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されど平穏な日々

日々のつぶやきと読んだ本と見た映像について気まぐれに語るブログ。Web拍手のメッセージへのレスもここ。「Gガンダム」と「ジャイアントロボ」への熱い語りはオタク度Maxにつき、取り扱い注意! 諸事情により、コメントは管理人が操作しないと反映されません。時々、サイトの更新情報など。

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死者の書

折口信夫著。ちくま日本文学全集刊。

読みたい本のリストにこれが入っていたので借りてきましたが、タイミング悪く二上山に葬られた大津皇子と、彼のために蓮の糸で曼陀羅の服を織り上げた藤原南家の郎女の話だったのですが、頑張って最後まで読み通して、ほかの随筆とかはわしがとんと興味を持たぬ歌舞伎についてだったので折口信夫はもういいや、そもそも何でこれが読みたかったのか全然覚えていないのが問題でした。うーむ、何でだ…

文語体とも違う、時代がかった文体のため、非常に読みづらかったのですが、そこは注釈も読みつつ、何とか乗り越えたんですけど、深奥の姫が写経の果てに非業の死を遂げた大津皇子の亡霊を見て、彼が葬られた二上山までさまよい出て、結果、彼のために服を織ることになり、織っただけじゃつまらなかった(意訳)ので心の赴くままに絵を描いたら曼陀羅になって、皇子も姫も往生してめでたしめでたしって話だったのはわかりましたが、そこに至るまでの過程はだらだらと長かったのに、最後、皇子に服を着せるところだけ駆け足だったのは何でだったんでしょうかね。

あと、合間合間に大伴家持の話が挿入されていたんですが、これ、大津皇子か姫と関係があったんでしょうか? そこら辺がわかりづらかったです。

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秘曲 笑傲江湖 第7巻

金庸著。岡崎由美監修。小島瑞紀訳。徳間書店刊。全7巻。

いよいよ最終刊です。サブタイトルは「鴛鴦の譜」で、表紙もそれに相応しく令狐冲と盈盈でしょう。

この巻でとうとう岳霊珊が亡くなりますが、ほかにも次から次へと死者累々で、個人的には最後まで令狐冲可愛しを貫いた寧中則(岳夫人)が自害したのが残念でした。ただ、娘も夫も死んでしまうのでまぁ、しょうがないか…。

林平之はとうとう左冷禅とつるんで嵩山へ逃れますが、第3巻か4巻ぐらいで殺されたと思った労徳諾(崋山派の2番弟子)が、まさか嵩山派だったとは思いも寄りませんでした。令狐冲や、その弟弟子・陸大有を裏切った末路は哀れなものでしたが、ここら辺の敵はばっさり倒す、という展開は武侠ならではで、一般庶民には理解できないみたいなことを第6巻で言ってました。

盈盈に日月神教の猛毒を呑まされた岳不羣でしたが、恒山派の弟子をかどわかし、崋山に呼び寄せます。そして、第2巻で令狐冲が各派の秘技を破る方法を垣間見た例の洞窟(ここで白骨になっていたのは魔教の長老だったそうですが)に罠を仕掛けた岳不羣、そこに盲目となった左冷禅や林平之まで現れ、暗闇のなかで今は同派になったはずの五剣嶽派同士が争い、大勢の有力者も平弟子も殺されてしまいますが、機転を利かせた令狐冲、盈盈ともども左冷禅を倒し、洞窟を脱出したところで岳不羣の罠にはまります。しかし、岳不羣を殺したのは誰もが思いもしなかった人物でした。令狐冲を一心に慕う美少女尼・儀琳です。彼女は殺生を好まぬ尼の身でありながら、令狐冲がピンチなことを知り、そうと知らずに岳不羣に剣を突き立てたのでした。ここに恒山派は2人の師太、定閒と定逸の仇を討ったのです。
そういや、儀琳の両親が前巻で揃いましたけど、どうしてあんな強烈な夫婦からこんな純真な娘が生まれたのか不思議… というか、恒山派で育ったから純真なのか、儀琳… というぐらい、破天荒な夫婦でした。そもそも父親は不戒と名乗る生臭坊主だし、母親はこれまた無類の嫉妬深いと来てましたし…

