布教のためにまたしてもDVDを貸しましたので、いよいよDVD-BOXを開けることにしました。2セットあるって素晴らしい。
ちゅうわけでEpisode 6の大作語りっす。
Episode 5の続きで、目覚めた大作。カプセルに閉じ込められた銀鈴と、封印されたロボを見て、呉学人と一清道人に抗議する。
なにしろ、十傑集、眩惑のセルバンテスに銃で脅された時にも「お父さんと約束したんだ!」と言える大作、「ジャイアントロボ」登場キャラの中でも、強気度は1,2を堂々争うんじゃないかと思っちゃったりするんだが、次の瞬間にはこれっすよ。
Episode 3で、長官にかみついた時にもロボの原子力を引け目に感じているところが出ていたけど、それとはまったく別問題なんだが、こんな胸きゅん(死語)な顔をされたら、わしだったら、ロボの封印、解きますね。しかし、呉学人は意外と冷たいので、そのまんまだけど。ま、どっちにしてもロボが解いてしまったので無問題ってやつですか。
で、十傑集とか幻夜とか諸葛孔明はすっ飛ばして、
後半。今回のサブタイトル「罪と罰〜全てはビッグファイアのために」というのはどー考えても十傑集を指していると思うんだが、さすがに1人ひとりをとっても一筋縄ではいかない親父たちである(若そうなのもいるけど。ヒィッツカラルドとか、レッドとか、残月とか)。尺の半分使っても描き足りないというんですか。存在感出まくってるっていうんですか。ほとんど1話だけの出演とは思えぬ、他キャラの喰いっぷりは見事としか言いようがない。でも大作語りなんで、十傑集についてはまた今度。
着替えた大作。大作にとってはなぜか生きていた村雨(Episode 5での出会い以降、村雨はパリ支部所属なので会う機会がなかったんだろうが、「不死身の」なんてついてる人物が無名とも思われんのだが、大作も子どもだったんで、あんまり周囲、特に他支部に気を遣うような余裕なんてなかったんでしょう、と脳内補完)と一緒。
でも、冒頭の続きで村雨に「慰めてくれる戴宗はいないぞ」とか揶揄されて、強気に睨みつける。
大作にとっては、自分の責任でもあるような戴宗の死を、村雨に茶化されたような気でもしたんすかね。村雨も茶化してるわけではないと思うんだが、なにしろこの人の言い方は皮肉混じりなのが多いような気がする。銀鈴相手の時以外。
で、村雨が「銀鈴が第3のサンプルを渡したろう」という話をして、大作は否定、でも村雨は意地悪なもんで、大作に「ジャイアントロボで何をしているのか」と訊く。で、大作は「BF団と戦ってみんなを守ってる」と答えるんだが、頭いいよね、村雨の言いたいことに気づいた顔。
え? 当然すか?
ま、それはそれとして、村雨の話は続く。戴宗や楊志を犠牲だと言い、銀鈴も犠牲だと考えればいいじゃないか、と一見、冷酷な村雨。にショックを受ける大作。
大作は、村雨が再三、銀鈴が第3のサンプルを渡したかも、という意見に何度も反対する。理由なんかない。理窟なんかじゃない。大作は銀鈴が銀鈴であるというそのために彼女を信じることができる。これっぽっちも疑いを挟まない。だから、銀鈴を犠牲にしろという考え方にはまったく賛成できないわけだな。それに戴宗や楊志を改めて犠牲だと言われると、それもショックなわけなんだろうな。
で、村雨に「幸せのためにならいつでも犠牲になってやるさ」と言われて、「村雨さんは無事だったじゃないですか!」と涙ながらに訴える大作。どうやら、ほんとに村雨の二つ名を知らないらしい。
で、村雨の自殺に大作がびっくりして、村雨が生き返ったところで、大怪球フォーグラーが再始動、なぜかシズマ・ドライブの捨て場?置き場?で話していた大作たちはその暴走に巻き込まれ、転がり落ちかけた大作を村雨が助けて、村雨の意外な優しさに戸惑っちゃう大作。
という言い方で正しいのかどうかはわかりませんが、まさか、村雨が助けてくれると思ってなかんったんでしょーか? まぁ、この後で大作が村雨に「好きになれない」と言ってますんで、村雨に対する不信感はかなりのものだったんでしょうが、助けるべ、ふつう?
