出演:コール=ソーントン(ジョン=ウェイン)、J.P.ハラー(ロバート=ミッチャム)、ミシシッピ(ジェームズ=カーン)、ほか
ジョン=ウェイン主演の傑作西部劇。友情あり、師弟あり、ロマンスあり、好敵手あり、悪党あり、さらに酔いどれもありとオールスター総出演です。
テキサスの町エル・ドラドの保安官J.P.ハラーの友人コール=ソーントンは早撃ちで知られるガンマン。マクドナルド家の持つ水場を狙う悪徳地主のジェイソンが、コールに並ぶ早撃ちのガンマン、マクラウドを雇った。しかしJ.P.は女にふられたショックで酔いどれており…。
まず、J.P.ハラーの守る町エル・ドラドと、その周辺に住む2人の地主、ジェイソンとマクドナルドとの関係が綴られ、コールが意外な形で関わるオープニング。
酔いどれとなったJ.P.のもとにコールとナイフ投げの名手ミシシッピがやってきて、悪徳ジェイソンを捕らえる承。
承の部分でも描かれたコールの古傷のために、コールが囚われてしまい、ジェイソンと交換する転。
マクドナルドが囚われてしまい、満身創痍のJ.P.とコールの反撃で占める結。
と、見事な展開です。
さらに、コールの好敵手、マクラウドがいたり、かつての若き勇士ブルがいたり、マクドナルド家の強気な娘ジョーイがいたり、コールの恋人モーディもいたりと登場人物も多彩。
しかも、ミシシッピが若造ではなく、すでに4人への復讐を成し遂げたというキャラであるだけに、酔っぱらいJ.P.と、古傷を抱えるコールをブルとともに支えるのが見事。しかし、ミシシッピの親父秘伝の酔いどれを治す薬って材料が無茶苦茶… 唐辛子、胡椒、ニンニク、丁字、ひまし油云々かんぬん… 飲んで生きてるのがすごいよ、それは。どっかの罰ゲームみたいな薬だ。
そう言えば、ミシシッピの吹き替えが誰だろう誰だろうと思っていたところ、ラストで青野武さん(「宇宙戦艦ヤマト」シリーズの真田さん、「ジャイアントロボ The Animation 地球が静止する日」の一清道人)だった! ううむ、安原義人さん(「特効野郎Aチーム」のフェイスマン)と勘違いしてしまいました。こんなに若いキャラをやってたこともあったのか〜
ちなみにジョン=ウェインの吹き替えは小林昭二さん(「仮面ライダー」のおやっさん)です。たきがは家では、納谷五郎氏よりも小林昭二さんの方が泥臭さがあって、ジョン=ウェインに合っているというのが定説ですが、この時代のハリウッド映画は原則として、吹き替えでなく字幕スーパーで見るのがお約束です。
最後、コールの右半身が動かなくなって、J.P.も松葉杖ついている上、マクドナルドを人質に取られて、という最大のピンチも、不意打ちでしのぐ機転の効き方。
ラストがあっさりしすぎているのが不満なくらい(ミシシッピとジョーイのロマンスぐらいあっても良かったかも)、最初から最後まで無駄がありません。
や〜 ジョン=ウェインの西部劇はこうでなくっちゃ〜
たんぽこ通信 映画五十音リスト
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