拡散希望とのことなので貼りつけさせてもらいます。
引用ここから
<精神障害者カワセミの会 声明>
厚生労働省の生活保護費見直し、大幅削減に反対します!
厚生労働省が生活保護費を見直し、2018年度から大幅削減する方向であることがわかりました。
生活保護費は、5年前の見直しで、平均6.5%減まで段階的に引き下げられました。その最初の引き下げの時に、精神障害者カワセミの会のメンバーは不服申し立てしましたが、日々の課題に追われて裁判は見送りました。
全国では裁判に取り組んだ人たちもいましたが、当時、「生活保護バッシング」もひどく、減額を止めることはできませんでした。
今回の「生活保護費、1割削減」報道に、ネット上では、「そんな制度なくせばいい」、「自分たちの税金を使うな」、「制度に頼ってないで働け」、「外国人に制度を使わせるな」との反応を見ます。でも、そこからは、「自分は頑張って働いてるのに」という辛い生活も感じられます。多くの人は、生活保護世帯の実態を知りません。「働かないで生活できる怠け者」と思いこまされている人が多いのではないでしょうか?
現実には、生活保護世帯とは、怪我や病気で働けなくなったり、障害や高齢で仕事に就けなかったり、母子家庭で働けないという世帯がほとんどです。また、働いていても生活に足りない分を生活保護費で補う世帯もたくさんあります。働けないから、お金がないから生活保護制度を利用するということは権利で、恥ずかしいことでも隠さなければならないことでもありません。
しかし、生活保護世帯への差別はいっこうになくなりません。それは、国が生活保護世帯を減らしたい(貧困者にお金を使いたくない)と思って、差別を温存(利用)しているからではないかとすら思えます。
2010年の統計ですが、生活保護制度が必要な人たちが利用できている割合が、日本では18%以下です。フランス92%、スウェーデン82%、ドイツ65%とは比較にならない数字です。捕捉率といいますが、ここからわかるのは、生活保護制度を利用できていない世帯がたくさんあるということです。本来、生活保護世帯であるべき世帯が、生活保護世帯以下の収入であるから、保護基準を下げるという話は本末転倒です。生活保護基準が最低生活基準だというのなら、それを下回る貧困者の生活水準が上がるようにすべきです。
それでなくても最低賃金は低く、2015年後半の調べでは、オーストラリア1,517円、フランス1,265円、イギリス1,256円、ドイツ1,118円、そして、日本は798円です。とても生活できる賃金ではりません。特に若い人たちなど、ダブルワークが当たり前で、過労死するほど残業してようやく生活できるという状況です。生活保護制度の適用基準ももっと低くして、もっと気楽に利用できる制度なら餓死者は出ないだろうし、早くに生活再建できる人も多くなるはずなのです。
特に、前回の生活保護基準引き下げで、福祉、教育、介護など市民の生活に直接かかわるところに影響が出ました。生活保護基準がこれらの基準となっているため、これまで非課税だった人が課税されるようになって支出が増えたり、免除されなくなって、それまで受けられていたサービスを諦めなければならなかったり、それまでよりも生活が苦しくなりました。わたしたちは、社会における影響も大きな生活保護基準を引き下げることに強く反対します。
わたしたちが、これ以上生活を切り詰め、憲法に保障された「健康で文化的な最低限度の生活」への希望を失わずにすむように、そして、この国に住むすべての人に雨の当たらない寝床と栄養のある食べ物、清潔な衣服が買えるような社会保障を求めます。
以上
2017年12月10日
福岡市東区箱崎3丁目33-10-402
福岡地区合同労働組合気付
精 神 障 害 者 カ ワ セ ミ の 会
引用終わり
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