ミノータス、マイペス破れる。
トリトンが大西洋に入った。ポセイドン神殿にミノータス、マイペスが駆けつけ、トリトンを迎え撃つことになったが、場所は魔の海。ポセイドンの大渦で魔の海に運ばれたトリトンたちは、そこで驚くべきものを見る。
トリトンとピピにあっさりスルーされてますが、わし、ここで登場したミノータスやヘプタポーダ、マイペスにそっくりな人形や、ミノータスの「人間から作り替えてもらった」という台詞は物語の根幹をなす、すごく重要なエピソードじゃないかと思うんです。なんか、主役2人がガキんちょなんで、そこら辺、スルーされるの、物足りないっちゅうか、もう少し、ポセイドンの思惑に思いを巡らせてほしいとこなんですが。しかし、ここら辺の回になると、もはや「トリトン」も打ち切りというのが決定してるはずですんで、本当はもっと時間をかけて、ゆっくり進めるはずだった、その分、トリトンもピピも成長しているはずだったのかもしれません。つくづく、イルカ島までのだらだら、太平洋でのだらだらっぷりが惜しまれる展開です。ま、最初から全27話(というのも半端な話数だ)とわかっていれば、スタッフもそう考えて時間配分をしたんでしょうから、しょうがないっちゃしょうがないのかもしれませんが、たきがは的にはトリトンとピピの痴話喧嘩というのは飽きた展開だったんで、前半からもっとポセイドンを前面に打ち出したダイナミックな展開だったら良かったのにな〜と思わなくもありません。
で、初登場(だと思うんだけど、各海の司令官が一同に介した時にいたのかも)のマイペス、あっさりピピなんぞに殺されております。
よ、よえ〜ッ! あるいはここは、
ピピつえ〜! (((( ;゚Д゚)))と言うべきなんでしょうか。でも、作中でさんざん、戦闘のたびに「助けて〜」としか言えなかった彼女がいきなり強くなるわけもないので(以前の回で火を怖がっていたのとは雲泥の差ではありますが、火が使えるからといって、劇的に戦闘で強くなるはずがない)、ここはマイペスよえ〜!というのが正しいかと。
でもさ、たかがアルコールランプ1個で、全身火だるまのマイペス、ありえないです。たきがは「完全自殺マニュアル」って読んだけど(けっこう資料にもなるんすよ、これ。色物に言われがちですが)、焼身自殺だって、人間がやろうと思ったら、衣服にガソリンを何リットルもたっぷりしみこませてから火をつけようって書いてあるんですから、はっきり言って、何もつけてないマイペスがあんなに簡単に火だるまになるはずがないんです。でも、人間外のマイペスですんで、ここは全身が油でぬらぬらのキャラ、と想定すれば燃えるのかもしれませんが、火だるまになるのかな〜? ちゅうか、水棲で全身が油でぬらぬらってありか? どう考えても泳ぐうちに油、流れちゃわないか?
さて、魔の海といっても、完全に閉鎖された空間ではなかったようで、最後に大勢のイルカたちが駆けつけてくれ、トリトンもミノータスを倒して、いよいよポセイドンの本拠地に乗り込むことに。たきがは的には、味方がピンチの時に駆けつけてくれるって展開は大いに燃えるはず(「Gガンダム」然り「ジャイアントロボ」然り「指輪物語」然り)なんですが、ここの展開はちょっといまいちでした。ちゅうか、イルカのキャラが唐突なんで、どーでもいいっちゅうか。どっちかというと、前半でばきばき殺した味方キャラ、メドンとか、ラカンとかヘプタポーダを生かしておいて、ピンチに駆けつけるという展開のが燃える気がします。ええと、あと誰だっけ? ピピの育ての親とか。
しかし、ヘプタポーダでまた上の重要なエピソードじゃないか、ちゅう話に戻りますと、ヘプタポーダ以外はどう考えても人間外の姿をしていたポセイドン一族が、実はポセイドンに姿を変えられた人間だった、という話は、最終話直前になって出てきた話とはいえ、ヘプタポーダの話とか、今までにトリトンと戦ったポセイドン一族の話にももっと深みを与えられたんじゃないかと思うんですが、どうなんでしょうか。
いよいよ次回は最終回。しかし、ポセイドンを守るのは親衛隊ゲルペスのみ。部下に任せるよりも今回の大渦であっさりトリトンたちを捕獲したように、ポセイドンが働くのがいちばん確実だと思うんですが…とか、すっかりポセイドン贔屓。
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