予想どおり、アオアシラは強かった。私は一度、倒され、ジェルもディンも地中に潜らなければならないほどのダメージを受けた(アイルーは倒れるほどのダメージを受けると、地中に潜って回復をはかる)。持っていた薬草も尽き、支給された回復薬もなくなったが、奴の行動には癖があることがわかった。たいがいの生き物はそうだが、奴も背後からの攻撃には無防備だったのだ。前に立つと前足による強力ななぎ払いと突進にさらされるが、後ろからには対処しようがない。私は奴の背後に廻って、双剣を当て続けた。鬼人化のような派手な攻撃は行わず、こつこつとダメージを与えて、やっとアオアシラを倒したのだった。
アオアシラを倒したからといって、村はいつもとそれほど変わらなかった。武器屋に並ぶ武器と防具が増えたり、上のレベルのクエストを村長から受注できるようになったぐらいだ。でも、私がアオアシラを倒すことで、村の日常を守れたのだとしたら、それがハンターとして何よりの名誉なのかもしれない。
気をよくした私は、村長ではなく、ギルドの出張所からの依頼を受けてみることにした。それは温泉にあって、下位クエストと上位クエストがある。ほかのハンターたちと一緒に出かけることもできるそうだが、私はまだ知ったハンターがいないので一人で行った。
ロイヤルハニーの納品という簡単なクエストだったが、まさか、連続でアオアシラと戦うとは思ってもいなかった。
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