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監督:滝田洋二郎
出演:小林大悟(元木雅弘)、美香(広末涼子)、佐々木社長(山崎努)、上村(余貴美子)、銭湯のおばちゃん(吉行和子)、その息子・山下(杉本哲太)、銭湯の常連(笹野高史)、ほか
音楽:久石譲
見たところ:ワーナーマイカル茅ヶ崎

れでーすでーに行き損ねたよ〜、うわ〜〜ん!と嘆いていたら、そういや、シックスワンダフリーで1回ただで見られたんでした。そうか、6本も映画見たのか、わし。いや、それ以上だし。

ちゅうわけで、見に行きましたが、広末を奥菜恵と勘違いしている時点で、わしのアイドル把握度は駄目駄目の域に達したものだな、とパンフレットを読みながら思いました。それ以前に、モーニング娘。が一人も顔を覚えられなかった時点で、駄目駄目以前だな、とも思ってましたが。

という話は置いといて(よいしょ)、良い映画です。人の死と、その最後を送り出す納棺師という職業を扱った、良質の映画です。死という、とかく腫れ物みたいに忌み嫌われがちなことに携わる人びとについて、考えさせるし、そのパフォーマンスの美しさももはや芸術の域に達してるのではないかと思いました。
音楽も、もはやこの人が担当した映画はあかんという烙印を押した久石譲さんでしたが、使い方によっては画面の邪魔にならない音楽できるやんと思いました。たきがはがあかんと思った映画って、この人が音楽担当してることが凄く多いんですよ。「千と千尋の神隠し」しかり「Dolls」しかり「男たちの大和」しかり。たかが音楽のくせに自己主張が激しすぎるっていうんですか。もう鬱陶しいの域に達してまして、映画音楽というのは主役じゃないんで、いや、音楽が主役の映画があってもいいんですけど、いま上げた3本はいずれも音楽を見に行く映画の類ではないと思いますんで、主張されたら鬱陶しいだけなんす。どっちかというと、わしは「クロエ」とか「アレクセイの泉」みたいな画面にそっと寄り添うような映画音楽というのが好きなもんで、そうでなかったら「シュリ」とか「リベラ・メ」みたいに音楽とアクションで盛り上げるか、なにしろ台詞もあるのに音楽じゃかじゃかは、単に聞いててうるさいだけなんです。でも、この映画では主人公・小林大悟がチェロ奏者でもあった、という設定があるし、彼の心情と納棺師という人から忌み嫌われるような仕事に誇りを持つに至る過程というのが巧いこと音楽に乗っていて、納棺シーンの美しさもあり、とても良かったです。

閑話休題

プロのチェロ奏者・小林大悟は、ようやくつかんだオーケストラ団員の職を失い、故郷の山形に妻の美香と帰る。父の失踪以来、女手一つで育ててくれた母が残した唯一の財産、家がそこにあったからだ。求人広告を眺めていた大悟は、ある日、「旅のお手伝い」という文句に魅せられてNKエージェントという会社を訪問、社長の面接を受け、その場で採用されてしまう。NKとは納棺の意、仕事は納棺師だったのだ。初仕事が死後2週間の老婆の納棺というハードさだったものの、次第に大悟は納棺師の仕事に魅せられていく。しかし、妻の美香がそのことを知り、猛反対されてしまった上、同級生の山下からも納棺師の仕事を否定されてしまうが…

美香は、Webデザイナー。東京で働いていたけど、大悟が失業し、田舎に帰るというので黙ってついてくる。そんな理解のある奥さんが、実は大悟が納棺師だったと知り、激しく拒絶するシーンはなかなかショッキング。でも、大悟って口べたな奴なんだろうな。言葉を尽くすよりも、何か、やっと見つけた天職、これに賭ける!って感じで、美香を追いかけず、納棺師として自分の技術を磨いていく。ああ、納棺師というのはこんなに崇高な仕事だったのか、と思うような美しさ。プロフェッショナルとは格好いいものです。
その大悟を雇い、プロの技を見せていく社長に山崎努さんは適役だ! ちゅうか、脚本が山崎さんを想定して書いたというのはぐっじょぶだ! この2人が食について語るシーンもいいね。「いただきます」というのは「命をいただきます」だ。「給食費を払ってるんだから、いただきますなんて言わなくていい」なんて問題じゃないのだ。そしてたとえ菜食だろうと、生きていくためにやはり命を食べることに違いはないのだという話が続く。その2人が、事務員の上村さんも加えて、クリスマスのチキンをがつがつ食べるシーンは、大悟が初めて仕事をした後で、ばらした鶏を食えなかったであろうシーンとも対比させて、逞しさと図太さと、生きるために食うという根源的なものを感じるのだ。食べ方が美味しそうだったのも良し。わしもチキン食いたい。ちゅうか、佐々木社長の下で働きたい。

いろいろな納棺のシーンで描かれる死。キスマークだらけで送られるおじいちゃんや、ルーズソックスをはいてみたかったおばあちゃんに履かせてあげる孫の話はほのぼのとなごむ。対照的に、写真の中ではごく普通の高校生なのに、ヤンキー入っちゃって、バイク事故で死んでしまった女の子の母親が、「うちの娘はこんなんじゃない」と言うシーンはなかなか痛い。冒頭の美人さんも、実は男性だったり、納棺と一口に言っても、人の数だけドラマがあるわけで、それはごく普通の、わしらにとっても身近なものであるはずで。

ラスト、大悟は思わぬ2人の人を納棺することになる。1人目はああ、と納得の人選。納棺師という死を扱う仕事を、汚らわしいものだと否定した山下くんと美香が、納棺師の仕事を見るにはこれ以上ない人材。2人目は、意外な人物。でも、大悟が生きていくために、父親になるために絶対に必要だった人。

それが誰かは、是非、映画館で確かめてほしい。

たんぽこ通信 映画五十音リスト

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