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されど平穏な日々

日々のつぶやきと読んだ本と見た映像について気まぐれに語るブログ。Web拍手のメッセージへのレスもここ。「Gガンダム」と「ジャイアントロボ」への熱い語りはオタク度Maxにつき、取り扱い注意! 諸事情により、コメントは管理人が操作しないと反映されません。時々、サイトの更新情報など。

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女王蜂

横溝正史著。角川文庫。

源頼朝の末裔を称する伊豆の小島に居を構える大道寺一族。その一人娘、智子が島を離れる時、恐るべき予告のとおり、彼女を巡って次々に殺人事件が起こる。はたして犯人の目的は何か? 彼女の周囲に現れる多門連太郎と名乗る若者の正体とは? 19年前、智子の母、琴絵はその夫を殺したのか?

意外と意外性のない犯人だったかなぁ。
前2作と違って、ラストがけっこう明るい。

ここまでは一応、タイトルを知っている話(「獄門島」以外はきれいに筋を忘れていても、だ)。残り3冊はまったく読んだことも映像で見たこともないので、どんな話だか楽しみ。

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獄門島

横溝正史著。角川文庫。

こちらも映画を先に見ているので、いつ例のシーンが出るか、どきどきしてたら、あれは映画ならではの奇をてらった演出だったんだな〜とわかった。最近、Jetさんの漫画で読んだんだが、あれはまた3人娘が気違いそのものでかなり濃かった。小説として読むと、それほど無茶苦茶ではないキャラだった。

戦友、鬼頭千万太の遺言で獄門島を訪れた金田一耕助。千万太は「俺が帰らなければ、妹たちが殺される。妹たちを守ってくれ」という不気味な遺言を残して事切れたのだ。だが、そんな彼らをあざ笑うかのように千万太の3人の妹、月代、雪枝、花子が次々に殺害される。花子は木に逆さづりに、雪枝は釣り鐘の中で、月代は祈祷の最中に。果たして犯人の目的は何か? 殺人事件の背後で動く復員兵は、3人の従兄、一なのか?

懐かしいですね〜、獄門島。しかし、たきがは、古谷一行氏が金田一さんやったはず、という以外はキャスティングを全く覚えておりません。もう1回映画を見直したい気もしますが、ホラー映画は苦手なんで、びびりまくるのが目に見えてますから、見ようとは思いません。
こうして読んでみると、改めて金田一シリーズはおもしろいなぁと思います。しかし、映画はあれだけ見たのにほとんどのキャスティングはきれいに忘れていて、唯一まともに覚えているのは「八つ墓村」の主要キャストと「女王蜂」のヒロインが中井貴恵さんだったということだけ。うーん、金田一さんが狂言廻しに徹して、周りがはっきりしてたから「八つ墓村」好きなのかなぁ(夏八木勲さんのラストの笑いがすげえ怖かった、小川真由美さんが実は犯人だとわかってからの狂気っぷりが最高だった、という以外に)。

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悪魔が来りて笛を吹く

横溝正史著。角川文庫。

没落貴族、椿英輔子爵の謎の自死が、六本木の椿家を恐るべき連続殺人事件に巻き込んでいく。椿子爵の娘、美禰子の依頼で椿家を訪れた金田一耕助は、この謎を解けるのか。椿子爵の遺書に記された「これ以上の屈辱、不名誉」とは何を指すのか? 椿子爵の吹きこんだレコード「悪魔が来りて笛を吹く」は何を意味するのか? 自死したはずの椿子爵がその夫人の前にたびたび姿を現す。彼は生きているのか? 恐るべき毒殺事件、天銀堂事件と椿子爵の関わりは?

