NHKスペシャル。
2015年12月の放送をやっと見た。
ABCとNHKの傑作ドキュメンタリー「映像の世紀」からタイトルとテーマ曲をまるっと拝借したNHK単独製作のドキュメンタリーですが、二番煎じの感じが抜けませんでした。一応、続編だそですが、20年しか経ってないのに続編作る意味って何さ?
特に第3集はサブタイトルが「時代は独裁者を求めた」とわし好みの第2次世界大戦がネタ(「映像の世紀」でも第4集第5集辺りがいちばん好きなもんで)なのですが、ナチスへの協力者としてフォード、チャールズ=リンドバーグ、ココ=シャネルなどがいたのは目新しい話でしたが、独裁者としてヒトラーとスターリンを取り上げて、肝心要の日本への言及は南京陥落を祝う日本国民と真珠湾攻撃でアメリカを参戦させたことだけで
ナチスの同盟国であった日本という視点がまったく欠けているのが致命的にまずいと思いました。
あと、さんざんフォード、リンドバーグ、シャネルを対独協力者として描いたんだから、その末路も描かないと片手落ちやろう。
「映像の世紀」はABCとの共同製作なのでアメリカやヨーロッパに映像が偏りやすいのはしょうがないと思うのですよ。まぁ、文明が進んでいたので資料も多かったろうし。
でも「新・映像の世紀」は完全にNHKだけの製作ですから、もっと日本のことを取り上げないと駄目でしょう。ましてやまるでヒトラー一人を悪者にして、
日本がドイツの同盟国であり、世界を敵にまわして1945年8月まで戦ったという事実は忘れちゃいけません。
ホロコーストの映像を出すならば、同じぐらいの頻度で日本がアジアで行った虐殺も提供しなければなりません。そうしなければ、こんな番組を作る意味もないです。
ナレーションも「映像の世紀」は女性アナウンサーの落ち着いた声だったのに山田孝之なんて入ってるし。2人も要らないのよ。無駄多いよ。
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