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されど平穏な日々

日々のつぶやきと読んだ本と見た映像について気まぐれに語るブログ。Web拍手のメッセージへのレスもここ。「Gガンダム」と「ジャイアントロボ」への熱い語りはオタク度Maxにつき、取り扱い注意! 諸事情により、コメントは管理人が操作しないと反映されません。時々、サイトの更新情報など。

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ゲド戦記3 さいはての島へ

この話が例の映画の原作になったやつでしたな。アレンの設定からしていきなり違う。うーん、こりゃ、原作者、怒るだろ。

世界のことわりがおかしくなっているという知らせを持って、エンラッドの王子アレンは助けを求めて魔法使いたちの島、ローク島を訪ねる。そこで大賢人ハイタカと会ったアレンは、アースシー世界のあちこちから同様の知らせが来ていることを告げ、その解決のためにアレンを伴ってちっぽけな船でロークを発つ。南のローバネリーは見事な織物の島だったが、染めの技を持つ魔女はその力を失っていた。その息子が二人の旅の連れとなるが、水を求めようとした島で手荒い歓迎を受けて死亡し、ハイタカも重傷を負う。二人は海を漂う民に助けられ、傷を癒すが、さらに旅を続け、ついに竜の棲むセリダー島に至る。二人はそこから死の国に下り、ハイタカは世界に均衡を取り戻すためにその全魔力を失い、竜に助けられてロークに帰還する。アレンこそは伝説に謳われし王であり、アースシー世界は失った王を取り戻すが、ハイタカの行方は知られてない。

4巻、5巻を先に読んでますと、3巻で終わっていたら美しかったかな〜と思いました。テルーのキャラクターはなかなか興味深いところはありますが、ル・グウィンさんのフェミニズム思考が「ゲド戦記」には合わないような気がします。
しかし、上で「原作者、怒るだろ」と書きましたが、正直なところ、この話、地味。おもしろいけど、派手な合戦もないし、ゲドもすっかり大賢人しちゃってるもんで、言動が荒くないから地味。なんでこの話を映画にしようと思ったのか、その時点で間違ってると思われます。どうせなら生意気ゲドの「影との戦い」の方がよほど話に強弱があって、映画にしやすかったんじゃねーかな。視点が完全にテナーに移ってますが、迷宮ものの「こわれた腕輪」をゲド視点で描き直すとか。この話はいちばん映画に向かんと思いました。あとはゲドがいないけど、竜が出てきて派手な「アースシーの風」とか。そうなったら「ゲド戦記」じゃ売れんだろうけどね。

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ゲド戦記外伝

短編集5本。「カワウソ」「地の骨」「ブラックローズとダイヤモンド」「湿原で」「トンボ」を収録。うち、「地の骨」がオジオンの修業時代の話、「湿原で」はゲドが大賢人だったころ、「トンボ」は5巻に登場したアイリアンの人間時代の話だ。「カワウソ」はロークの学院ができるまで、「ブラックローズとダイヤモンド」はこの中では本伝に無関係な話で、一応ラブストーリーになってるんだが、いちばんつまらなかった。
「カワウソ」では最初の方で、主人公が水銀鉱山に捕らわれたシーンがあり、無機水銀中毒の話が出てくるのが興味深い。有機水銀じゃないけど。
外伝自体は「5巻」の前に書かれたので、「トンボ」のような話もある。
私的には「地の骨」がいちばんおもしろかったかな。オジオン、いいキャラだよ。若いころから親父っぽいのがいかす。

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ゲド戦記5 アースシーの風

一応、最終巻。今度はゲドとテナーの養女となったテハヌーが主役。ゲド、大賢人として王に慕われるものの、すっかり引退じじいである。しかし、もともと原題は「Earthsea」だったかと思ったので、作者としては主役が誰であろうといいのかもしれない。

修繕の技を持つハンノキは、妻を亡くして以来、死の世界との境目の石垣に赴き、死者たちから呼びかけられるという悪夢を毎夜のように見続け、助けを求めてゲドを訪ねる。彼の妻と養女は王の呼び出しでハブナーに行って留守で、ハンノキもハブナーへ向かう。そのハブナーを竜が襲い、ゲドとテナーの養女、テハヌーは、王の助けに応じて竜たちと話し、彼女の呼びかけに応えて、人間の姿に変えた竜のアイリアンがハブナーの王宮を訪れる。さらに王は、東方のカルガド帝国から、和平の証にと王女をめとるように差し出されていたが、言葉の違う王女は、同国人のテナーと仲良くなる。王、テナー、テハヌー、ハンノキ、王の魔術師2人とさらに王女セセラクを加えて、一行は魔法使いの島、ロークへ向かう。そこで長たちに会い、その助けを借りてハンノキは石垣を壊したが、竜たちとテハヌーも同時に去ってゆく。王とセセラクは結婚、ハンノキは妻の呼びかけに応じて戻らぬ人となり、テナーは一人、ゲドのもとに帰るのだった。

