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されど平穏な日々

日々のつぶやきと読んだ本と見た映像について気まぐれに語るブログ。Web拍手のメッセージへのレスもここ。「Gガンダム」と「ジャイアントロボ」への熱い語りはオタク度Maxにつき、取り扱い注意! 諸事情により、コメントは管理人が操作しないと反映されません。時々、サイトの更新情報など。

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力道山

ソル=ギョング主演。中谷美紀、藤竜也、萩原聖人共演。監督名忘れた。一応、韓国映画。

1944年、日本。相撲部屋の弟子、キンは朝鮮人と馬鹿にされ、兄弟子から不当ないじめを受けていた。ある日、東京で空襲があり、芸伎の綾を助ける。その後、同じ部屋の力士が幕内に入り、後援会についた菅野会長に取り入ろうとして成功する。その時の報償に綾をもらい、夫婦になり、力道山という名をもらう。だが、10年間相撲界で頑張った力を、朝鮮人という理由で大関に取り立てなかったことに不満を覚えた彼は、偶然知り合ったレスラーからプロレスに魅力を覚え、アメリカで修行。菅野会長の助けもあって、凱旋帰国すると、日本プロレス協会を立ち上げる。街頭テレビを通じて力道山は日本の英雄となっていった。だが、強さに執着し、敵を作りすぎたことで、徐々に菅野会長とのあいだに亀裂が生じてしまい、連れ添った綾も彼の元を去っていった。野球の人気球団、巨人に長嶋や王というスター選手が入ったこと、来年はオリンピックで各家庭にテレビが普及した1964年、とうとうプロレスのテレビ中継は打ち切られてしまい、力道山も誤解がもとで刺され、死を遂げるのだった。

カメレオン俳優ソル=ギョングの本領発揮であります。ええ、中谷美紀さん、藤竜也さん、萩原聖人さんはどう逆立ちしても前の出演作がイメージでき、ぶっちゃけ、イランのマフマルバフ監督に曰く「邪魔をする」わけでありますが、ソル=ギョング氏はそういうことがありません。ええ。たきがは、力道山の顔は知りませんが、力道山にしか見えませんでした。なんですか、豪華スペシャル版には力道山に本物の映像もついてくるようですが、それを見ていても、作中、そこにソル=ギョングが力道山を演じているのだとは思いませんでした。成り切っております。朝鮮人ゆえの差別、一世一代の賭け、アメリカでの成功と凱旋、英雄ゆえの孤独、狂気、勝利への執着と周りとの齟齬、力道山とはこんな不器用な人だったんかなぁと思いました。彼は朝鮮人であり、同じ故郷からの友人もいたのに、英雄と祭り上げられてからは自分が朝鮮人(戦前からの話なんでこういう言い方をしておりますが)であることをカミングアウトできずに終わってしまうのです。その友人は、朝鮮戦争後の北朝鮮に帰りさえするし、故郷からの手紙も受け取ってくれていたのに。
菅野会長の命令で夫婦になった綾、彼女はそんな力道山を愛していたのだろうか、愛していた、不器用な人に彼女なりに精一杯の愛を注いだ、けれど終盤、「一度だけ負けてください」と言った時、それは彼女の意志だったのだろうか、会長の命令だったのだろうか、なんてことを思って、すごく切なくなりました。彼女は力道山に負けて、引退してほしかったのだろうか。出会った時から彼は力士だったわけで、それ以外の彼を知らない彼女は、引退した力道山と暮らせたのだろうか、暮らすつもりだったんだろうか。最後、「あなたを待っている家があることを忘れないで」と言った下町の家に戻った綾、そこへふらりとやってきた力道山は、そこに綾がいることを知らずに去ってしまいますが、もしもそこに綾がいたら、彼はどうしたのだろうか。出逢いはふつうの男と女だったのに、再会は強制的なもの(会長に「欲しいものがあったら言ってごらん」と言われて「綾をください」と言ってるので)だった。そしてその後も綾の後ろには会長の影が見え隠れする。大事に力道山との写真を飾っていた綾、それが割られてしまった時、彼女の愛は終わってしまったのかなぁ、なんて思い、でも、エンドクレジットで「それから間もなく綾もこの世を去った」と書かれると、どこか運命的なものを感じなくもなく。自分が綾だったらどうするのだろうと、いろいろと複雑な思いでありました。
藤竜也氏。こういう役がはまってます。逆にひねりも何もないので安全といえば安全ですが、全然おもしろくもなんともありません。はっはっは。まぁ、無難ちゃ無難。
萩原聖人氏。やはり会長の命令で力道山の秘書を務めることになりますが、基本的には会長の意向どおりに力道山が動くか見張る役目。でも、最後、力道山が会長から絶縁状を突きつけられた時にはなぜか残り、おそらく臨終にも立ち会ったかと。最初から会長の下っ端、というキャラ像は見え見えなんですが、子どもいるとは思わなかったね、あたしゃ。力道山に「今日は息子の誕生日だろう」と言われて「ご存じだったんですか」と返すシーンがありますが、わしも息子がいたんか、つーことは既婚ですか、そうは見えない、と驚きました、はい。ついでに、最後、力道山のもとに残るとは思ってなかったんで、これも驚きで。腹に一物ありそうなキャラははまり役。
ラスト、力道山と綾の新婚時代の写真エピソードが回想的に盛り込まれまして。たきがは、こういうの弱いんだよなぁ。

ソル=ギョング氏が力道山のために20kgぐらい太ったと読んだ時から、けっこう期待してたんですが、例によって映画を見ない時期になってたんで、引っ張りました。でも、なかなか良い映画です。

しかし、いくらレンタル版とはいえ、おまけ映像がないってどうよ。タイトル画面くらい行けるようにしてくれよ。たきがは、うっかりあちこちDVDプレイヤーのメニューいじってて、いきなり宣伝始まったもんで、こんちくしょうとか思ってましたが、一応、あれは本編後の宣伝だったのね。でもさ、いくらレンタルだからって買え買えな態度はどうよ。おまえら、ほんとに映画を宣伝する気あるのなら、宣伝だけじゃなくて、主演クラスの俳優のプロフィールくらい入れてくれよ。売るのがすべて、な態度じゃあかんと思うぞ。そこから別の映画への興味が派生するのは出演者に興味を抱いたからで、宣伝に興味を抱いたからではないと思うぞ。
でも、販売元がSonyなんで、たきがは、SonyってPSの参入前から好きじゃないんだよね。でもさ、PSって売れれば王様、みたいな感じで、傑作も確かに出したけど、駄作も多かった。まさに悪貨良貨を駆逐する、で、Sonyの一人勝ちにさせちゃったけど、あの頃からだんだんゲームの方向性が間違ってきたように思う。あのさ、ゲームが好きでもないやつが、売れるからって参入してくるなって言いたいよ。映画も同じだよ。売れる、売るしか考えなければ、日本の映画業界はつぶれるで。

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