猫十字社著。白泉社・花とゆめコミックス。全7巻。
猫の夫婦・もっぷとぷりんがおりなすほんわかとした日常と時々出会うちょっとした不思議を描いた名作シリーズ。
いわゆるメルヘンというジャンルだと思うんだけど、毒がこれだけない話も珍しいと思う。ぷりんももっぷも、わりと普通の夫婦なんだが、お互いを思いやる気持ち、愛する気持ちというのがこれほど素直に真っ直ぐに描かれた漫画というのは、1970〜1980年代という時代を考えても貴重なんではあるまいかと思ってしまう。
基本、もっぷとぷりんだけで編まれる物語は、ほとんど舞台の広がりを見せることはなく、たまにどこかに行ったり、ゲストが現れたりするけど、たいがいは2人で収まる。第5巻からはさすがに娘が生まれ、これまた子どもらしい素直な眼差しで世界を見てという柔らかいパステルが似合う話に変化はさほどない。
こんな夫婦になりたいな〜と思いつつ、いまだに独身を貫いて40ン年。変わらぬ世界をありがとう。
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