岳不羣が倒された後で、仁我行を満を持して乗り込んできました。日月神教の悲願、武林の統一です。しかし、恒山派の令狐冲と衡山派の莫大先生しか残っておらず、莫大先生も生死不明で、漁夫の利を得たような形でしたが、仁我行は令狐冲のことはあくまでも娘婿として厚遇するつもりなので三度、誘いの言葉をかけましたが、令狐冲は頑としてこれを拒み、孝のために父を裏切れないという盈盈ともども死を覚悟して恒山派の一同とともに恒山に帰るのでした。男だぜ令狐冲…

そこに方証大師と冲虚道人を初めとする少林派と武当派のメンバーが駆けつけてくれ、恒山派に助太刀をします。まぁ、仁我行の頭のなかではそれも想定済みで、この機会に少林派も武当派もまとめて倒すつもりでいるんですが、この人もえらい性格が変わりまして、東方不敗と戦う前の方が魅力的だったなぁと思います。少なくとも「当主は永遠に栄え」とか言われて嬉しがって聞いてるようなキャラには落ちてほしくなかったんですが、盈盈曰く、「12年も地底湖の下に閉じ込められて性格が変わった」そうなんで、ラスボスとなって君臨しますが、体調を悪くして倒れてしまいます。あれま。
そして、恒山に現れた日月神教は当主が姿を表すことなく令狐冲と和解したことで仁我行の死を知るのでした。

めでたく夫婦となった令狐冲と仁盈盈はようやく秘曲・笑傲江湖を奏でます。その曲も思えば正派と邪派の確執を乗り越えようとするものでした。無惨な死を遂げた曲洋と劉正風の願ったとおりに令狐冲(恒山派の総師を儀清に譲った後)と盈盈によって演奏されたのです。
日月神教は向問天が後を継ぎましたが、仁我行のような野望は持ってないので中原は当分、平穏が続くでしょう。向兄貴は最後までいい人でした。
林平之は、仁我行が閉じ込められていた湖の下の牢獄に入れられました。仁我行と違って福威鏢局もなくなり、辟邪剣譜も失われた今、彼を助けようとする者は現れることもないでしょう。考えてみれば、彼は哀れな人間でした。家族を殺され、復讐のために辟邪剣譜を身につけたことで全てを失ってしまいました。確かに岳霊珊への仕打ちは惨いものがあります。しかし、だからといって彼のしたことを声高に非難するわけにもいかないと思うのです。

と思ってしまうくらいには、わしは令狐冲が魅力的じゃありませんでした。最後まで、彼の活躍にどきどきわくわくしませんでした。令狐冲の主人公属性が強力すぎるなぁと思ったのが最後まで引っ張りました。第2巻まで雑魚Aぐらいの実力だったのに独狐九剣を習ってからが強すぎ。
あとラスト、仁我行との最終決戦くらいやってほしかったです。というか、ラスボスとの戦いは武侠小説には必須じゃろう?! 戦いの最中に仁我行が倒れるならまだしもさぁ…。岳不羣も儀琳などという小物(キャラ的には魅力的なところもありますが、実力からいったら中ぐらい)にやられるなど、あってはなりません。というのも残念な点。

五剣嶽派はなくなっちゃうし、それもほとんど内輪もめって感じだし、まぁ、最初から正派=正義、邪派=悪って図式じゃないんだけど、ちょっと尻すぼみな終わり方でした。

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秘曲 笑傲江湖 第6巻

金庸著。岡崎由美監修。小島瑞紀訳。徳間書店刊。全7巻。

いよいよクライマックスに近づいた第6巻ですが、またしても持ってもいない煙管をぽんぽんと叩きたい気分です。

サブタイトルは「妖人 東方不敗」です。これ、最大のミスリードでしょ。表紙の人物も東方不敗っぽいですが、ラスボスだと思っていたんですが、わずか1章で退場しました ガ━━━(゚Д゚;)━( ゚Д)━(  ゚)━(   )━(゚;  )━(Д゚; )━(゚Д゚;)━━━ン!!!!!

