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されど平穏な日々

日々のつぶやきと読んだ本と見た映像について気まぐれに語るブログ。Web拍手のメッセージへのレスもここ。「Gガンダム」と「ジャイアントロボ」への熱い語りはオタク度Maxにつき、取り扱い注意! 諸事情により、コメントは管理人が操作しないと反映されません。時々、サイトの更新情報など。

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沖縄ノート&ある神話の背景

「沖縄ノート」大江健三郎著。岩波新書刊。
「ある神話の背景 沖縄・渡嘉敷島の集団自決」曽野綾子著。文藝春秋刊。

魚の目というサイトで、興味深い記事を読みまして、読んでみようと思って借りてきました。
そう言えば、ノーベル賞作家の大江健三郎が起訴されたってんで、話題になった話があったけど、元はこれ(「ある神話の背景」)だったのか〜

ということで、2冊まとめて。

「沖縄ノート」実は、たきがは、以前、同じ作者の「ヒロシマ・ノート」を読もうとして2ページぐらいでつぶれまして(読んでいると眠くなる)、以来、大江健三郎は敬遠しておりました。「沖縄ノート」はそんなことがなかったので、好みの問題か、あるいはわしがこういう文章も読めるようになったってことか、と思いますので、ちょっと大江健三郎も読んでみようかと思った次第。小説じゃなくてエッセイの方。
内容としてはかなり共感できるところの多いものでした。返還直前の沖縄と、現在の沖縄とは現地にあっても、日本にあっても状況は変わっているものだと思いますが、どこか今の我々にも通じるものがあって、ともすれば、埋もれがちな沖縄について、もっと考えたいと思わされた次第。

「ある神話の背景」逆に初っぱなから、この人の感性はわしには受けつけられぬな、と思いました。この人の作は…

( ゚д゚)

(つд⊂)ゴシゴシ

(;゚д゚)

(つд⊂)ゴシゴシ
  _, ._
(;゚ Д゚)

三浦綾子と間違えてやんの〜! orz

というわけで、やっぱり1冊も読んだことがないことが判明。
まぁ、いいや(←いいのか)。

ええ、沖縄の慶良間列島(ところで、慶良間列島の島の名が覚えられないというので、曽野綾子が歌を作ったそうだが、あまりにお下劣で正直、善意のかけらも感じられない。ちゅうか、わしなら絶対に突っ返す。以下引用。

慶良間ケラケラ、阿嘉んべ(ざまみけらけら、あっかんべ)
座間味やがれ、ま渡嘉敷(ざまあみやがれ、まかしとき)

引用終わり。

で、そこの渡嘉敷島にやってきた日本兵が集団自決を命じたかどうか、ってのを曽野綾子が当の兵士たちに聞いたり、いろんな資料を読んだりして書いた本なんですが、ええとですね、たきがは、この手の事件に関しては、絶対的な規則があるのだと思うのですよ。

・加害者は忘れる
・被害者は覚えている

その2点です。だから、曽野綾子がいくら兵士たちの「やっていない」という証言を集め、スパイとして殺された人についての村人の証言(というのも憚られるような中傷。こういうのを載せる、この人の感性がわしは信じられんわけです)を聞き取っても、じゃあ、実際に渡嘉敷島での集団自決を命令したかどうかは、なかったとはあまりに言い難いし、戦後、渡嘉敷島に行こうとして、沖縄の人びとに反対された中隊長の感性も信じがたいと思うのでした。

あと、常々、わたくし、この手の話題で書いておりますが、「兵隊は国民を守らない」という真理についても、曽野綾子は「それが当然だ」とばっさり宣言していました。軍は敵と戦うのが仕事だから、非戦闘員を守らないんだって。守るのは戦力だけだって。
もう、ここに至っては口があんぐりで、何も言うことはございません。まぁ、日本の場合、さらに悪いのは、国体=天皇を守るってのが第1義にあるってことだと思うんだけどね。もう、期待するなって。わたくしめも、そんな幻想はここ20年ばかりは持ち合わせておりませんわ。
だけど、こういうことを言ってしまう、この人の感性というのが、やっぱりわしは嫌いだし、信じられないし、お近づきになりたくないなぁと思うのが正直な感想でした。

