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されど平穏な日々

日々のつぶやきと読んだ本と見た映像について気まぐれに語るブログ。Web拍手のメッセージへのレスもここ。「Gガンダム」と「ジャイアントロボ」への熱い語りはオタク度Maxにつき、取り扱い注意! 諸事情により、コメントは管理人が操作しないと反映されません。時々、サイトの更新情報など。

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ゲド戦記1 影との戦い

アーシュラ=K=ル・グイン著。

本物のファンタジーってやつを堪能。
ずいぶん前に1巻だけ読んだ時にはそれほど感動もしなかったんだが、水俣市立図書館に5冊揃ってたのでまとめ借り。続きが楽しみ。

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母と子でみる水俣の人びと

桑原史成著。草の根出版会刊。

桑原氏の写真は、センセーショナルなのが多い。優しさを感じられないことも少なくない。興味本意な視線は、自分が被写体だったらと疑問に思うこともしばしばである。

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映画は生きものの仕事である

土本典昭著。未来社刊。

一連の水俣シリーズを撮った映画監督の「私論・ドキュメンタリー論」。映画は人と人のつながりが生み出すもの、ドキュメンタリー映画にシナリオはなく、おおむね撮った順にフィルムをつなぐ、など、いわゆる劇映画とははっきり違うのが興味深い。
巻末に「水俣 患者さんとその世界」「水俣一揆 一生を問う人びと」採録シナリオを収録。

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公害の政治学

宇井純著。三省堂新書。

初版が1968年とあるのでかなり初期、第1次訴訟も起きる前の熊本・水俣病について、その発生からじっくりと描いた本。「公害原論」での親しみやすい文章とはうってかわって堅めの文だけど、わかりやすさは変わってない。1つ1つの事実を積み上げて、なるほどとわからせてくれるところなどは初期の水俣病を学ぶにはすごくいい本だろうと思う。
新書という読みやすいサイズだけど、一般書店ではすでに扱っていないのが惜しまれる良書。水俣病センター相思社でのみお取り扱い。

最終章にて、岩倉具視の発言「民心をして戦慄するところあらしむべし」に言及した箇所があり、かつてたきががは「私は貝になりたい」や「白バラの祈り ゾフィー・ショル、最期の日々」にて抱いた疑問・感想を見事に指摘しておられた。この国の支配層にとって我々民衆とは支配すべき敵であるそうな。あ〜、にゃるほど。敵ですか。そりゃあ、抑えつけるのもわかる。信用しないのもわかった。「同じ日本人」だからじゃないんだね。身内だから裏切られると思うとよけい憎い、んではなく、最初から裏切ると思ってる敵なんだね。
同時に、市民革命を経ずに西欧の資本主義を闇雲に取り入れ、戦前・戦中は国家主義に走り、戦後は資本(独占)主義に走ったこの国の不幸を思った。幼稚な民主主義なんだよね、日本て。しかも島国だから西欧のように自国の利益ばかり追求するわけにいかんてこともないし。
その後の政治も、宇井さんの望んだようになっていない。地方自治体は世界でも稀に見る無茶苦茶な市町村合併(日本ほど市町村がばりばり減ってる国はない)によってどんどんその地位を低下させられてる。わしらにいちばん近いはずの地方自治体が、だ。「敵の力は削いじまえ」ってわけだな。
にゃるほどにゃるほど。

いろいろな意味で凄い本である。同時にこんなに凄い人を万年助手にしていた東大という存在のばからしさを思う。

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海の牙

水上勉著。角川文庫。

1964年初版とあるように、石牟礼道子さんの「苦海浄土」(旧題「海と空のあいだに」1965年連載開始。苦海浄土は1972年刊)より古い。著者が1959年に水俣市へ行き、その時の見聞をもとに書いた中篇にさらに書き足したのが本作、だそうである。
舞台となる水潟市は、チッソと同じような工場が新潟にあるのを知って、水俣+新潟で水潟(みながた)としたのも有名な話だが、1959年といえば、まだ第二水俣病も発見されていなかったころであり、改めて著者の先見の明に驚かされる。水俣では1959年の悪名高い見舞金契約が年末に結ばれて、被害者は以後、9年間の沈黙を強いられる。
話は推理小説仕立てで、冒頭は奇病にかかった少女の話、その患者を診察する地元の医者の話から、水潟市に奇病の調査にやってきた保健医が行方不明になるところで一気にミステリになるも、水潟病と名づけられた奇病はこの物語の中ではスパイスに近く、その結末も現実よりもずっと甘い。さらに、物語の核となる推理小説の部分も、水俣病の部分を消してしまうと高度経済成長を一手に引っ張っていたとも言えるチッソの可塑剤(これを作る触媒に水銀が使われ、その過程で有機化して排水となって不知火海に流された)にまつわる産業界内の殺人事件にしてはいささか弱く、動機も少々弱いような気も。それにチッソの城下町である水俣にあって、水俣病患者家族が圧倒的な少数派であり、有志を名乗る市民によって沈黙させられたり、差別されたりしたのも事実であり、この物語の主役である開業医の木田と勢良警部補の漁民や患者を心配する気持ちもどこか上すべりするように感じなくもない。ここらへん、事実は小説よりも奇なりとはよくぞ言ったものだと思ったりした。

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