たきがはのいままでの住居は交通量の多い国道とやっぱり過密ダイヤの電車と踏切に挟まれていたので車の音と電車の音と踏切の音がそうとううるさかった。けっこう救急車も通ったし、夏などエアコン嫌いのたきがははどうしても窓を開けなければ寝られないので「うるせぇなぁ」と思いつつ、3年近く暮らすと慣れるもので、今年の夏は寝しなはうるさくてもそのうちに寝られるのが常であった。たきがははインソムニアとは無縁の女である。
しかし、引っ越した先はそういう車の音も電車の音もまったく聞えない代わりに、虫の音がすさまじい。これもたぶん、そのうちに慣れるのだろうけれど、星もきれいなものだ。
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