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たしか講談社の児童書。

世界的な写真家、ウィリアム・ユージン=スミスの伝記。
なぜ写真を撮るようになったかということから、第2次大戦で負った大怪我のこと、日本との関わり、奥さんのアイリーンさんとの出逢いとミナマタ、そして死まで。

ユージンさんのミナマタを撮ったいちばん有名な写真は、胎児性の娘を抱いて風呂に入るお母さんの図ではないかと思うのだが、最近、アイリーンさんがその著作権を両親に返したそうである。ミナマタを象徴するような、現代の聖母子像とも言える図に、両親は長いこと、歩くことも話すこともできない娘さんが、裸を撮られることにその身体を縮めたのだということを気にしていて、もう娘を休ませてやりたいと思われたのだと言う。それは写真の著作権が誰にあるかという微妙な問題もはらんでいて、ミナマタを撮ったほかの写真家には物議を醸すような話題だったようだが、なるほどなぁと思ったものだ。それに、あまりに安直にあの写真はあちらこちらで使われてきた。それほどあの写真がミナマタの悲劇を象徴していたということでもあると思うのだが、水俣病の問題のひとつに重症、いわゆる劇症型の患者さんたちがあまりに多く映像に登場したために却って、本当はそういう患者さんは氷山の一角にすぎないのに軽症の患者さんたちが地元でもあまりに多く見過ごされ、見逃され、いまもなお続く水俣病への差別意識への一因ともなっていることとも無関係ではないんじゃないかなぁと思ったりするのだった。
タイトルの「楽園へのあゆみ」は、第2次大戦から帰ってきて自宅療養中のユージンさんが庭で娘さんたちが影の下から明るい光の中へ出ていく写真につけられたタイトルのことである。

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