監督:ベルナルド=ベルトルッチ
出演:ポール(マーロン=ブランド)、ジャンヌ(マリア=シュナイダー)、トム(ジャン・ピエール=レオ)、ほか
見たところ:桜坂劇場
フランス・イタリア、1972年
偶然出逢った中年男と若い女が自堕落なセックスにふけるようになるものの、男、ポールは妻を自殺で失ったばかりで女、ジャンヌにも若いTVディレクターのトムという恋人がいた。互いに名も名乗らず、素性も言わない関係だったが、ある日、ポールは突然、その関係を一方的に断ち切り、トムに求婚されていたジャンヌも諦める。だが、再度、出逢ったポールは再びジャンヌに関係を迫るが彼女に拒絶されて追いかけたものの、とうとう彼女に撃たれてしまうのだった。
まぁ、そろそろ古典の域に入ってる年代なんで最後まで粗筋書きました。
桜坂の会員特典でお誕生日月限定の無料券もらったんで前から興味のあった、こちらのタイトルを見てきましたが、どうも、わしは無料で見た映画は外す傾向(二回目ですが)にあり、これもあんまりおもしろくなかったというか、全然ポールに共感しませんでした。
というか、嫁のローザが自殺して原因がわからないみたいなことを言ってるシーンが最後の方にありましたけど、その前に自分たちの経営するホテルに宿泊するマルセルをローザの浮気相手に焚きつけておいて、それで何で妻が死んだのかわからんとか、こいつ、阿呆とちゃうかと思っちゃったのがケチの始まりでして、その前に何か、唐突に切れ出すんですよね、ポールって。もう、いきなり暴力的になる。妻の母、つまり義理の母親相手にとか、ホテルにやってきた娼婦の逃げ出した客とか、いきなり暴力を振るう。その時点でも、こんな性格では嫁にも逃げられるだろうと思ってたら、マルセルとはポールが煽ったとか言うんですから、自分の方で仕組んでおいて妻が死んだら、めそめそ泣き出すとかわけわからん。まぁ、いきなり切れるのは躁鬱症で、嫁が死んで深い傷を負ってとか理由もつけられますが、何でマルセルと浮気するように仕組んだかと言えば、200年生きてもローザのことが理解できないとか言ってたので、ほんとに相手を理解する気あるのかとか、そもそもどう頑張ったって夫婦なんて赤の他人なんだし、家族だってしょせんは他人なんですから理解しようと思う方が奢りというもので、そこら辺でスタートが間違ってるよおっさんって感じでした。まぁ、年下だったんだけど(爆
かといって、例によって女の子の方に共感するかと言えば、いつもならそっちに向くんですが、ジャンヌが20歳とか言った時点で若すぎだろうと思ったので、その軽薄さというか尻軽さというかもあんまり好きになれなかったので、どっちにも共感できずに見ていたのでした。
ジャンヌの恋人のトムも軽薄な感じだったし。
そのうちにポールの方から一方的に関係を断ち、そのくせ、近くをうろついていたジャンヌを待ちかまえてた時点で、もうストーカーまがいになってたんで、ああ、こりゃ駄目だなと思いましたけど、ジャンヌが誇らしげに言ってたナイジェリアの内乱だったかに従軍していたという亡き父の帽子をでたらめにかぶって、でたらめな敬礼をした時点で、こいつ、よりによって逆鱗に触れるようなことをしでかしやがったよと思ったら、そこで撃たれたので、まぁ、自業自得だよねと。
しかも、とうとう最後までジャンヌはポールの名前も、どこに住んでるかも知らなかったし、ポールは死んじまったしで、正当防衛が成り立って、ジャンヌはトムと結婚するんだろうかなぁと思いましたけど、どうなんでしょうね、そこのところは。もうちょっと思慮深くなってるか、あるいはトムの方から取り下げるかわかりませんが。別に幸せになってほしいと思うような娘でもなかったんで、どっちでもいいですが。
そういや、この映画、ヘア修正なかったけど、年齢指定もなかったんでしょうかね?
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