凄まじく強かったですが。なにしろ仁我行、向問天、令狐冲に加え、上官雲という作中でも、この4人の戦力に匹敵するのは各派の総帥クラスじゃないとダメだろという強者相手に、何と、ただ両手に忍ばせた針だけで渡り合い、それでも勝てませんでした。すげぇ。
それでも退場させられたのはこの4人に加えて盈盈(えいえい)がおり、彼女がとっさに機転を利かせて東方不敗に代わって日月神教を牛耳っていた楊蓮亭を傷つけなければ、間違いなく仁我行らは負けていました。何それ。
楊蓮亭は魔教の執事とは思えないような凡人でしたが(武芸がまったくできない)、東方不敗の寵愛を一身に受けており、彼があげた叫び声を東方不敗は無視できなかったからです。つまり、闇討ちです。いくら日月神教の前当主と一緒とはいえ、主人公とは思えぬ卑怯な手段でしたが、それほど東方不敗は強かったのです。
東方不敗は倒され、楊蓮亭も仁我行によって殺されました。仁我行は東方不敗のために片目を失いましたが、当主の座に返り咲き、今一度、令狐冲に誘いをかけますが、そこだけは一本通った主人公です。固辞した令狐冲は前巻の終わりで方証大師や冲虚道人らに頼まれていたこともあり、嵩山派の総帥・左冷禅の武林制覇の野望を阻止すべく恒山に帰って嵩山に向かうのでした。

と、これだけで1章分。すげぇ密度の濃さでした。

ところが東方不敗が1章で退場したぐらいに負けるとも劣らぬ陰謀が武林を襲おうとしていました。左冷禅による五剣嶽派の合併です。

しかし、これが左冷禅も前座に過ぎず、さらなる悪役が控えていたっていうんだから驚き桃の木山椒の木です。
そう、我らが主人公・令狐冲が、今も師父と慕う岳不羣です。1巻で登場した時には「君子剣」の異名のとおり、君子然としたというか、中国で大人(ターレン)と呼ばれるような大旦那っぽい雰囲気を漂わせていた岳不羣でしたが、6巻かけてその野望が徐々に明らかになり、まぁ、作中で令狐冲を破門したり、恒山派の長老だった定閒・定逸師太らが魔教(と思わせて嵩山派だったみたいでしたが)に襲われた時になんだかんだと理由をつけて助けに行かずに徐々に人物を落としてはいましたが、まさかまさかのラスボスに浮上です。
なにしろ左冷禅のように野望をむき出しにしていなかったもので誰も疑ってません。方証大師や冲虚道人だって、左冷禅を負かして岳不羣が五剣嶽派の総帥になったことを逆に喜ぶほどです。用意周到というか、まさか、ここまで腹黒い人物だったとは思ってませんでした。
しかし、その岳不羣、今も令狐冲が破門を解いてもらいたいと請い願っている崋山派の総帥が、左冷禅との戦いでまさかの東方不敗と同じような技を見せたために、ようやく令狐冲も目を覚ましました。
さらに岳霊珊と結婚して婿入りする形になった林平之が久々の登場だと思ったら、えらい人間変わってまして、岳霊珊と好き合っていたはずだったのに、疑心暗鬼の塊になってました。しかも福威鏢局の若旦那で、武芸の腕は大したことがなかったのに、いきなり父母の仇、青城派の余滄海を上回るような腕前です。
それもこれも辟邪剣法を覚えたからで、しかもその辟邪剣法、前巻で東方不敗に仁我行が与えた癸花宝典と同じものと判明しております。つまり、林平之も岳不羣も東方不敗と同じレベルの強敵になっちゃったっていうんだから、さあ大変。しかし、そのために彼らが払った犠牲は、やはり東方不敗と同じものだったのです。

( ゚д゚)

(つд⊂)ゴシゴシ

(;゚д゚)

(つд⊂)ゴシゴシ
  _, ._
(;゚ Д゚) …?!

(つд⊂)ゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシ

(  д )

(; Д ) !!

