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されど平穏な日々

日々のつぶやきと読んだ本と見た映像について気まぐれに語るブログ。Web拍手のメッセージへのレスもここ。「Gガンダム」と「ジャイアントロボ」への熱い語りはオタク度Maxにつき、取り扱い注意! 諸事情により、コメントは管理人が操作しないと反映されません。時々、サイトの更新情報など。

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評決

監督:シドニー=ルメット
出演:フランク=ギャルビン(ポール=ニューマン)、ミッキー(ジャック=ウォーデン)、コンキャノン弁護士(ジェームズ=メイソン)、ローラ(シャーロット=ランプリング)、ホイル判事(ミーロ=オーシア)、ほか

サスペンス続きです。今度はがらっと変わってシドニー=ルメット監督。たきがは、「十二人の怒れる男」と「オリエント急行殺人事件」ぐらいしか見てません。もともと推理物ってあんまり見ないもんで。ヒッチコック監督に比べると硬派、という印象がありますが。さて、「評決」です。

落ちぶれた中年の弁護士フランク=ギャルビンは、恩師ミッキーの持ってきた示談で済む事件を、強引に裁判に持ち込む。被害者デボラ=ケイの不遇さと、グルーバー医師の強気な発言に、勝てると踏んだからだ。ところが、被告側の病院は、やり手の弁護士コンキャノンを雇い、ギャルビンが頼みとするグルーバー医師も土壇場で電話も通じぬ孤島へ休暇に出てしまう。デボラが植物人間になったのは、著名な麻酔医の仕業のはずなのだが、ギャルビンは裁判で立証できるのか?

思うに、ポール=ニューマン氏は、あんまりヒーロー然とした人物を演じることはないのだなぁと。さんざんジョン=ウェインを見ていますと、何というか、あまりに人間くさい、情けない、でも身近にいそうな人物が多いなぁと思いました。ビリー・ザ・キッドの弱さも、エディのもろさも、そんな感じだなと。ビリー・ザ・キッドは著名人ですが、等身大っていうんですか。そういうキャラが多いなと。
この映画のギャルビンもそういう人物です。落ちぶれた弁護士、冒頭で葬式があって、亡くなった人の知り合いを騙って(本当の場合もありそうですが)名刺を配って歩くのも、仕事が欲しいからで、それだけちゃんとした、弁護士らしい仕事にありついてないっぽい。
そんなギャルビンの、唯一と言ってもいい理解者であり、恩師がミッキーなわけでして、この人、自分が紹介してあげた件で、依頼人と会う前日に、事務所を無茶苦茶にしているギャルビンにさんざん怒って、「もうおまえの面倒は見ない!」とか言ってるのに、でも、ギャルビンがグルーバー医師の証言を得られそうだってんで、強気に裁判に打って出ると、結局、協力してあげちゃってます。いい人です、ミッキー。

デボラの事件が、医療過誤であることは間違いないっぽいのですが、裁判にするにはそれを証明しないとなりません。でも、土壇場でグルーバーはいなくなっちゃうし、証人として呼んだトンプソン医師は何か当てにならないし。
対するコンキャノンは、何十人ものスタッフを抱えて、超やり手だって話だし、ボイル判事は関わった事件が被告寄りの判決を出すって有名だっていうし、訴えようって麻酔医は世界的な権威だったりするし。何か八方ふさがりなギャルビン。

でも、彼女のローラにたしなめられて、もしかしたらカットしたシーンにあったのかもしれませんが、示談で済んだところを強引に裁判に持ち込んだギャルビンですから、病院へデボラを見舞いに行った時に感じるところがあったのか、何とか打開策はないかと模索します。そこら辺、さんざんギャルビンの駄目男っぷりを前半は見ているので、急におもしろくなったと言いますか、やっと見応えがある話になったと言いますか。だって、裁判抱えて、裁判やる前から「負けそうだ〜」とローラに泣きついているギャルビンは、ローラじゃなくても、ガキっぽい態度は勘弁してくれとか思いますもん。初っぱなからぐだぐだだし。

そして、病院の関係者の中で、ただ一人、調書を書いていないという看護婦から、やっと決定的な証人を捜し当てたギャルビン。そのクライマックスは見事でありました。
ここまでくると、コンキャノンやホイルの悪あがきなんか、陪審員制度のアメリカでは無駄だよな〜って感じで、日本の裁判員制度もこういう感覚っていうんでしょうか。いくら弁護士や裁判長が被告を庇っても、やっぱり悪いことは悪いんだよっていう判決は小気味いいとさえ言えます。そういう制度になったらいいと思いますが、日本の場合は「十二人の怒れる男」みたいな事件は逆に有罪とかにしちゃいそうで、ちょっと、勝手に心配でもありますが。

それにしては裁判の勝利ですっきりしないラストにはいささか疑問符が。ローラがコンキャノンと知り合いだったりしたことは、何かこの話には蛇足だったような…?? 電話をかけるローラ、取ろうとしないギャルビンで終わる最後、タイトルからいってもどーでもいいような??

例によってWikipediaで情報を調べておりましたら、日本語版の吹き替え、ポール=ニューマン氏は羽佐間道夫さん(「ジャイアントロボ The Animation 地球が静止する日」の眩惑のセルバンテス。「特攻野郎Aチーム」のハンニバル=スミス大佐)だったのですが、グルーバー医師が秋元羊介さん(「起動武闘伝Gガンダム」のマスター・アジア東方不敗。「ジャイアントロボ The Animation 地球が静止する日」の衝撃のアルベルト)ですって! 全然気づかなかったよ! そう言えば、秋元さんは「シャーロック=ホームズの冒険 グラナダTV版」にも吹き替えで出てることがあったんですが、やっぱりわからなかったのは、何か聞き慣れたお声と声質が変わってるからではないかと思いました。若い頃の秋元さんって、わりと声がおとなしめなんですよ。

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