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古手川ゆあ著。ヤングジャンプコミックス刊。全5巻。

たきがはこだわりの死刑を扱った漫画ですが、ちょっと近未来の設定で、死刑制度が廃止された日本で、死刑囚042号・田嶋は死刑囚に学校でボランティアをさせる実験に選ばれ、そこでの生活や、彼の心情の変化、顛末を綴った話です。

042は「おしに」と読みます。本名は田嶋良平といいまして、暴力団の主催する賭けボクシングで7人も殺したために死刑囚となった人物です。しかも8〜14歳の時にさらわれていたことがあり、感情を失った殺人犯として登場しますが、法務省の椎名博士の主催する実験に参加することで生き延びようとします。
仕事自体はとある公立高校での雑用(掃除とか花壇の手入れとか)なので簡単なものですが、田嶋の頭には特殊なチップが入れられており、脳の破壊活動を司る部位が殺人を犯すほど興奮状態に達すると爆発してしまうようになっているのです。
あからさまな人体実験なんですが、なにしろ元が死刑囚なもんで、死んで元々な実験、あと設定上はこの実験が試しに遂行されるという話なので、人権団体に知られたら非難囂々となりそうですが、そこら辺はスルーしてます。

まぁ、作者の方も後書きで言ってるように、一種のお伽噺として、死刑囚とその実験者、そして、たまたま巻き込まれてしまったような周囲の人びととの交流が主題なんですが、いろいろ考えさせられる話です。

わしとしては全五巻と短いもので一気に立ち読みで読んでしまい、第五巻の笹塚さんの台詞で一気につぼにはまって、田嶋のキャラクターもけっこう好きだったんで、そのまま大人買いしました。

すでに「印象に残った言葉 2016年版」でも記載しましたが、

「椎名さんは… 死刑賛成論者でしたね 僕は そんな はっきりした意見などないんです 元々 人の考えなんて 自分の考えなんて はっきりしたもんじゃないと 思うんです 被害者にかかわれば 被害者の気持ちに賛同し 加害者にかかわれば また情のようなものが湧く それが人情ですし 人間だと 一つの物事には多様な側面がある 僕は その一つを選び 自分の意見だなどと あなたのようには 決められないんです きっと そういう人間の方が 世の中には多い ただ人が死ぬのは嫌だなあ と思うだけです それは そんなに いけないこと でしょうか?」

主人公は田嶋なんですが、もう一人の主人公とも言える椎名博士がええキャラクターで、ダブル・ヒロインのゆめちゃん(集英高校の生徒。盲目。田嶋とは点字で文通する仲)とかあやのさん(主婦。ゆめちゃんのボランティア。序盤で田嶋といい仲に)とか、椎名博士の部下の真崎とか、ええ人ばかりです。

是非、読んでもらいたい傑作です。

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