ここから1巻に2本ずつ入っています。最初だけスペシャルで長かったのさ。
相変わらず労働改造所の一心。まず、黄書海さんとの出会いで、日本語を教わるようになります。最初のうちは、なにしろ日本人だってんでいじめられまくった一心ですから、警戒心も強かったのですが、書海さんが自分の事情を話すとついもらい泣き。そこから日本語を教わることになります。確か、この書海さん、この後、出なくなっちゃうんだけど、冤罪が晴れて、家族と再会できるといいなぁ。
そして、第2回で出逢った江月梅さんと何度も再会します。今回のサブタイトルが「再会」ですんで、そのとおり。一心は羊の解体で傷を負い、破傷風にかかります。で、彼女が働く診療所につれていかれましたが、日本人の囚人だっていうんで、貴重な血清を一心に打つべきかどうか医師と看護婦(1960年代なんで)が話し合います。そのあいだ、一心、ずーっと発作が止まらなくて苦しそうですから、呑気な展開ですが、彼らは真面目です。で、皆が一心が日本人であり、日本人への恨み(戦争中の)があるという意見に傾きかけたところで、月梅さんが一心が助けてくれたことでこの地区の指導者を助けるのに間に合ったことが毛沢東の精神に準ずるという言い方をして(毛沢東を引き合いに出してるのがうまいよね)一心は助かるわけなのでした。それにしても9日間も連続して血清を打つとは、確かになくなるのも心配になるわけです。
しかも、月梅さん、匿名ですが、徳志さんに手紙を出し、一心が内蒙古の労改にいると知らせます。お父さん、矢も楯もたまらずに北京へすっ飛んでいき、周恩来総理に直訴できるという窓口へ。
お母さんと秀蘭は最初は反対しますが、お父さんの決意は固く、また手紙が開封されれば出し主の身も危ういということで一心を助けに北京へ。で、お母さんもしっかり者ですんで、一心が今まで送金してくれた分を貯めていたといって、お父さんの旅費にします。このお母さんのしっかりぶりが、日本のお母さんとはまた違ったところで好感が持てます。
で、前回のレビューで「一心とくっつくかと思ってたけどくっつかなかった秀蘭」と書きましたが、もしかしたら、「一心兄さん」と強調してるのは隠しかな、という気もしました。でも彼女のことは力本のがより好きなようで、一心は妹ぐらいにしか思ってないかもしれないし…
しかし、力本(まだソ連との国境にいる)に一心の消息が知らせられ(秀蘭から)、意外に力を持っていたか、上司に気に入られていたのかわかりませんが、北京で寒くしていたお父さんのもとに軍からの助けが入り、次回で一心は釈放されるようです。
ま、いろんな再会(未来の分も)を含めたサブタイトルで、話が前に進み出した感じですか。前回は回想も多かったしな。
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