というわけで、久々に見たぜ、「黄金の日日」。しかもピンポイントで第46話だけだったので、最初のうち、どういう展開になってたか思い出せなかったんですが、助左が秀吉と本格的に喧嘩しようってんで、もちろん五右衛門もそれを助けるという話になってました。すでに桔梗も亡く、堺の堀はまだ水が入っていないという状況です。
五右衛門の鋭い眼差しが魅力的な「黄金の日日」でありますが、その五右衛門が優しい顔を見せる人物は数少なく、この話あたりだとお仙ちゃんぐらいでしょうか。ここまで引っ張ったモニカは、そんなに優しい関係じゃなさそうだし、桔梗は助左の嫁になっちゃったし…
でも五右衛門の最期を看取るのもお仙ちゃんなんだよな。拷問を受けて、刑場に引き立てられ、馬から落ちた五右衛門。足下もふらふらで立つのもやっとだったろうに、お仙ちゃんの声を聞きつけ、助左から託された南蛮酒を飲み、大釜まで引っ立てようとする木っ端侍の手を振りほどいて、自分の力だけで釜までたどり着いた五右衛門。
五右衛門の処刑を知り、堺で封じられた切支丹の鐘を鳴らす助左。
「ああ、モニカ、迎えに来てくれたのか」とつぶやいて、大釜に笑って身を躍らせた五右衛門は、いかにも〜なセットのちゃちさなど吹き飛ばすような魅力にあふれておりました。もう、そこらへんの野次馬なんか目に入らないぜッ! 五右衛門しか見えないぜッ!って感じで。
第1話から、時に助左を助け、時に助左や善住坊の命さえ狙った五右衛門。触れれば切れそうな危険さと男臭さ、助左のために命を張った男気、最後の最後に大泥棒という伝説を作っちゃった「黄金の日日」版の石川五右衛門の存在、演じきった根津甚八さんの演技に乾杯。
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