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されど平穏な日々

日々のつぶやきと読んだ本と見た映像について気まぐれに語るブログ。Web拍手のメッセージへのレスもここ。「Gガンダム」と「ジャイアントロボ」への熱い語りはオタク度Maxにつき、取り扱い注意! 諸事情により、コメントは管理人が操作しないと反映されません。時々、サイトの更新情報など。

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大帝ピョートル

アンリ=トロワイヤ著。工藤庸子訳。中公文庫刊。

前に池田理代子作画の「女帝エカテリーナ」を読んだことがあり、同じ作者なので、読んでみた。一応、ロシアの有名な皇帝ぐらいのイメージはありますが、実際に何をしたのかは全然知らなかったり。

東方の後進国にすぎなかったロシア帝国を、西欧の一員にまで変貌させたピョートル大帝の一代記。スケールがはちゃめちゃで、何しろでかい。ピョートルの性格も、無茶苦茶なのだが、ロシアという国を西欧の一員にするためにした功績と、そのために国民に無理を強いた罪状とが綴られる。

ピョートルは後継者を指名しなかったので、死後、ロシアはまた混迷に陥ってしまったが、その中から現れたのがプロシアの貴族の娘、後のエカテリーナ2世であったとは、おもしろいな〜と思った。
で、ピョートルの時代にはもうちょっと強かったポーランドがすっかり弱体して、エカテリーナの時代には強国に翻弄される国家に成り下がっているのが「天の涯まで」というタイトルのポーランド史を扱った漫画で読んだりしたので、この時代はいろいろと興味深かったり。

ロシアはポーランドに行った時にトランジットしただけなので、いつかちゃんと行ってみたいと思う。

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老ヴォールの惑星

小川一水著。ハヤカワ文庫刊。

短編集です。「ギャルナフカの迷宮」「老ヴォールの惑星」「幸せになる箱庭」「漂った男」の4本収録。

本のタイトルにもなってる「老ヴォールの惑星」がいちばんいいです。ちゅうか、好きです。思わずラスト、うっ( ´Д⊂ヽと来た。

で、このヴォールたちがどんな姿してんのかな〜と思って読んでたけど、表紙がきっとそれだ。読んでた時は鯨を想像してました。かなり違うけど。

こうなったら、全部読破する〜

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ベトナム戦記

開高健著。朝日文庫刊。

ベトナム戦争のルポルタージュとしては、日本ではもっとも初期のものの1冊だそうだ。

いきなり冒頭に「サイボーグ009 ベトナム編」でも作中に登場した、サイゴンでいちばん流行っている寓話というのが出てきて、驚いた。元ネタはこれか〜

1965年と、まだ南ベトナム対北ベトナムの時代なので、アメリカがオブザーバー的な地位にしかないこと。しかし枯葉剤は使われ始めていること。著者が、いずれ北ベトナム対アメリカという構図を見抜いていること。でも、冷戦真っ只中の時代でもあるので、北ベトナムには行けなかったことなどがわかる。

ベトナムもののルポというと「戦場の村」とか傑作だと思うんだけど、その前に書かれた本作も、南ベトナム軍と一緒に従軍したり、仏教の坊さんと知り合ったり、地に足つけて、ベトナム人民の暮らしを見て、「全土が最前線だというこの国の戦争」に直面しつつ、という内容はまたおもしろく、興味深く、この人の目が捉えたベトナムをもっと知りたかったなぁと思った。
そして、あの戦争からもう30年以上が過ぎたわけだが、やはり一度、ベトナムへ行って、見てきたいものだなと思う。

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ドリアン・グレイの肖像

ワイルド著。福田恒存訳。新潮社文庫刊。

美貌の青年、ドリアン・グレイが、画家に肖像画を描いてもらった。快楽主義者の友人を持ったドリアンは、背徳の生活を享楽していくが、彼の悪徳は肖像画を変化させていく。醜悪な肖像画にある日、ドリアンはナイフを突き立てるが、自分も死んでしまった。

図書館でたまたま見かけたんで、どんなものか読んでみた。

最初に婚約者に幻滅し、冷たい言葉で突き放したところから、肖像画の変貌が始まるのだが、ドリアンはそのことをひどく後悔する。ところが、快楽主義者の友人の影響もあったし、肝心の娘が自殺らしいと知り、後はまっしぐらに背徳の道へ。

ただ、思うに、醜悪な姿になっていく彼の肖像画を彼の良心だと作中で言ってるわけなんだけど、実際問題、世の中にはいくら悪いことをしても、顔にも出さない奴の方が多いわけで。いわゆる悪徳顔ってのは、話の中ほどにはいないわけで。
そういう意味ではドリアン・グレイというのは、実は善良な人物で、悪い影響ばかり受けたから関わる人間を破滅させていくという人生になったけど、これ、逆の方向に行ったら、それはそれで興味深かったんじゃないかという気もしますた。

