出演:アミ(マレーネ=ディートリヒ)、トム=ブラウン(ゲイリー=クーパー)、ほか
久々に見ました。うちの母曰く「外人部隊」という映画に比べると、ちょっと情緒に流れすぎるきらいがあるそうですが、マレーネ=ディートリヒという硬骨の女性と、ゲイリー=クーパーという2枚目がスクリーンを飾った、贅沢な映画であります。マレーネ=ディートリヒはこの時、ナチス・ドイツの支配を嫌って、ドイツからアメリカに亡命した後の1作目、ゲイリー=クーパーも主役級を演じるようになった2作目、言ってみれば、この映画はそうしたお二人の出世作でもあるんじゃないでしょうか。
トム=ブラウンの「10年早く会いたかった」という台詞から鑑みるに、どうやら20代後半から30前後? ちょっとはすにかまえた男がもてるのは、古今東西変わらぬのか、作中ではもてもてって感じ。で、本人もプレイボーイを気取ってたけど、アミと出会って、でも「あなたとなら一緒に脱出してもいい」という彼女を置いて、転戦、外人部隊の悲しさか、男の方がいざという時にゃ度胸がないというか。でも、結局、アミはお金持ちの旦那を置いて、砂漠に進軍していくトムを追っかける。履きすてたハイヒールは、彼女が置いていくものの象徴とも見える。
マレーネ=ディートリヒといったら、「リリー=マルレーン」ドイツ軍と戦うアメリカ軍の慰問で唄ったのは有名ですな。しかし、亡命してきたとはいえ、祖国と戦う兵士を励ました彼女は、いったいどんな気持ちだったのかと思います。
吹き替えだったのが残念ですが、冒頭のゲイリー=クーパー小史で、ナレーションを大塚芳忠さんがやってたことが判明。ぐはぁ。気づかなかった。できたら、二人の吹き替えが誰だったのかも教えてほしかったわん。
たんぽこ通信 映画五十音リスト
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