忍者ブログ

されど平穏な日々

日々のつぶやきと読んだ本と見た映像について気まぐれに語るブログ。Web拍手のメッセージへのレスもここ。「Gガンダム」と「ジャイアントロボ」への熱い語りはオタク度Maxにつき、取り扱い注意! 諸事情により、コメントは管理人が操作しないと反映されません。時々、サイトの更新情報など。

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

赤々丸

内田美奈子著。マンガ図書館Z刊。全5巻。

そういや、これも「ウィングス」連載の漫画でしたな。

真面目すぎる反動で22世紀にタイムスリップした上、凶悪な赤々丸と、超論理的な白々丸に分裂してしまった赤井くんが、人間に虐げられるネコ(と言っているが、普通に二足歩行で、「四つ足の猫は過去に絶滅」という記述があったので別物と思われます。近くにネコン星があって、そちらがネコそっくり)の復権をかけた革命を成就させるまでを描いたSF漫画です。

赤々丸はすぐに人を殺しちゃうような物騒な人物ですが、筋は通っているところもあるので、まぁ、基本、いい人です。むしろ、超論理的というか、今風に言っちゃうとめんどくさい白々丸の方がお近づきになりたくなかったり…

この同じ顔をしているんだけど正反対の別人、赤々丸と白々丸に加え、超個性的なネコに加え、3巻あたりからパラドックスという星に住むイヌ(こちらも二足歩行なので犬ではないと思われます)が登場、話がふくらむかと思いきや、5巻で収めたのは大したものだと思いました。
たぶん、登場人物の大半が、わりとギャグ調に描かれる(当人たちは大まじめ)のに対し、わりとシリアスに話をリードするネコのリーダー、テテ(キャラ紹介で「唯一、シリアスが似合うネコ」とか書かれてたりして、実際、崩れた顔は一回も見せず)や、赤々丸のキャラクターがしっかりと地に足をつけている感じだからなのかなぁと思ったり。

人気投票をやったら、間違いなくめね田おたべ(「ぐゎん」が口癖の超巨食ネコ)が上位に来るのだろうなぁと思いましたが、わし的にはスキンヘッドで強面の印象を与えつつ、とってもいい人だったモーガン所長とか好きです。赤々丸にこだわる(しかし、実際に捕まえていたのは白々丸だったりしますが)あまり、ネコと争うことのばかばかしさに気づいてしまう終盤なんか良かったですね。

革命の象徴としての赤々丸というラストもなかなか格好良かったです。

拍手[0回]

PR

遥かなる甲子園 第2巻

山本おさむ著。戸部良也原作。双葉社アクションコミックス刊。全10巻。

第2巻では、いよいよメインとなる福里ろう学校が登場します。そこは沖縄の風疹による聴覚障害児のためだけの1学年のみの学校なので、武明たちには先輩も後輩もいませんし、武明たちが卒業すると廃校になってしまいます。もっとも、この学校は中高一貫校なので武明たちは中学生から福里の生徒なのですが、1巻からこの巻の2話目までは少年野球チーム・ベアーズが活動の場となっています。

武明たちは福里ろう学校で野球部を作り、ベアーズの伊波コーチも武明たちと野球をやるために福里に転校します。
しかし、タイトルが「遙かなる」とあるように、実は高野連に加盟までが長い、この物語のメインテーマと言ってもいいくらいの長い険しい道のりでして、そのために学校長を初め、武明たちも戦いを強いられていきます。高野連が守る日本学生憲章には福里のようなろう学校を除外する決まりがあったので、福里の加盟は最初のうちは議題にもかけられることなく断られてしまうからです。
しかし、花城校長が

「100回でも200回でも…… 地べたに額をこすりつけてでも必ずやります 悔しいことで涙を流すのはこれで終わりにします」

と言って決意を固めれば、たとえ1試合もできないかもしれない野球部でも16人が残り、マネージャーも加わったところで以下、続刊です。

前後の盛り上がりに比べると、静かな戦いの始まりという感じもする巻ですが、花城校長の人柄とか、マネージャーを希望する3人の女子たちの、スポーツができないながらも野球部を応援したいという気持ちとかが丁寧に描かれてて、涙なしにはページをめくれないのでした。

この巻ではまだ不良という位置づけの安永とか、聴覚障害者でありながら手話を使わない知花美穂とか、新しいキャラクターがどっと登場して、以後の盛り上がりを予感させるのもお上手。
特に安永は、第1巻でいい子ちゃんになってしまう武明に比べて、言ってみれば「はだしのゲン」の隆太みたいなポジションの健の引き立て役っぽいというか、安永がいる分、健がクールに見えちゃうというかで、彼の父親とのエピソードもまたいいんですけど、武明に比べると両親が離婚している分、より悲劇性が際立っちゃう健がまたいいっていう… あと、この巻を最後に過去話以外で健が涙を見せないのも武明とは別の意味で主柱なんですよね、健は。

知花はヒロインって感じの美人さんですが、手話を禁じ、口話を強いた両親に向ける屈折した思いとか、またいろいろありまして、続きます。

拍手[0回]

遥かなる甲子園 第1巻

山本おさむ著。戸部良也原作。双葉社アクションコミックス刊。全10巻。

「わが指のオーケストラ」「どんぐりの家」など、聴覚障害者の方々を描いてきた漫画家・山本おさむさんの初聴覚障害者の漫画です。

「わが指のオーケストラ」と並んでたきがは号泣必須の漫画でして、しかも10巻中、どの巻にも号泣ポイントがあるという油断がならない漫画です。油断でいいのかそれ。

沖縄の北城ろう学校という、今は廃校になってしまった聾学校の野球部が高野連に加盟するまでの経過を主軸に、友利武明、大城光一、健(名字不明)の3人を中心にした子どもたちの成長も描いた漫画です。