眠気と格闘しながら読んでたんで、ラスト曖昧。個人的には蛇足かなーっちゅう話です。あえて「ゲド戦記」で売らなくてもいいような気もするし。

4巻から登場のテハヌーは、ことあるごとに火傷のために負った傷痕の描写がされるんですが、最後はドラゴンになっちゃったんで、どうでもいいっちゃどうでもいいんですけど、真の主人公でもあるんだけど、まぁ、なんだかな、な扱い。
しかし、まさか、前巻で語られた「昔、人間と竜は同じ生き物だった」が事実とは思いませんでした。やるね、ル・グインさん。あと外伝が残ってますが、アースシー世界を舞台にした話を書くのはいいけど、もうゲドには触れてほしくないような気もするです。

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ゲド戦記4 帰還

青年ゲドからいきなり老年ゲド。しかも前巻で魔力を全て失い、回復する見込みもないもんで、すっかり表舞台から引いている。それでも「ゲド戦記」ちゅーのはどうなんすか。で、2巻でいい感じになると思ったテナーが、冒頭、どっかのおかみさんだとはつゆ知らず、なんつー展開ですか、これ。

夫を失い、寡婦となったゴハは、大火傷を負った少女を助け、テルーと呼んで、ともに暮らし始める。そんな時、かつての恩人オジオンが危篤だと聞いて、ル・アルビに向かった二人は、オジオンを看取り、そのまま暮らすようになったが、竜のカレシンに運ばれ、魔法の力を失ったゲドと再会する。傷心のゲドを自分の住処に送り出すゴハことテナー。しかし、彼女はル・アルビの領主に仕えるアスペンという魔法使いに憎まれ、自分の家に戻り、ゲドと暮らすことに。ところが、そこへ海に出ていたテナーの息子ヒバナが家に戻り、ぎくしゃくしたことでテナー、ゲド、テルーの3人は再びル・アルビへ戻る。しかし、アスペンの罠にかかってしまい、テナーとゲドは囚われの身となるが、二人を助けたのはテルーの呼んだ竜のカレシンで、竜は少女を娘と呼ぶのだった。

あ、ネタばれしちゃった。

ええ、アスペンちゅーのが1巻でゲドとさんざん対立していたキャラだとは言われるまで気づきませんでした。いや、すっかり忘れてたし。まさか、こんな形で復活しようとは。
ゲドとテナーの関係については、フェミニスト、ル・グインならではの描写ですか。しかし、かつての大賢人もこうなっては形無しですな。とにやり。でも、これ、逆の描き方だと、どっかの婦人団体から非難囂々な展開でないかとか。
いやいや

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ゲド戦記2 壊れた腕輪

全巻借りてきたつもりだったのに、3巻だけなかったことに気づきますた。映画の原作になったやつね。うーん、水俣図書館は2週間ばかり休みだそうなので、待っていても返却日が来てしまう。面倒なので借りた本は全部読んでしまうことに。そのために若干の勘違い等もあるかもしれないけど、それもいいかということで。4,5巻を一気に読んだけど、感想は1巻ずつ。

2巻では視点はゲドでなく、アーキペラゴの東の帝国、カルガドの一島にあるアチュアンの巫女、アルハことテナー視点。この先も視点がゲドに戻ることはないのがおもしろいと思った。3巻と4巻以降は書いたのも間が開いているし、いろいろと心境の変化とかもあったのかも。

喰われる者、大巫女アルハは5歳の時にアチュアンの墓所に連れてこられて以来、外の世界を知らずに育てられる。しかし、彼女が16歳の時、荒れるアーキペラゴ平定のために、大賢人となったゲドがエレス・アクベの腕輪の片割れを求めてアチュアンを訪れたことにより、アルハはテナーに戻り、アチュアンを捨て、腕輪のテナーとなって、ゲドとともに西方世界に向かうのだった。

半分くらいゲドが出てこず、どうなるのかと思ったです。出てくれば、昔なつかしダンジョンアドベンチャーっちゅう感じで、さてどうやってゲドとテナーがアチュアンを脱出するのか、どきどきしながら読みました。
青年ということで、この時、ゲドは30歳前後くらいでしょうか。テナーといい感じになるのかなぁと思ったらそうでもなく、3巻ではもっと大変な冒険に。

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