ま、それ以前に、誰それが悪い、みたいな奴というのは、主体的に生きてないような気もするんで、やっぱり、僧院にでも閉じ込めん限り、ドリアンは破滅的な人生を生きたのかもって気もするし。

しかし、背徳とは言っても、あんまり魅力はないキャラでしたな。映画にもなったみたいですが、こういう外見が理想的に描かれたキャラというのは現実にはすごく難しいので、小説にとどめておくのが賢明だと思いますた。

え? ジョン=ローンが演じたらどうするかって? いやだなぁ、お客さん。わしが彼に演じてもらいたいのは悪であることに反省も後悔もこれっぽちもないような悪の権化ざんす。自分の美貌にうっとりし、自分の身代りに老いていく肖像画を眺めて悦に入っているようなナルシスト野郎に興味なんかありませんぜ。

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タクティクスオウガ

松葉博著。エニックス刊。全4巻。

やっと手に入れまして、まとめて読みました。

LルートにかかるChapter 1からChapter 2のレオナールの死までを描いた本作。

初めて「タクティクスオウガ」をプレイした時、わしはバルマムッサでの選択に20分くらい悩んで、Cルート行きました。もちろん、偽善者を貫くため、レオナールの提案も蹴飛ばし、カチュアとは「戦えない」を選択して姉さんと戦う羽目になり、でも最後まで投げ出さずにやりました。そしてまさかのアロセール、フォルカス、バイアンにひっくり返ったのもいい思い出。
だから、実はLルートってかなり最近まで見たことなかったんすよ。その存在は知っていましたが、どうしても虐殺に手を染めるデニム、っていうのが共感できなくて。あと、ランスロット=ハミルトンというデニムにとって心の師のような存在が、もしもデニム虐殺を知ったら、幻滅されるんじゃないかって思ってて、Lルートに手を出すことができませんでした。

しかし、実際にLルートをやってみますと、デニムが虐殺に心を痛めるような演出というのはなくて、むしろ、レオナールの死に様見てると、これはまた良いなと。ヴァイスが救われるルートというのもわりとポイント高いなと。
プレイヤーとして虐殺の選択はしたくないのだけれど、現実にはこういうルートもありなのかなぁと、すごく傍観者として思いました。実際問題、わしがその場にいたら、絶対にバルマムッサで殺される側の人間であったろうと思うし、常にそういう視点というのは失いたくないと思うので、人として虐殺は絶対に受け入れられないと思うのですが、フィクションとして、これはありかな、と。すんません、自分勝手で。
ただ、このルートを見て、レオナールの存在が大きくクローズアップされたのも事実でありまして、悲しいほどのリアリスト、ウォルスタのためならば、己の死さえも利用できるレオナールに、大きく引かれたのは間違いありません。Cルートでの彼はどっちかというと、公爵の犬だなと思うし、Nルートの彼はまさかのカチュア刺殺だし。ここまでウォルスタのことを考え、そのために命も何もかも投げ出したレオナールと、実はバクラム人だったでにぼんと、どこかで共闘したいと思うのは、わしがぬるいプレイヤーだからなのだろうと思います。

で、この漫画はそういうプレイヤーの思いをうまく形にしているといいますか。実際にはChapter 4まで言われることのないでにぼんのパパの台詞をうまいことからめて、この作者ならではの「タクティクスオウガ」世界を作り上げているなぁと思いました。

たきがは、個人的には、「タクティクスオウガ」でいちばん好きなキャラは誰だと言われたら1秒と考えずに聖騎士ランスロット=ハミルトンだと答えますので、第1話でいきなり「オルゴール」イベント持ってこられた日にゃ、感涙物でありました。もうね、このシーン最高。今でもこのシーン見ると、わし、条件反射でうるうるしますもん。ただし、このシーンのおかげで、たきがは的にはオピ子×ランスロットというカップリングは存在し得ないものにもなりましたけどね。だって、わしはこうして奥さんを思っているランスロットが好きなので、「伝説」でオピ子とくっつけるというのはなしなわけです。そこから「伝説」が右往左往したのもいまや笑い話。

で、条件反射で2番目に好きなキャラと言われますと、やはりカノープス=ウォルフは外せませんぜ、旦那。どんなルートでもついてきてくれる、その侠気と兄貴っぷりが最高ですよ!

個人的にはカチュアを可愛く描いてくれているのもポイント高いっす。いや、わし、姉ちゃん好きやし。え? 鬼姉? そんな意見は聞く耳持たねっす。

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