さらに、そこへやってきた呉学人が状況を説明、先に中条長官を聖アーバーエーに向かわせていたことを嘆く呉学人、フォローする大作。
いい子だよな、大作って。勝手に大怪球と相打ちになって果てる長官を想像してよよ、と嘆く呉学人とか、さらに追い打ちをかける村雨とか、必死にフォローしてるんだもん。いや、でも、ここらへんは燃えポイントじゃないんすよ。大作の燃えポイントはなんといってもこの後、ヒィッツカラルドとの対決ちゅうより、村雨が一方的にやられてるだけなんですが、そこなんですから。
で、村雨は「BF団が第3のサンプルを諦めた」と思ったわけなんだけど、そこへすかさず、マスク・ザ・レッド&ビッグゴールド、素晴らしきヒィッツカラルド、直系の怒鬼&血風連が襲撃。大作たちはビッグゴールドに追われることに。逃げ遅れた大作を庇って、呉先生と村雨がビッグゴールドを押さえるが、踏みつぶされたと思って振り返る大作。
こういう力押しは大作はなにしろ弱い。12歳の子どもだから力がない。名を呼ぶしかない大作、辛いよね。
しかも呉先生、「銀鈴を頼む」って、カプセルに閉じ込められた彼女のことをどう頼むのか?
ロボを復活させ、「そいつ(ビッグゴールド)を追い出せ」と命令、大作は銀鈴のもとに走る。どうしろというんだ、こんなもん。カプセルたたいても銀鈴、起きないし、大作はロボを封印していた鎖の破片でカプセルをぶち破ることを考えた模様。それが正しいかという前にヒィッツカラルド登場。おそらく上には血風連と怒鬼がいるし、やりたい放題やって、現れたんでしょう。解珍・解宝がよく無事だったな、と。
「手伝ってやろうか。ただし、真っ二つだがね」ヒィッツカラルドの猟奇的な嗜好をよく表わしている台詞である。なにしろ女子どもにも容赦ない残虐な性格というのは、わりと紳士的な樊瑞とか、カワラザキのじいさまとか、ダンディな残月とかには嫌われてそうだ。マスク・ザ・レッドはLast Episodeでヒィッツカラルドをぶっ殺してしまったが、特に好き嫌いはなさそう。趣味似てるし。アルベルトとセルバンテスは我、関せずといったところか、と考えるのも性格の描かれた十傑集ならではだ。
で、大作に話を戻すと、大作が怖がるシーンってあんまりないんすよ。泣くシーンはそれなりにあってもあんまり怖がらない。たきがはが「国際警察機構でも1,2を争う強気では」と言う由縁だが、それが珍しく、ヒィッツカラルドの台詞にはびびった。
上で指ぱっちんの惨劇を見てないはずなので、どんな技か見てないと思うのだが、「わたしの名は素晴らしきヒィッツカラルド」と名乗っただけで、解珍・解宝が「十傑集」と見破ったのだから、かなり有名人なんでしょう。その残虐さも含めて。
でも、危機一髪、村雨が大作とヒィッツカラルドのあいだに割って入り、庇う。村雨は「ここはなんとかするから速く逃げろ」と言うが、大作の反応は、
「いやです!」ときたもんだ。ちなみに上の左は、実際に指ぱっちんで切り刻まれた村雨に恐れているところが、すぐに「いやです」なんすよ。大作は村雨の優しさにも触れた。その一見、冷酷な考えも聞いた。だから、村雨が好きになれないわけだけど、だからといって、村雨に任せて逃げるのもいやなのだ、男の子だから。それに村雨が不死身というのはさっき見せてもらったわけだが、だからといって、死んでもいいとは思わないのだ。だから、村雨に庇われているという身ではあるわけだが、この状況を打開しようと銀鈴を助けるために残る。それに、大作が言っているようにここで大作が逃げてしまっては戴宗や楊志が何のために死んだのかわからなくなる。大作&ジャイアントロボという地上最強のロボットとその操縦者という諸刃の剣を背負った国際警察機構にとって、大作は何が何でも守らなければならないものなのかもしれないが、かといってBF団と戦わずに逃げてばかりいたのでは何も解決しないのだ。
