横山光輝著。秋田文庫。1〜3巻のみなので、まだラストは不明。
OVA「ジャイアントロボ」つながりで興味を持った横山漫画。「バビル2世」はたきがはもかつてアニメを熱心に見ていたので、よく知ってるつもりだったのだが、何しろこの歳になって見ると、いろいろと嗜好も変わるもので、バビル2世に全然興味を覚えなかった。
いや、アニメの「バビル2世」を見てた時も、たきがは、何にでも化けられるロデムがいっとう好きだったんすよ。野田圭一さん(「一休さん」の新右衛門さんとか、「009(昭和版)」の002とか)が声やってたのまでは知らなかったんだけど。で、どうやら神谷明さん演ずるバビル2世にはときめかなかったようで…。
何でロデムかというと、ロデムが美女に化けるシーンを、そこだけをいまだによく覚えているので、たぶん、ロデムみたいな便利なしもべが欲しかったのではなかろうか、と思う。あるいはロデムになりたかったのか。変身願望ってやつですかね。
ところが、この歳になって漫画の「バビル2世」を読んでみたら、ある日突然、使者がやってきて、「あんたはわしの子孫だから、これあげる」と棚ぼたに5000年も壊れないスーパーコンピュータに、言うことを何でも聞いてくれる3つのしもべを手に入れたバビル2世くんよりも、ヨミのが好きなんだよ、わし。アニメ版で大塚周夫さんが声を当ててたってのもポイント高い(なんちゅうても「ガンバ」のノロイですからな!)のだが、世界征服を企んで、残忍な性格で、実はバビル2世と同じバビルの子孫なんだけど、「あんた駄目」って失格しちゃったヨミって、なんちゅうかな、色っぽいんですよ、この人! それにね、「残忍な性格」って言われてるけど、別に部下をいきなり殺したりしないし、大勢の部下を使ってるし、それなりに大切にしてるし、なにより世界征服に一生懸命なヨミ見てると、なんかこう、応援したくなるんですよ。勝てないのはわかってるんですがね。バビル2世を倒せるか!と思った時の嬉しそうな顔とか、可愛いし。
いや、現実にこんなおっさんいたら、はた迷惑以外の何物でもないんですが、漫画だし、ヨミさまらぶv と考えるのは、「何が悪か」とか「何のために戦うのか」と苦悩しない横山漫画の主人公に、手塚漫画、石森漫画に慣れちゃって、なんか物足りなさを覚えるわしが、いろいろとバビル2世を倒すべく、画策して、部下を育てて、一生懸命になるヨミの方を魅力的だと思ってしまうのかな〜と思ったりもしますけど。だってありそうじゃないですか、手塚漫画とか石森漫画(石ノ森のが正しいのかもしれませんが、正直、石ノ森に改名してからのこの人の漫画には興味ないんす)だと。絶対善に見えるバビルが実はとんでもない奴だったりしませんか。正義のためと信じて戦ってたバビル2世の方が実は悪だったとかさ。
昔は孤独に戦うバビル2世の方に絶対にはまってそうですがね。いや、バビル2世って、3つのしもべとバベルの塔のコンピュータ以外、味方がほとんどいない。局長、あんまり役に立たないし、普通の人だから(2巻で「ふれーふれー、バビル」って応援してる局長見てたら、「やんや」の思い出が。んがふふ)。そんな孤独なバビル2世なんだけど、でも、部下引き連れてるヨミのがいいや、ってのが最近の好み。
で、OVA「ジャイアントロボ」とのつながりで、眩惑のセルバンテスの元キャラの陳が実はコスチュームまんまとか、草間博士の元キャラのダックとか、シムレとかダンカンとかバランとか出てくると、わくわくするですね。
ま、ビッグファイアさま自体がバビル2世なんですけど、3巻のラストあたりで、ビッグファイアさまばりに髪の毛なびかせているのが嬉しかったり。国家保安局長が中条長官だしね。ヨミの部下に素晴らしきヒィッツカラルドっぽいキャラいるし。そういや、国家保安局長襲ったの、ケリーにそっくり(こちらは戸田版だけど)だったな、とか。
そのうちに続きを探して読みたいのです。ヨミには最後まで頑張ってほしいな〜 いや、ヨミの逆転勝利まで言いませんから。
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