これも映画化されて、金田一耕助役を西田敏行がやったと思ったんだけど、「悪魔が来りて笛を吹く」のメロディーは覚えていても、犯人役も動機もきれいに忘れておりました。うーん、そんなに印象なかったのかな? 先に「八つ墓村」見たんかいな。理由がいまだにわかりませんが、おかげで最後まで謎がわからず、楽しく読めました。

そう言えば、映画の等々力警部は「よしわかった!」というのが口癖だったと記憶しとるんですが、小説のはそこまで砕けたキャラではないのね。金田一さんが頭をぼりぼり、ふけがぱらぱら、というのは映像物とさほど変わらんのだが。これは歴代の「ホームズ物」で、ワトスン先生が3枚目をさせられてきたのに通じるところがあるんだろーか?
横溝正史といったら、
・旧家で名家
・実は金田一さんと警察以外のほとんどの人物が血縁関係にある
・犯人が殺したい奴を全部殺すまで金田一さんは犯人を当てられない(げほげほ)
というお約束があると記憶しとるんですけど、そのお約束を読みたかったんで、期待どおり。

続いて「獄門島」を読む所存。

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獣の奏者

上橋菜穂子著。講談社。上下2巻。

闘蛇衆とである母を失った少女エリンは、故郷の村を追われ、蜂飼いのジョウンに助けられ、育てられる。自然の中で王獣という神々しい獣を見た彼女は、老いたジョウンがその息子のもとに身を寄せねばならなくなった時、王獣の世話をするカザルム保護場に向かう。持ち前の利発さと母から何気なく教わった知識が役に立ち、エリンは才覚を現し、傷ついた王獣の幼獣リランと出会ったことから、数奇な運命に巻き込まれていく。神々の山脈の向こう側から来たという国家の祖、その子孫にして、神にも等しい汚れなき真王と、国を守るために闘蛇を操り、戦ってきた大公に分かれてしまった国を巡る陰謀。闘蛇の天敵である王獣を、ただ一人操ることのできるエリンは、しかし、本来ならば生まれることのない霧の民との混血児であり、霧の民であった母は己の命さえ失うほどの強固な戒めに縛られていた。人に育てられた王獣も闘蛇も自然のものとはあまりに違うことに気づいたエリンは、自分の信じるやり方でリランを育てたが、それもまた母の守ろうとした戒めを破るものであると、その時の彼女は知らなかったのだ…。

壮大なスケールのファンタジー。いつもながら、異世界の設定がお上手で、話の中で語られていくのでどっぷり浸ることができます。
しかし、エリンが王獣や闘蛇が自然の状態と違うからといって、母の同族に戒められてもなお、自分のやり方を押し通し、結果的に、別の理由で最悪の状態を回避はされたものの、引き起こしかねなかった事態を思うと、やはり世間知らずの小娘の浅はかさかな~というのがあくまでもエリン視点なもので、ちと気になりました。人に飼われた瞬間から野生と同じというのはあり得んと思います。できるだけ近づけたいという気持ちはわかりますが、それが引き起こした事態を知ってもなお改めようとしないのはどうなのかと。いくら野生に近くといっても、そんな理由は王獣や闘蛇にしてみれば、人間の自己満足に過ぎんわけで、武器として使う限り、それは最悪の事態をいつでも引き起こすわけで、釈然としないものが残りました。

かくなる上は「天と地の守人」が読みたいわけだが、図書館に入れてもらえない。買うのか? 3冊どうしようかな…

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イシ 北米最後の野生インディアン

岩波現代文庫。シオドーラ=クローバー著。

実は以前に手塚先生の短編で同じ話を読んだことがある。タイトルはたぶん「イシ」だったんじゃないかと思うんだけど、あれの原案があったとはなぁ。知らなかった。多少、少年漫画らしいアレンジがあるのと、イシのキャラクターがデフォルメされているのはあるが、ほぼ同じストーリー。

北米大陸からすべてのインディアンが駆逐されるか、居留地に詰め込まれた19世紀末期、一人のインディアンがカリフォルニアに現れ、保護された。とうに滅びたものと思われていたヤヒ族の最後の一人、後にイシと呼ばれる最後の野生インディアンであった。
第1部では冷静な筆致でヤヒ族が属していたヤナ族が滅ぼされ、イシとその家族だけになっていくインディアン蹂躙の歴史、第2部では文明社会に現れたイシの、わずか4年の暮らしを描く。

著者はアーシュラ=K=ル・グイン女史のお母さんで、文中に登場する人類学博士クローバー博士はお父さんである。「ゲド戦記」とか読むと、ゲドたちアースシーの人びとがいわゆる白人でないことに違和感を覚える人は多いのではなかろうか。その下地はこんなところにあるのね、と思ったりした。

人間とは同じ人間にここまで残酷なことができる。それは現代にも通じる物語である。

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