衝撃の展開で次巻完結。

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秘曲 笑傲江湖 第5巻

金庸著。岡崎由美監修。小島瑞紀訳。徳間書店刊。全7巻。

サブタイトルは「少林寺襲撃」です。

半分の巻を越えて、いろいろと勢力図がはっきり分かれてきました。正派vs邪派という単純なものではなくなってきて、正派のなかにも五剣嶽派の統一を目論む嵩山派の左冷禅や武林制覇の野望を抱く青城派の余滄海、ひいては主人公の元師父・岳不羣などの悪役もいれば、邪派にも豪傑と呼ぶに相応しい仁我行みたいな人物もいて、崋山派ではなくなった令狐冲は主に左冷禅や余滄海の野望を打ち砕くべく、東奔西走することになりそうです。
しかし、ここで盈盈と結ばれれば見た目にもいいカップルになりそうなのに、まだまだ岳霊珊に未練たっぷりの令狐冲、主人公としてはともかく、わしの好みでいったら仁我行や向問天、莫大先生には遥かに及びません。しかも、この巻のラストで、とうとうラスボスっぽい東方不敗が登場、次巻のタイトルも「妖人 東方不敗」ときては令狐冲の株も下がりまくるというものですが、まぁ、しょうがない。頑張れお若いのって心境です。

この巻では前巻のレビューでもちらっとネタバレしましたけど、恒山派の長老の残る2人が亡くなってしまい、令狐冲は総帥の定閒師太から恒山派の総帥になるよう遺言されて引き受けることになりますが、その前に自分の身代りに少林寺に幽閉された盈盈を助けに行くのが大きなパートです。
もっとも彼女は、すでに父の仁我行によって救出されており、令狐冲は逆に正派によって囲まれてしまいます。盈盈を「聖女」と崇める邪派の好漢の助太刀を得て、大勢で少林寺を襲撃した令狐冲でしたが、その若さゆえに未熟なところ(剣以外ぜんぶ)が裏目に出てしまいましたが、抜け道を見つけたことで事なきを得るのでした。そう、独狐九剣と吸星大法を身につけて剣技ではかなりの腕前に達した令狐冲でしたが、拳法はまるで素養がなく、知識もないため(何回も勉強が足りないみたいなことは言われてるので)、戦術も戦略もまるで疎いのです。逆に令狐冲がこれらを身につければ、それこそ鬼に金棒で、弱点がはっきりしてるので鍛えやすいのかもしれませんが、今はそれどころではありません。

その後、正派と邪派の長老同士の対決を影から見守ることになった令狐冲でしたが、その存在は仁我行にはお見通しで3対3の3人目として呼び出されてしまい、心ならずも岳不羣と戦うことになります。この時の岳不羣の往生際の悪さというか、師に手を出せない令狐冲の弱みにつけこんだ悪辣さというか、最後に令狐冲を蹴飛ばした時の勢いは、とうとう悪役確定になってしまいました。あらまぁ、大人げない。

恒山派の総帥としてお目見えとなった令狐冲、そもそもの始まり、林家を襲った原因と現在の武林を覆う暗雲を方証大師(少林派の総帥)と冲虚道人(武当派の総帥)から聞かされ、ゆくゆくは正派を束ねることを示唆され、一度は断るものの、引き受けざるを得なくなります。おお、ここんところは予想どおりの展開。それにしても1巻から探されていた辟邪剣譜が、崋山派が気功派と剣術派に分かれて争った遠因だったとは壮大な仕掛けになってきました。これ、確か、第3巻で一度は令狐冲が嵩山派から奪い返したはずなんですが、その後で気絶しちゃったんで今は岳不羣の手元にあるんじゃないかと思われます。それも、昔の秘技・癸花宝典までたどるというんですからスケールが大きい。

密談が終わったところで東方不敗の代理として令狐冲の総帥赴任の祝いに駆けつけた邪派が襲いかかってきましたが、盈盈の出現であっさり矛を収めます。ほんとに盈盈、スペック高いです。伊達に「聖女」とは呼ばれてません。そんな彼女が仁我行の後を追って東方不敗から日月神教の当主の座を取り戻しに行くというので、ともに発つ令狐冲。
令狐冲を囮についに日月神教の本拠地、黒木崖に向かった一行は東方不敗と対面したところでいよいよ、次巻、対決のようです。

