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瀬田貞二著。福音館書店刊。上下巻。

新聞で書評を見て、なにしろ、たきがはにとって瀬田貞二さんといったら「指輪物語」の訳者であるので、是非読んでみたいと思って、図書館で借りてきた。わしがリクエスト出したんで買ってくれたようで、それはありがたいのだけど、きっとついていたであろうカバーがないのが残念だったよ。

「指輪物語」「ナルニア国物語」以外にも、児童文学者として知られる瀬田さんの評論をまとめた、タイトルどおりの本。明治以降の本、絵本以外にももうちょっとさかのぼって江戸時代とかの言及もあったりして、その関心の広さ、知識の深さにしみじみと感じ入った。ばらばらに発表された評論をまとめた本なので、若干、内容の重複があり、そこら辺が退屈だったけど、これと他2冊で、瀬田さんの評論はすべて収録したそうだ。
瀬田さんの児童文学への熱い思いがあちこちに表れていて、そこんところがやっぱりおもしろかった。最近の「ハリポタ」ブームとか、瀬田さんがいたら、何て言ったろうかな〜と思ったりした。

「指輪物語」を読んでいて、何が楽しいかといえば、やはり瀬田さんの訳の美しさだと思う。いつか原書で読んでみたいという野望もなくもないが、何しろ英語にはとことん不案内なたきがはだ。「ホビットの冒険」さえも最初のガンダルフとドワーフがビルボんちを襲撃したところで挫折したまんまで、ましてやそれより長い「指輪」を読む気力はまだない。よって、瀬田さんの訳でずーっと読んでいたわけなんだけど、今、手元にないので紹介できないのが残念だが、なにしろ、翻訳というものは、英語を読む技量以前に訳者の日本語の技量がないとできないものなのだということを、わしは瀬田さんと「指輪物語」に教わった。この丹念に描かれた中つ国を読んで、わしは何回も飽きることがない。「指輪物語」の冒頭、ホビットについて書かれた一文から、わしはこの中つ国を訪れることができ、ラスト、サムの「今帰っただよ」と言って物語が終わったところでまた現実に立ち返り、そうして何度も中つ国へ行くことを楽しんでいる。それは世に小説は数々あれど、なかなかできない体験でもある。
そういう意味では「指輪物語」という傑作を、美しい日本語で読めたことは喜びであり、わしもこんな文を書けるようになりたいものだと思わされる、1つの目標、高みである。

わしはこんなに瀬田さんの訳が大好きなので、その訳をまったく顧みていない(としか思われない)「ロード・オブ・ザ・リング」が大嫌いなのである(あちこちで言及しているが、「指輪物語」と「ロード・オブ・ザ・リング」は別物である)。

原著を読むというのは敷居が高いので、原著と訳とを比べてみるのもいいかと思っていたこともあったのだが、そういややってないや。
ああ、また読みたい(人に貸してしまったので、まだ返ってこないんである)。
その前に「ナルニア」とか読んでみるのもいいかもしらん。

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