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されど平穏な日々

日々のつぶやきと読んだ本と見た映像について気まぐれに語るブログ。Web拍手のメッセージへのレスもここ。「Gガンダム」と「ジャイアントロボ」への熱い語りはオタク度Maxにつき、取り扱い注意! 諸事情により、コメントは管理人が操作しないと反映されません。時々、サイトの更新情報など。

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風狂に生きる

三國連太郎、梁石日著。岩波書店刊。

名優・三國連太郎さんと作家・梁石日さんの対談と、三國さんの出演映画への本人のコメント、梁さんの著作への本人のコメント、知己の方によるメッセージと盛りだくさんな1冊。

わしは三國さんというと、いちばん記憶に残っているのは実は若き日のお写真(leafbankでの検索結果)であり、もろに好みの二枚目ぶりにずきゅ〜〜〜ん!!!とハートを撃ち抜かれた体験の持ち主である。現物を見たいという人はリンク先を参照してちょ。
しかし、その後は渋好みでもあるので、「飢餓海峡」での犯人役を見たり、「未完の対局」とか「ひかりごけ」とか何本か見ました。全部は見てませんが。むしろ、最近は「釣りバカ日誌」の方がずっと有名な気もしますけど、西田敏行が見たくないので一本も見たことがない。

というミーハーな感想はさておき、もっと骨太な対談です。歴史観とか、ばっさばっさと斬りまくってます。なにしろ34歳で老け役ができないというんで歯を全部抜いてしまった(「異母兄弟」という映画で田中絹代さん共演)方であります。「釣りバカ」なんてそろそろ辞めて、硬派な映画に出て欲しいもんです。

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ぼくたちは水爆実験に使われた

マイケル=ハリス著。三宅真理訳。文春文庫刊。

久しぶりに図書館です。

わりと淡々と、多少のユーモア(ブラック含む)も交えて、アメリカ軍の水爆実験が行われた1956年、ビキニ環礁の隣、エニウェトック環礁(←どこかで読んだなと思ったあなた、「伝説のオウガバトル秘史 Stage 9」で使いました。確信犯です)に赴任させられた著者が語る。

著者は水爆実験をこの島で14回体験させられているのだが、どちらかというと実験の話より、水爆の実験台にされた著者も含めた兵士たちが、いかに精神を病んでいったか、著者がいかに健やかさを保っていたかという話の方がメイン。中には「カッコーの巣の上で」を描いたボー=ゴールドマンも登場し、実は同作がこの水爆実験に携わったことから生まれたことなども書かれている。

アメリカ軍が第二次世界大戦末期、すでに敗戦の色濃い日本相手に原爆を落としたのは人種差別から来る人体実験だという話を聞く。同国人の兵士さえ人体実験にした彼らだ、敵対する日本人の命なんかへとも思っていなかったのだろうと思う。

淡々と綴られるだけに、むしろ、その体験の特異さと、怖ろしさがじわじわくる本。

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新・人間の証明

森村誠一著。角川書店刊。全2巻。

「悪魔の飽食」という石井細菌戦部隊についてのドキュメンタリーを執筆する途上で生まれたという、表裏一体をなす小説。久々に読み返しましたが、何回でも読み直したい傑作です。

中国から来た農業視察団の通訳・楊君里という女性が深夜のタクシーで謎の服毒死を遂げた。捜査に当たった棟居刑事は、彼女の経歴に第二次大戦中、中国東北部で暗躍した日本軍の秘密部隊との関わりを知り、関係者に当たっていく。それは、今なお贖罪されたことのない、日本軍の暗部を知ることであった…。

ということで、棟居刑事が1人、また1人と関係者を捜し出し、そこから次の証言につながる細い糸をたぐっていく様が上巻の展開。切れたように見えた糸が関係者からの電話でまたつながったりして、1つ1つの事実が明らかになっていく。それらは、単純に楊君里と、その直後に亡くなった奥山という老人の死に関わっていくものではないにしても、戦後、知られてこなかった、闇の中に封印されていた731部隊の実体を明らかにしていく。そういう意味では、まさにこの小説は「悪魔の飽食」と表裏一体の関係にあるわけで、それが小説の謎解きとして明かされていくという展開はすでに「悪魔の飽食」をこれまた何回か読み直した身には知っていることでもあるのだけれど、作中の登場人物の口を借りて語られる構図はより生々しさを伴った残虐さである。

推理小説としては、日本、中国(ただし731部隊関連のみ)、アメリカを股にかけたスケールの大きさはなく、謎解きの快感も薄いのだが、それ以上に重い731部隊の存在、戦後、アメリカがその貴重な実験情報と引き換えに、731部隊幹部たちの戦犯免除を計った事実などを鑑みると、それもまたしょうがないという気もする。

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アイシールド21

稲垣理一郎原作、村田雄介画。集英社刊。全37巻。

ドラゴンクエスト ダイの大冒険」以来、久々にはまったジャンプ漫画。

全然知らないアメフトのルールに段を追って詳しくなれるのと、個性的な泥門デビルバッツの面々が一人ずつ増えていく展開、少年漫画の王道を行く、弱いチームが強いチームを破っていく爽快感と、気弱な少年だった主人公がだんだんアメフトのおもしろさに目覚め、エースとして活躍していくという展開がつぼです。

しかし、わしがいちばん好きだったのは蛭魔妖一、武蔵厳(ムサシ)、栗田良寛の2年生トリオでして、蛭魔の悪魔的な策士っぷり、最初はチームにいなかったけど、西部ワイルドガンマンズ戦で復活したムサシ、そもそもの始まりとなった栗田のアメフト好きあたりの展開が熱い熱い。燃えました。胸が熱くなりました。
3人のなかではいちばん地味な栗田が、蛭魔、ムサシをアメフトに引き入れたきっかけだったというエピソードもいい。
そして、念願のクリスマスボウルにて、ふだん、チームのメンバーを決して信じてこなかった蛭魔が初めてメンバーを信じた戦いで、セナたちが蛭魔のためにも、勝つためにも頑張る姿がいい〜!

最初から蛭魔、ムサシ、栗田の合い言葉が「クリスマスボウルに行こう!」だったので、実質的なクライマックスはクリスマスボウルの帝黒アレンキサンダーズとみました。WC編は展開もやたらに速すぎておまけくさいし。

アニメにもなってるんで、見てみたいな〜と思ったら、クリスマスボウルまで描いてなかったのね。王城ホワイトナイツ戦がクライマックスでした。これも興味深いところであります。

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ナガサキノート

朝日新聞長崎総局編。朝日文庫刊。

副題が「若手記者が聞く被爆者の物語」。長崎県版の連載を1冊にまとめたものだ。

「若手」とあるように、正直、文はうまくない。読みづらいなぁと思ったところもあった。それでも読ませるのは語られている事実の重さだ。

この子を残して」や「長崎の鐘」で有名な永井隆博士の主治医を父に持つ人の話もあった。写真まで載っていて、映画で加藤剛さんが演じたような知的で穏やかそうな人ではなく、実は軍国主義者だったという人物を想像させるような人だった。ぽっこりふくれたおなかが、癌によるものだろうなぁと想像できて痛々しい。

ほかにも「原爆で亡くなった人を火葬にしたら、生焼けで内蔵がどろりとはみ出した」とか、「母を火葬にしたけど、ちゃんと焼けず、頭だけでも持って帰ろうとしたら、脳みそがどろりとはみ出して、兄弟そろって逃げた」とか、痛々しいエピソードも満載。

字がやたらに大きいので、ページのわりにボリュームはないし、それぞれのエピソードも短め。気軽に手にとって、読んでほしい一冊。

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