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秘曲 笑傲江湖 第4巻

金庸著。岡崎由美監修。小島瑞紀訳。徳間書店刊。全7巻。

折り返しの4巻目です。サブタイトルは「天魔 復活す」で、魔教(自称は日月神教)の前当主・仁我行が12年にわたる幽閉から解放されたのを指してます。

前巻で令狐冲が助太刀した向問天は、この仁我行の腹心で、前当主を解放させる目的もあって令狐冲を西湖のほとり、梅荘に連れてきたようです。ただ、結果的に令狐冲は仁我行の秘術、吸星大法を習得しちゃった上、今までの内力を失って死ぬ寸前だったのを助かったんで結果オーライな展開ですが、まだまだ岳霊珊に未練たらたらなもんで、ぜんぜん喜ぶような状態じゃない上、この巻では師の岳不羣らに再会しても裏切りとか、魔教の人間と交友したことなんかを責められちゃって、精神的にはどん底状態です。しかし、基本的に明るいキャラなんで、恒山派(尼が主体の五剣嶽派の一派で、美少女尼・儀琳ちゃんが所属してるところ)が魔教(後から考えると嵩山派の陰謀くさいですが)に襲われたところを助太刀した縁もあって、次巻まで恒山派と一緒に行動します。むしろこの巻の最後であれほどまでに恋い焦がれた岳霊珊に罵声を浴びせられて、自殺とか考えなかったのも、令狐冲の明るさと恒山派の尼僧たちとの交流もあったせいかなんて思います。まぁ、当初から書いてるとおり、わしは岳霊珊の苦労知らずのお嬢様然とした立ち居振る舞いはちっとも魅力的に思えないんで、令狐冲もさっさと見切りをつければいいのにと思いますが、なかなかそううまくはいかないのが惚れた腫れたの恋心なんでしょうなぁ…
ただ、こちらの恒山派、わりと平等な視点で正派・邪派から追われる令狐冲を助けてくれますが、この巻で定静、次巻で定閒、定逸と大物3人が死んでしまい、令狐冲が定閒師太から頭領になるように頼まれてますが、基本、女性しかいない一派(尼僧だけじゃなく在家の女性も含まれる)なんでどうなるのか心配です。

仁我行は、ヒロイン仁盈盈のお父さんだったりしますが、仁盈盈は3巻以来出番がないのでどうなったのか不明ですし、仁我行もあんまり行方を訊ねたりしません。ドライな関係なのか、それにしては仁盈盈があれほどの権力を持っているのは仁我行の娘だからだと思うんですが、その謎は次巻に持ち越しです。

図らずも復活した令狐冲、加えて風清揚に教わった独狐九剣のおかげで無類の強さを得てしまいました。いままで崋山派の一番弟子とはいえ、並み居る大物にはとうていかなわない凡人だったのがいきなり最強の一角に名乗りをあげた感じです。しかも、当人はまだまだ伸びしろも備えているもので主人公とはいえ、たいした優遇っぷりです。

一方、巻が進むごとに小物くさくなっていく師匠の岳不羣ですが、この巻では岳夫人のが女を上げまして、ますます格が落ちてます。まぁ、人物紹介のとおり、岳夫人が令狐冲を庇い、というだけなんですけど、この人は仁我行も認める女性なもんで、岳不羣の名声は地に落ちても、崋山派としては岳夫人がいるから大丈夫な感じがしてきましたが、すでに令狐冲は崋山派に収まらぬ器になりつつある上、第2巻で令狐冲といちばん親しかった崋山派の陸大有を殺して崋山派の秘術・紫霞秘笈を奪ったのが二番弟子の労徳諾だったんで、夫妻以外に手練れがいないのが気になるところです。剣術派とは相変わらず不倶戴天の敵同士だし。

嵩山派の左冷禅は、1巻から劉正風一家を皆殺しにさせて冷徹なところを見せつけてきましたが、いよいよ五剣嶽派を1つにしたいとの野望を露わにしてきまして、さらなら波乱を予感させて次巻に続きます。

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