言いたいことは数々あるし、なんというか、稚拙というか、戦中の意識そのままを恥じることもなくさらけ出すのはどうかと思いますが、わしも詳しいわけではないのでこの辺で。

2009年6月3日追記:元の記事を見つけたのでリンクを貼っておきました。

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この世界の片隅に

こうの史代著。全3巻。双葉社刊。

「夕凪の街 桜の国」に続く戦時物なんだけど、同じヒロシマを扱っていても、こちらは戦時中の日常描写が続き、中巻ぐらいまではわりと淡々と進む。劇的な描写も少なく、ちょっととぼけた主人公すずと、その嫁ぎ先の北條家の人びとや近所の人たちとの出会いと日常が、こうのさん独特のタッチで温かく、時におかしく描かれる。

しかし下巻になり、舞台の呉も空襲を受けるにつれ、日常は非日常になり、すずは様々なものを失ってしまう。そして、決して避けることのできない広島への原爆投下、敗戦に至るも、すずの日常は極端に変わってしまうこともない。

「この世界の片隅にうちを見つけてくれてありがとう」と周作に語るすず(ここで上巻の人さらいが出てくるのがまた笑わせる。しかもこの化け物、すずと周作の縁結びだったりする)に、たくさんのすずとたくさんの周作がいたことを思い、そのたくさんのすずと周作はあるいは出会えなかったりしたことをも思い、じんわりとする。

そしてラスト、右手を失ったすずを、失った己の母に重ねて慕う原爆孤児と出会い、連れて帰るすずと周作、「よう広島で生きとってくれんさったね」と言うすずを迎えるように変わらぬ呉の町と山、3人を迎え入れる北條家の人びとの優しさに、ああ、こんな物語があったろう、こんなこともあったろう、と静かに幕を閉じるのだった。

「鬼イチャン冒険記」がまたたまりませんわ。南海でワニと同居してる鬼イチャン、いいキャラだな〜

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さんさん録

こうの史代著。全2巻。双葉社刊。

妻を交通事故で失った参平さんが、妻の残した防備録をもとに主夫をしてみたり、ちょっとロマンスあったり、孫や息子夫婦に振り回されたりする話。

うわぁ、参平さん、いいじじいっすよ! 好きやわ〜

そして、一風変わった孫ののなに振り回されたり、5時間もかかって肉じゃが作ったり、人材コンサルタントの及川さんとちょっぴりロマンスあったり。楽しい漫画でした。お気楽にわっはっはと笑って、ラストはちょっぴりしんみりも、こうの節が満開で楽しかったです。

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雨の檻

菅浩江著。ハヤカワ文庫刊。

表題作ほか、デビュー作も集めた短編集。

表題作「雨の檻」という話が、どっかで見たような印象があった(「2001夜物語」とか)んですが、落ちでちょっと浮き上がった。おお、そう来るか!ってのがいちばん印象的で、あとはそれほどでもなかったか。

次に見つけたら、また読んでみようってほどでなく、でも絶対に読まねぇ!ってほどでなく。さくっと読んで、さくっと忘れるって感じな。でも何かの拍子に思い出すかも。そんな話でしたか。

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アドルフ・ヒトラーの一族

ヴォルフガング=シュトラール著。畔上司訳。草思社刊。

ヒトラーの一族については、手塚先生の「アドルフに告ぐ」でも、ユダヤ人がいたという証明書を巡って、日本とドイツをまたにかけた話が展開されたりしたもんですが、実はヒトラー自身によって、かなり意図的に隠されていたそうで。でも、当然人間ですから、親も家族も親戚もあったわけで、だったら、なまじっかヒトラーという名前のために、戦後と言わず、戦中でも戦前でもいろいろとあったろうなと想像するにかたくない、一族とはどのような人びとであったのか、ということをけっこう詳細に綴った本。

まず見返しの系図を見て、ヒトラーの親戚ってこんなにいたのか、と驚き、さらに家族、故郷、女性関係、異母兄、甥、妹と章立てして、細かく書かれてます。
そう言えば、水木しげるさんの「ヒトラー」という漫画を読んだ時に、姪のゲリにお熱を上げるヒトラーのシーンがありましたが、異母姉の娘だったそうで、実際に自殺してました。

まぁ、そんなこんなの1冊。下手なワイドショー見るより、よっぽどおもしろいです。

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