜて9人、さらにおとっつぁんの両親と、別に家族のあるおとっつぁんの弟が8人、目の前の山はおとっつぁんの祖父が名づけたスペンサーの山、谷にはすべてがある、という古き良き時代を思わせるファミリーものです。
家族の絆を描いた佳作って感じですか。ヘンリー=フォンダ氏は、こういう粗野な役から、もっと知的なワイアット=アープ(「荒野の決闘」)、原点とも言える労働者トム(「怒りの葡萄」)など、役柄の広い方だな〜と思いました。ただ、Wikipediaには載ってなかったんですが、どこかで「アメリカの良心」みたいな言われ方をした俳優さんがいて(ゲーリー=クーパー氏だったかもしれない)、この人が悪役をやった「ウェスタン」とかはヒットしなかったんだそうです。個人的にはチャールズ=ブロンソン氏が良かったのだが。確か、ビデオに録っておいたはずなんで、そのうちに観ます。
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