たきがは的に、美形で残酷というカテゴリのマスク・ザ・レッドって全然、燃えないキャラなんすよ。でも、今日は追悼・市川治さんなんで、レッド語りもしてみようかと思ったんです。あんまり語りませんが。
登場はEpisode 6の後半、初登場でいきなり濃ゆいオヤジっぷりを前面に打ち出して、わしら視聴者をのっくあうつした十傑衆の中では後手ですな。ヒィッツカラルドとか怒鬼と一緒。ネットで「ロボ」を検索してると、ファンサイトがありまして、その中にレッド好きさんは多いんですが、やはり、ぽいんつはその冷酷さなんでしょうかね、美形っぷりと。
確かに、ハンサムですもんね。キャラ・デザインの山下さんが、「完全設定資料集」で2枚目すぎてコメントない、みたいなこと言うてはりましたが、わりとオヤジの多い「ロボ」では珍しく、正統派の2枚目っす。
しかも、CVが市川治さんで、市川さんといったら、「ダイモス」のプリンス・ハイネルとかが有名なんだそうですが、すんません、たきがは、実はこの方のアニメってほとんど未見なもんで、ほんとに「ロボ」だけなんす。でも、「ダイモス」のハイネルって言われたら、ああ、あれね、と思うぐらいには知ってます。一世風靡したお声なんでしょうな。
で、このレッドも、「よよよ」と、ビッグバン・パンチを放つ中条長官を想像して嘆く誤先生の背後から高笑いとともに登場。顔より先に高笑いってのが、このキャラのぽいんつを表現してるんじゃないかと思ったり。思いませんか?
たきがはがレッドで好きなポーズはこれ。
「わたしだけではないぞ。それ!」と言って、ヒィッツカラルドにシーンが変わるんだけど、この無意味にぴしっと伸びた腕と指先が、やっぱりこのキャラを如実に表わしていると思うんす。いつでもピシ! と背が伸びてそうな感じ。
フィギュアスケートとか見てても、なにしろたきがは、いまだにカタリーナ=ビットさんを越えるスケーターはいないとか思ってるもんで、あの動作が1つ1つ美しい、なんちゅうかな、指先まで行き届いた神経とでも言いますか、もう髪の毛まで行き届いてるっていうんですか、あの所作の美しさはいまだ、どんなスケーターも真似できねーよと思うし、誰も真似できないからこそ、唯一無二の美しさであり、だからこそ、当時のフィギュアスケートはおもしろかった。片や技術でメダルを取る者もあり、片やビットさんのように美しさでメダルを取る者もいる。それぞれの個性がぶつかりあって、いろんなスケートが見られたからこそ、当時のスケートはおもしろかったのだとわしは思うんすよ。今、何ですか、ジャンプしてればいいのかよ、ってつまらないよ。どいつもこいつもジャンプしてるだけで、4回転だの3回転半だの、見飽きちゃったよ。それよりも何だよ、そのだらしない指先は。何だよ、そのだれっとした滑り方は。神経行き届いてねーだろ、おまえら、ほんとにそんなスケートだけ見てて楽しいのかよ、と言いたいっす(わぁ〜、どさくさに紛れて、何て暴言吐いてるんでしょ)。
閑話休題。
だから、マスク・ザ・レッドには、その美しさがある。たとえば、Last Episodeにて銀鈴のテレポートに巻き込まれて岩に取り込まれたヒィッツカラルドに助けを求められてさっくり殺すところなんて、彼の美学を感じる。「生きて恥をさらすのも辛いだろう」なんて台詞にそれが現われている。
そうだよね〜 これは「地球の燃え尽きる日」にて、衝撃のアルベルトが眩惑のセルバンテスにとどめを刺した美学に近いのだな。あ〜 だから、レッドって人気あるのか(←何をいまさら)。しかし、どっちかというと、Webでのレッドって、圧倒的にあっち系の人気が高いような…見なかったふり、見なかったふり。
また、ヒィッツカラルドをさっくり殺して立ち去るレッドの後ろ姿も背筋がぴしっと伸びてて格好いいと思う。
無惨にばらける手は、レッドに刺されて、報復しようと思ったのに、その手もばらばらにされるヒィッツカラルドの。
で、これがLast Episodeの前半、それもほんとに頭だけなものですから、レッドの登場って短いんだよね。でも、これだけキャラが立ってるのはやっぱり市川さんの声あってのもので、それはEpisode 6のみ声のあった十傑衆も同じことで。
そんな、演じるということを肌でわかってる声優さんばかりを使った「ジャイアントロボ」というのは、改めて贅沢なアニメだなぁと思いました。
市川さんの冥福をお祈りします。
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