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されど平穏な日々

日々のつぶやきと読んだ本と見た映像について気まぐれに語るブログ。Web拍手のメッセージへのレスもここ。「Gガンダム」と「ジャイアントロボ」への熱い語りはオタク度Maxにつき、取り扱い注意! 諸事情により、コメントは管理人が操作しないと反映されません。時々、サイトの更新情報など。

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百姓マレイ

フョードル=ドストエフスキー著。神西清訳。青空文庫刊。

ドストエフスキーの短編だったので読んでみました。「カラマーゾフの兄弟」はまだ終わってないようなので。

29歳になった私が9歳の時の出来事を細部まではっきりと思い出したという話でした。なぜか牢屋の中ですが。

タイトルにもなっている百姓マレイの温かい人柄が、しみじみと響いてくる名作です。

「白痴」は途中で飽きたんですが。最後まで読んだけど、黒澤版の印象が強すぎて間延びした感じでした。

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桜の園

アントン=チェーホフ著。神西清訳。青空文庫刊。

吉田秋生さんの「櫻の園」という名作があります。毎年、春の創立祭で「桜の園」を演ずる女子校の、その演劇部に所属する女子高生たちの等身大の悩みとか惑いとかを描いた名作です。

で、その「櫻の園」は何度か読んだことがあるんですが(部長の志水由布子が男嫌いで倉田知世子に好意を持っているという話が好きだった)、肝心要の「桜の園」を読んだことがありません。青空文庫のデータを適当にダウンロードしていた時にこれが目に入りまして、読んでみたのでした。

チェーホフ最晩年の喜劇だそうなんですが、没落した貴族というのは笑いのネタになったのだろうか…。

借金のかたに長年住んでいた屋敷、つまりこれが桜の園を手放さなければならなくなった貴族一家、女主人、その兄、女主人の娘と養女、その家に仕える召使いたち、女主人と交流のある商人、家庭教師として事故死した女主人の息子に教えていた万年大学生とかが登場して、女主人の帰還からついに屋敷を手放してパリに発つまでを描いた演劇ですが、そのせいで台本だったわけか…

Wikiによると「演劇革命を起した。一に、主人公という考え方を舞台から追放した。二に主題という偉そうなものと絶縁した。三に筋立ての作り方を変えた(by井上ひさし)」だそうで、確かにこの話、主人公らしい主人公がおらず、群像劇と読めます。いささか女主人に重点が置かれてる感じでしたが、話的にはしょうがないか。そしてテーマがない。というか、とある没落貴族の日常みたいな感じで大した事件も起こらず、家屋敷を手放すのはそれなりの事件ではありますが、事件といったら、せいぜいそんなもので、特に大団円とかにもならないので、最後は登場人物が離散しちゃうし、そういう流れはおもしろいと思いました。

ただ、たきがはは基本的に派手好きなんで、二度三度と読み返すことはないと思いますが、自分の知らない世界というのはいつでも楽しいものです。

青空文庫のアプリは電池の消耗が地味なので長時間移動とかには良かったりしますが、飛行機の中で読めないのが難点ですな。
読むものがそろそろなくなってきたんで、またダウンロードしておこう。

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晶子詩篇全集

与謝野晶子著。青空文庫刊。

有名な「君死にたもうことなかれ」が載っている詩集です。ご本人の手でテーマ毎に分けられており、短いのがあったり長いのがあったりとなかなかおもしろかったです。生活臭がする詩も多いのですが、女性ならではの感性で書かれた詩なんかが好きでした。

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パアテル・セルギウス

レオ=トルストイ著。青空文庫刊。

潔癖症で完璧主義の軍人が婚約者の裏切りにより、僧となる。禁欲的な修行を求めて僧院から離れて洞窟に籠もるが、遊び好きな貴婦人を改心させたことで奇蹟を起こす僧として信者を集めるようになる。その生活を苦に思ったセルギウスは洞窟を出奔し、身なりを変えて町を彷徨っていたところ、浮浪者としてシベリアに送られ、そこで一生を終えたという。

て感じの粗筋です。
トルストイは「イワンの馬鹿」は面白かったんですが、「戦争と平和」がくっそつまらなかったので、読んでみたのですが、セルギウスのキャラが好きになれませんでした。「婚約者の裏切り」という書き方をしましたが、彼女が皇帝のお手付きだったということにショックを受けて出家しちゃいまして、その時点では著者がセルギウスに批判的なようだったんですけど、その後の展開見てるとセルギウスに同情的な書き方なんで結局、どっちだよおらな感じで、そこがあんまりおもしろくなかったかも。

結局、出家なんて自分のためという話ですかね?

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パノラマ島奇談

江戸川乱歩著。青空文庫刊。

全作は入っていませんでしたが、興味があったんで読んでみました。ただし、「モロー博士の島(原作:H.G.ウェルズ)」と勘違いしていたことが判明…。

売れない物書きで、自己の理想にひたる人見廣介は、自身と瓜二つの容貌を持つ菰田源三郎の死を知る。M県の大地主である源三郎と入れ替わることで、自分の理想郷を作り出せると思いつき、自身は自殺を偽装し、源三郎が生き返ったとして菰田家に入り込んで廣介は、瀬戸内海の無人島を改造して理想郷パノラマ島を作り出そうとするが…。

パノラマ島にまつわる起承転結なんで、廣介の妄想から、菰田源三郎になりすまし、パノラマ島を造り、それが滅びるまでを描きます。

正直、パノラマ島の描写が退屈で、本当にこんなのが理想郷なのかよおっさんと言いたくなりましたが、最後はさすがに菰田家の資産も使い尽くしちゃったそうで、理想郷で死んでしまいました。

あと気になったのは、パノラマ島で廣介の理想を実現するために存在している美女たちが、演技と思ってやってたのかなぁというところで、お金もらってたのだろうかとか、そこら辺でした。ここら辺が、人間を改造しちゃった「モロー博士の島」に比べると奇怪っぷりが落ちるのがおもしろくなかったのかもしれません。

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