監督:ロバート=ワイズ、ジェローム=ロビンス
出演:マリア(ナタリー=ウッド)、トニー(リチャード=ベイマー)、リフ(ラス=タンブリン)、アニタ(リタ=モレノ)、ベルナルド(ジョージ=チャキリス)、ドク(ネッド=グラス)、ほか
音楽:レナード=バーンスタイン
帰りの飛行機の中でただで映画が見られるっていうんで問答無用でこれをチョイスしました。
結果、台詞は全然聞き取れませんでしたが、いろいろと再発見もあって、楽しい視聴でした。やっぱりこの映画好きやなぁ。
発見1
アニタ(マリアの兄ベルナルドの恋人)に比べて印象の薄かったリフ(ベルナルドと対立するジェット団の現リーダー)の恋人は、それなりの存在感がありましたが、個人のナンバーを持っているアニタに比べ、ほとんど歌わないのでリタに比べるとだいぶ負けてるなぁと思いました。そもそも名前もあんまり出てこないし。
あと、彼女の場合はリフとの絡みがほとんどなので、マリアと絡む、最終盤でジェット団にレイプされそうになっちゃうアニタに比べると印象が薄い。
発見2
「GEE! OFFICER KRUPKE!」というナンバーは、そもそも当のクルプキに向かって歌われたものではなかったのでした。あと、一人だけ女の子が混じろうとしてますが、彼女じゃなくて高音で歌ったジェット団のものでした。
ただ、終始煙たがられているクルプキさんでしたが、ラスト、トニーの死にあってはけっこう大人らしい対応を見せて、彼は彼なりにジェット団やシャーク団のことを心配していたんだろうなぁと思わせてくれたのは良かったです。作中、彼らワルガキたちに同情的なのはドクくらいかと思ってたんですが、そんなことないんだよね。
発見3
これは当初からわかりきっていることなんですが、原作の「ロミオとジュリエット」に比べるとすごく大きい意味を持っているのだなと思えたので明記しますと、主役の2人がそれぞれジェット団、シャーク団の中で主要な位置を占めています。名家のただのお嬢様とお坊ちゃまに過ぎなかったロミオとジュリエットに比べると、それは大きいなと。トニーは現在ではジェット団から足を洗ってますが、今でもリーダーのリフが相談に来るので、その存在感は大きいのでしょうし、マリアの兄のベルナルドはシャーク団のリーダーです。
だからこそ、ラスト、トニーを失ってもマリアは生きていくことができ、まるでベルナルドに代わってシャーク団のリーダーになったかのようにジェット団とシャーク団に平和をもたらすことができたんじゃないかと思いました。つまり、「I FEEL PRETTY」を歌っていたころのマリアとラストのマリアとは明らかに違うなぁと感じました。
トニーの死が彼女を一気に大人にしてしまったのは間違いないと思いますが、この先、何があっても大丈夫と思わせる強さも見せたのは凄かったと思いまして、幼かった彼女の成長ぶりに涙が止まりませんでした。
何度見ても素晴らしい傑作です。
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