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されど平穏な日々

日々のつぶやきと読んだ本と見た映像について気まぐれに語るブログ。Web拍手のメッセージへのレスもここ。「Gガンダム」と「ジャイアントロボ」への熱い語りはオタク度Maxにつき、取り扱い注意! 諸事情により、コメントは管理人が操作しないと反映されません。時々、サイトの更新情報など。

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伝奇集

J.L.ボルヘス著。鼓直訳。岩波文庫刊。

よせばいいのにラテンアメリカ文学に手を出して見事に玉砕しました。

「トレーン、ウクバール、オルビス・テルティウス」だけ、かろうじてSFらしいSFというのがわかりました。
あと「バベルの図書館」は「薔薇の名前」のトリックを思い出しましたが図書館というより本の話だったんで、ちょっと違ったかも。
「死のコンパス」はミステリでしたが落ちはいまいちで、「南部」は西部劇の風情でした。
ほかはわしの理解の範疇を超えてました。

何年かたったら、また読み直すかもしれませんが単に忘れちゃうかも。

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創氏改名

水野直樹著。岩波新書刊。

サブタイトルが「日本の朝鮮支配の中で」となっておりまして、創氏改名について広まっている誤解とか曲解を、豊富な史料をもとに経緯から影響までを丁寧に解説した本です。

相変わらず日本による植民地支配の時代の朝鮮について知識が乏しいので目から鱗の事実がざくざく登場で調子に乗って読破しました。

あとは東洋文庫とかに収録の朝鮮関係の本も読みたいんですが、行きつけの図書館だと取り寄せになるからめんどくさい…

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フランクル回想録

ヴィクトール=フランクル著。山田邦男訳。春秋社刊。

「夜と霧」で世界的に有名なユダヤ系オーストリアの精神医学博士の唯一の自伝です。

わりと詳細なご両親のことから4、5歳で「医者になる」と決心したこととか、学生時代のこととかが豊富な写真も交えて綴られてまして読み応えがありました。何よりフランクル博士の文は訳が入っているのは否めませんが、小難しい専門用語のオンパレードではないのですらすらと読めました。

驚いたのは子どもの頃から「医者になる」という決心をして、その道に進んだ成熟ぶりです。頭がいい人というのはやはり違うもんだなぁと自分を振り返って、しみじみとしてしまいました。

また元ナチスや戦後のドイツに対して共同責任という考え方を捨てるよう一貫して主張される姿は収容所からの生還者ならではの説得力に満ちていました。

一方で自分一人だけはアメリカのビザをもらって強制収容所に行かなくても良かったけれど、その機会を捨てて年老いたご両親とともに行くことを選んだことを誰にも非難させないという信念も、いざ、自分が同じ立場に立たされたらどうするかと考えずにいられない昨今、考えさせられました。実際のところ、フランクル博士とご両親が強制連行されたのは強制収容所のなかでも特異な位置にあるテレージエンシュタット強制収容所(ナチスが唯一、外部に公開していた)だったわけですが、だからこそ高齢のご両親もすぐにガス室には送られないで済んだのでしょうけど、最終的にはお父さんは博士自身の手によって安楽死させられ、お母さんはテレージエンシュタット強制収容所からアウシュヴィッツ絶滅収容所に送られ、ガス室にて殺されたそうなので何百万人ものユダヤ人やロマほかを襲った死からは逃れられなかったわけです。

あと、精神病の方たちがナチスによって安楽死させられていた頃、フランクル博士らによって数少ない抵抗もあった(精神病患者たちをユダヤ人専門の病院に転院させたとか)ことは初めて知りました。

フランクル博士の著作、真面目に読んだのは「夜と霧」ぐらいなので、もっと読んでみようと思いました。

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百年の孤独

ガブリエル=ガルシア・マルケス著。鼓直訳。新潮社刊。

南米のとある国(国名は明かされず)の架空の村マコンドと、そこを建設したホセ・アルカディオ=ブエンディアから始まるブエンディア一族の始まりから終焉まで描く。

なんですけど、これでノーベル文学賞だかもらったらしいんですけど、翻訳のせいかもしれませんけど、内容は長大なあらすじでおもしろくありませんでした。マコンドで起こる数々の事件を、ほとんど地の文で説明しちゃうので、こんなんが小説だと認めたくないものだな…の心境です。
タイトルの「孤独」というのは、主人公といってもいいブエンディア一族の誰もが孤独で、それがマコンドで100年続いたってことらしいんですけど、残念ながらブエンディアの皆さん、どいつもこいつも一癖も二癖もある奴らばっかりで、あんまりお友だち以前に知り合いにもいてほしくないというか、そういう連中が「孤独」とか言っても一種、自業自得じゃね?の感もあり、誰にも共感できないで読んでいたのも辛かった理由です。まぁ、敢えて出すなら、創始者の嫁で150歳くらいまで長生きしたウルスラがいちばん共感できたかもしれませんが、それも消去法で選んだら最後に残ったぐらいのレベルです。
そもそも初っぱなのホセ・アルカディオの奇矯も自分勝手過ぎて嫌いでした。

名前が男はアルカディオかアウレリャノ、女がアマランタかウルスラでこんがらがりそうな話でしたが、実際にそういう感想も見ましたが、書き分けはできてたので、わしは混乱しませんでした。まぁ、ウルスラがいみじくも言ったとおり、「同じようなことが繰り返されている」小説なんで、どのアルカディオか、そんなに特定しなくてもどうせ一緒じゃね?という感想もなくもありませんが、そこは一応、本読みとしては読み分けました。うん、たぶん、混乱はしなかったと思います。

先日の「オイディプス王」以来、ふだん、読まないようなジャンルの本ばかり読んでいるのは(永山氏の著作を除く)辺見庸氏の「永遠の不服従のために」と「瓦礫の中から言葉を」でいろいろな本の引用があったので参考に読んでみているからです。まぁ、つくづく、自分はいろんなものを見落としているなぁと思います。ただ、個人的に趣味が合わないので、そろそろやめようとは思ってますので、たぶん、これが最後です。

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捨て子ごっこ

永山則夫著。河出書房新社刊。

未成年のうちに4人の強盗殺人を犯し、死刑にされてしまった永山則夫氏の著作です。実はちゃんと読んだことがなかったので手に取ってみまして、「第7回死刑映画週間」を見に行くのに電車の中と昼飯とカフェで読んでました。

表題作のほかに「破流(はる)」を収録してます。

時間的には「捨て子ごっこ」→「破流」なんですけど、どっちも著者の実体験に基づく話のようで、読んでてしんどかったです。
「捨て子ごっこ」が未就学児、「破流」は中学生です。
精神的にも物理的にも追い詰められていくというか、作中で「N」で表された永山氏だけではなく、姉や母親、兄たちと同じ立場に立たされたら、自分もどうなっているのかわからないです。それぐらい辛いです。永山則夫氏の犯した犯罪を肯定するものではありませんが、彼を絞首刑で殺してしまうことは、やっぱりしてほしくなかったと思いました。

同じ立場に置かれた人びとが同じような犯罪を犯すわけではない、という言い方はずっと恵まれた立場にいる者が言ってはいけないと思います。

いい機会なのでいろいろと読んでみようと思いました。

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