そう、鉄牛が再三言っていた、「大作を庇って仲間がやられた」のも大作は知っていたはずだし、「それを手柄は自分一人」のように思っていたとも思えない。大作は大作なりに責任も感じていたし、ジャイアントロボという最強のロボットでなんかしらしたいと思っていたはずなのだ(Episode 3で先走りになったようにだ)。だから大作は、ヒィッツカラルドの指ぱっちんが怖くても逃げるわけにはいかない。庇われているからこそ、何かしなくちゃいけないと思っているはずなんだ。
だから、もはや銀鈴のカプセルを破るには役に立たなさそうなのが明白になってる鎖の破片でもたたきつける。もしかしたら、震動で銀鈴、目覚めてくれるかもしれないし、とか思ったりしかもしれないし。
「何が犠牲ですか!」叫ぶ大作。
その裏には当然、亡き父、自分を庇って犠牲になった草間博士の遺言「幸せは犠牲なしに得ることはできないのか」があろう。「そうじゃないんですよ、お父さん」と大作はジャイアントロボとともに胸を張って父に報告したかろう。でもいまだにできない悔しさ。
正直、ここら辺の大作の主張というのは子どもっぽい部分も多分にあるし、だから好きなんだとわしは思うのだが、だから主役として物足りないし、親父の方がよほど魅力的だという意見があるのもわかる。LDの解説読んでたら、視聴者からの意見の中に「大作役の山口勝平さん、あなたの声が浮いていて聞きづらいです」という批判があったが、それも道理、大作はティーンエイジャーでさえない、親父の中に混じった少年の声が浮いていないはずがないのだ!(と今川監督も答えていた。逆に大作が今風の大人っぽい考え方をするような、言ってみれば小生意気な少年であったら、わしは大作を好きになってなかったろうと思う)
で、大作は「犠牲なんか必要ない」と言い、Episode 6中の名台詞、「もし、あなたの言うように銀鈴さんを犠牲にしてまで戦うのが大人なんだったら、僕は、僕は大人になんかなりたくありません。ずっと僕は子どものままでいい。僕は父さんを信じて生きていきます」に続く。
ここら辺、銀鈴が目覚めているのは、やはり鎖の震動よりも、大作の叫びに応えたから、と思いたい。
でも、そのあいだにも村雨はヒィッツカラルドに指ぱっちんされていたので、大作の最後の「だから〜!」を聞けずに倒れる。この「だから」の後には「死なないでください」ってあったんだと思うんすけど、どうなんでしょう?
とうとう庇ってくれる人もいなくなり、大作はヒィッツカラルドとご対面。
頼れる者は何もない。大作は身をもって銀鈴を庇う。ヒィッツカラルドに笑われても、怖くてたまらなくても、男の子、憧れのお姉さんは庇う。根性入ってます。
力ある者がこうすることはたやすい。しかし大作には力がない。たとえ庇っても一撃でカプセルごと真っ二つにされる可能性も高いし、なんとか起死回生の逆転を演じるような力もない。でも庇う。そうそうできるものじゃないと思いますよ。
で、ヒィッツカラルドも残虐な性格ですから、単に指ぱっちんよりも楽しもうと思ったんですな。やりそうでやらない。じわじわと大作を怖がらせる。
もしかしたら、大作がちびって逃げ出すところとか見たかったのかもしれない。でも、大作も頑張る。
たとえ目をつぶってもここから引くわけにはいかない。
というところでついに銀鈴が目覚め、梁山泊ごとテレポート。彼女は「あなたがお父さんとロボを信じているように私もお父さまを信じているの」と言ってテレポートしてくんだから、大作の頑張りが父の遺言と兄の意志とで揺れる銀鈴に決心させたのだとわしは信じる(しかし、その銀鈴がサンプル壊そうとするのはどうかと…)。
とえらく長くかかりましたが、Last Episodeに続く。
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