出演:レーン(ジョン=ウェイン)、ジェシー(ベン=ジョンソン)、アリシア(アン=マーグレット)、ほか
製作:マイケル=ウェイン
ジョン=ウェインの痛快西部劇。どこら辺が痛快かといいますと、ラスト。アリシアの化けっぷりでしょう。そしてもちろん、取られた金を取り返しに行くジョン=ウェインたちで締まるラストも痛快と言うにふさわしいと思います。
大列車強盗ロウが殺された。彼が盗んだ100万ドルの金を妻の依頼で取り戻そうとするレーンたち。だが、100万ドルと聞いてはロウのかつての仲間が黙ってはいない。その追っ手は総勢20名以上、レーンたちは金を取り戻し、ロウの妻アリシアを無事に息子のもとに返すことができるのか?
と、ほんとに最後の最後まで、アリシアが貞淑、というか気丈な未亡人をやっているのが最後15分で化けるのが痛快です。まぁ、アリシアに担がれた格好のレーンたちはいい面の皮でしょうが、この映画も晩年の作(1972年)ですので、今までのような正義の味方のガンマンが悪役撃ち殺してめでたしめでたしってわけにはいかなくなったのかな〜と邪推してみたり。
そして、今回はジェシーのキャラクターがいい味出していました。さしずめ勘兵衛に対する七郎次って感じで、レーンとは戦争中(南北戦争か?)からの部下と上司の仲、すっかり俺とおまえになった2人は、言わなくても気持ちが通じる良き相棒って感じです。上司と部下だけど。
あと、最初はレーンが「おまえなんかいらね」と言っていた助っ人3人衆も、途中でレーンに惚れ直したりするあたりなんかは、ジョン=ウェインものの定番。なんちゅうてもどっしり構えた大黒柱があって、という構造は筋立てこそ今までの作とは異なりますが、基本路線は同じ、というのは生涯、ジョン=ウェインという役を演じ続けたジョン=ウェインことマイケル・マリオン=モリスン氏にふさわしいとも言えるでしょう。
途中のガンファイトも相手が20人以上と多いので派手。最後はダイナマイトもぶっ放して、という派手さもこれぞ西部劇って感じです。テーマ曲の明るさもいい感じ。
製作のマイケル=ウェイン氏は、その名前でわかるとおり、ジョン=ウェインの実子だそうです。ウェインって芸名なのに、親子で名乗ってしまうあたり、ジョン=ウェインの大きさをしのばせますなぁ。
たんぽこ通信 映画五十音リスト
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