1巻では武明の両親が武明の障害に気づかされ(母親が風疹にかかったために子どもに聴覚障害や心臓疾患などが現れた)、母親は心中まで考えますが、断念。小学5年生になった武明は、隣りの吉川悟の誘いで野球に親しむようになり、甲子園に応援に行って、自分も野球をやりたいと思うようになります。中学生になった武明は、すでに光一、健と一緒に行動することが多くなってますが、これは彼らの母校である作中では福里ろう学校が、風疹による障害児を対象にした1学年だけの中高一貫学校だったためでしょう。しかし、武明たちが入りたいと思った強豪の少年野球チームでは聴覚障害者だというので断られ、弱小のベアーズに接触します。ここの伊波コーチが、実は手話もできるという高校の教師で、3人が受け入れられることになりますが、耳が聞こえないために姉の可愛がっている小鳥を野良猫に殺された健は、ベアーズに入りません。しかし、チームでいちばん小さい正という少年との接触事故で大怪我を負わしてしまった武明は、その父親で、ベアーズのスポンサーみたいなおっさんに光一ともどもチームを追い出されそうになりますが、正の「武明くんだけが悪いんじゃない」という話や、チームメイトの武明たちの障害を思いやる気持ち、さらに同い年で武明と同じ誕生日の清の「自分たちも武明と同じ障害を持っていたかもしれない」という言葉により、武明と光一はベアーズに残れることになり、健もここに加わるところまでです。

このラスト、自分たちも同じ障害を持っていたかもしれないというチームメイトたちの言葉が、いつもわしを泣かしてくれまして、以下、続刊です。

ちなみに映画化も(Wiki見たらドラマ化も)されてたようですが、見たことはありません。三浦友和さんの名前があるんで、伊波コーチだったりするんだろうかな…

登場人物のなかでは初っぱなこそヘソ曲げてたけど、改心してからは武明にとって最高の仲間である健ちゃんが好きだったりします。小柄ながら4番でキャッチャーというどっかで見たようなポジションですが、クールに見せていて、適確な指摘と冷静な分析がたまりませんがな。

拍手[0回]

しろくまカフェ

ヒガアロハ著。小学館刊。全4巻。

たぶん、まだ連載続いてますが、4巻までしか読んでないので。そういえば、アニメにまでなったな…

カフェのマスター、しろくまくんと、常連客のジャイアントパンダ、コウテイペンギン、しろくまくんの親友グリズリーくんに、人間も加えた動物のゆるい日常を描く連作です。1巻に比べると4巻では、かなりキャラクターが増えてます。

わし的にはメインキャラであるしろくまとジャイアントパンダはわりとどうでもよくて、パンダママとグリズリーくん、キノボリカンガルー師匠あたりが好きです。特にアイドル・ヤマアラシのコンサートに行っちゃうパンダママのエピソードがおもしろかったんですが、息子のパンダはむしろ嫌いなレベルなんでパンダが主の話は飛ばしちゃいます。

アニメがネットに落ちてたんで見てみかけたんですが、初っぱなからパンダかよ。あとパンダママが男性の声優なのはオカマにしか聞こえないから勘弁してほしかったです。

拍手[0回]

済州島四・三事件

文京洙(ムン=ギョンス)著。平凡社刊。

副題が「『島(タムナ)のくに』の死と再生の物語」となってます。

タイトルどおり、済州島四・三事件を膨大な資料から在日韓国人の著者が見つめなおしたドキュメンタリーです。
四・三事件にとどまらず、済州島という島の成り立ち、四・三事件に至った経緯、四・三事件に加えて、その後の済州島社会の移り変わりなども丁寧に追った良質のドキュメンタリーだと思いました。

さらに、あちこちで言及してますが現在の朝鮮半島の分断は、そもそも日本の植民地支配が原因だと思っていますが、著者はさらに「もし、近衛の上奏が聞き入れられ日本の敗北がこの段階(1945年2月のヤルタ会談)で決まっていれば、ソ連の対日参戦はなく、したがって朝鮮が分割占領されることもなかったわけである」と言ってます。
そうなれば、日本本土で唯一の地上戦となった沖縄もなかったろうし、東京大空襲も2発の原爆もなかった。
まったく引き際を間違えるとは大日本帝国のトップは稀に見るド阿呆ですネ。

盧武鉉大統領(当時)が四・三事件の58周年の慰霊祭に参加した時の言葉が良かったのでメモしておきます。

以下、引用

「誇らしい歴史も恥ずかしい歴史も、歴史はありのままを明らかにして整理しなければなりません。とりわけ、国家権力による誤りは整理せずに済ませることは出来ません。国家権力はいかなる場合にも合法的に行使されなければならず、逸脱に対する責任は特別に重く扱われなければなりません。また、赦しと和解を説く前に、無念の思いで苦痛を強いられた方々の傷を治癒して名誉を回復しなければなりません。これは国家がしなければならない最小限の道理です。それでこそ国家権力に対する国民の信頼も確保されて共存と統合を語ることが出来るようになるでしょう。」

引用ここまで

おりしも韓国の大統領・朴槿恵さんが罷免されました。まるで他人事のようにそのニュースを語る日本人は、もうちょっと自分の国を振り返ってみたらいいと思います。

拍手[0回]

カレンダー

01 2025/02 03
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28

最新CM

(06/14)
無題(返信済)
(05/29)
(04/27)
甘くない態度(返信済)
(04/26)
謹賀新年(返信済)
(01/04)

プロフィール

HN:
たきがは
HP:
性別:
女性

バーコード

ブログ内検索

かうんたあ

脱原発意思表示Webステッカー

バタリーケージの卵を食べたくない!キャンペーン