監督:落合賢
原作:五十嵐貴久
出演:ハイ(タイ=ホア)、チャウ(ケイティ=グェン)、カーン(チャン=ヒー)、大家リエン(ホン=ヴァン)、ニュン(キャシー=ウェン)、ビン(ヴァン=チャン)、ブウ(ジー・アー=グェン)、社長(クァン=グェン)、ほか
見たところ:桜坂劇場
ベトナム、2018年
韓国映画だと思って見に行ったらベトナム映画で、帰ってから調べてみたら、大元は日本の小説で、舘ひろしと新垣結衣の主演でテレビドラマ化されてて、見たいと思ってたのは韓国版だったんですが、ベトナム版もおもしろかったです。
ベトナムDHCで働くハイと高校生のチャウは、ママが亡くなってからぎくしゃくした親子関係が続いている。妻を失って元気のないハイは家事を娘のチャウに任せきりで寝ないでゲームをし、いつもチャウにたたき起こされるようにして会社に行く。そんなハイをもどかしく思うチャウは、母に倣ってバレエを初め、父には内緒で海外留学を実現させるべく、親友のカーンと頭をひねる毎日だ。ところがママの5回忌で、ハイがママの好物だったエッグタルトを買い忘れてしまったことでチャウの日頃の不満が爆発、言い争った二人はなぜか心が入れ替わってしまう。仕方がないのでハイはチャウになりすまして高校へ、チャウはハイになりすまして会社へ向かうが、2人のすれ違いはますますこじれる一方だった。そんな時、ハイは娘が海外留学をしたがっていることを知り、その理由が自分にあることも当のチャウから知らされてしまうが…。
落ちは簡単に予想できるホームコメディです。ただ、父と娘のすれ違い、というわりと古典的なテーマであるためか、頑張り屋で真っ直ぐ、万事に一生懸命で優等生の娘と、型破りだけど有能な化粧品会社のサラリーマンという父の姿は、お互いになかなか理解し合えないもどかしさを感じさせつつも、お父さんにはお父さんの考えがあるし事情もあるし、娘にも娘の考えと事情があるという辺りをドラマに落とし込んでいるので、笑いつつ、しんみりし、最後は元の鞘に収まった2人に良かったねと賞賛の拍手を送りたくなるのでした。
ところで沖縄国際映画祭で無料上映だったので客の入りは上々でしたが、パンフがやたら見づらく、映画の製作がどこかも書いてなかったので、それぐらい入れてほしいと思いました。
たんぽこ通信 映画五十音リスト
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