監督:河瀬直美
原作:ドリアン助川
出演:千太郎(永瀬正敏)、徳江(樹木希林)、ワカナ(内田伽羅)、佳子(市原悦子)、どら焼き屋のオーナー(浅田美代子)、ワカナの母(水野美紀)、ほか
日本、2015年
どら焼き屋で働く雇われ店長・千太郎のもとに徳江という老女が訪れる。彼女はどら焼き屋で働きたいと言い、手作りの餡を置いていくが、千太郎は彼女をあしらって帰してしまう。しかし、彼女作った餡を食べた千太郎は彼女を雇う。徳江は餡を50年も作ってきたと言い、その味は評判になる。しかし、どら焼き屋のオーナーが現れて言うには、徳江はハンセン病患者だったのだ。千太郎はかまわずに徳江と働き続けるが、ある日、客足が途絶えてしまい、徳江も店を辞める。店の常連客である中学生のワカナと徳江が住むという施設を訪れた千太郎。実は千太郎は傷害事件を起こしたことがあり、どら焼き屋のオーナーに借金を負っていたのだ。しかもオーナーはコックだったという甥を連れてきて、どら焼き屋をお好み焼き屋も備えた店舗に改装したいと言う。逆らうこともできずに改装を見守る千太郎だったが、次に徳江を訪れた時、彼女は亡くなってしまっていた。春、満開の桜の下、屋台でどら焼きを売る千太郎の姿があった。その顔は吹っ切れた明るさに満ちていた。
というわけで見損ねた「あん」がテレビでかかったんで見てみました。
エンドロールで樹木希林が真っ先にキャストで出ましたが、個人的には千太郎が主役で、千太郎の再生の物語だと思ったので、永瀬正敏さんを持ってきてもらいたいなぁと思いました。
途中まで徳江が戻ってきてハッピーエンドかと思ってたんで、あれよあれよという間に徳江は死んじゃうし、どら焼き屋は改装されるしで、落としどころはどこだろうと思っていたら、ラスト、それまで礼儀正しいんだけど、決して心から笑わない千太郎が、明るい笑顔を見せていたので、これは千太郎の物語だったのだと思ったのです。
それだけに「
一枚のハガキ」ではありませんが、千太郎の役は永瀬じゃないと駄目だけど徳江の役は樹木希林じゃなくてもええなぁと思いました。樹木希林ってあんまり評価しとらんもんで…
なので、最後、しぶしぶどら焼きを売っていた千太郎が、明るい顔でどら焼きを売っているのを見た時には良かったなぁと思ったわけなのでした。
ただ、実際にそういうどら焼き屋を見たら、わしは絶対に買わないだろうと思いました。2011年以降、屋台とかは極力遠慮してるんで… ほんとにハンセン病どころじゃないよねっていう…
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