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されど平穏な日々

日々のつぶやきと読んだ本と見た映像について気まぐれに語るブログ。Web拍手のメッセージへのレスもここ。「Gガンダム」と「ジャイアントロボ」への熱い語りはオタク度Maxにつき、取り扱い注意! 諸事情により、コメントは管理人が操作しないと反映されません。時々、サイトの更新情報など。

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炎の人ゴッホ

監督:ヴィンセント=ミネリ
原作:アーヴィング=ストーン
出演:フィンセント=ファン・ゴッホ(カーク=ダグラス)、ポール=ゴーギャン(アンソニー=クイン)、テオ(ジェームズ=ドナルド)、ほか
アメリカ、1956年

「ひまわり」などで世界的に有名な画家のゴッホを描いた伝記映画です。

けっこう自画像に近いなりきりっぷりが良かったと思いますが、wikiによると「『周囲の無理解にもかかわらず情熱をもって独自の芸術を追求した狂気の天才画家』という通俗的なファン・ゴッホのイメージを定着させるのに決定的な役割を果たし」たそうです。
ただ、最初に聖職者を目指そうとしてボリアージュの炭鉱町に向かったゴッホが、しょせん上から目線の「救ってやる」な教会に見切りをつけ、ぼた山で女子どもと一緒に石炭を拾う、町でいちばんのぼろ屋に住む、服は着たきり、ベッドは藁という貧しい暮らしをしていたところなんかは純粋な人という描き方で好感が持てました。

またゴッホの親友でライバルであるゴーギャンの孤独さとかも良かったです。

カーク=ダグラス氏はストレートな二枚目とか好男子じゃないので、そこら辺の屈折したところと挫折っぷりなんかもはまっていました。最初から最後まであごひげなので、割れた顎が見られなかったのはもうしょうがない。

たんぽこ通信 映画五十音リスト

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あの人に逢えるまで

監督:カン=ジェギュ
出演:ヨニ(ムン=チェウォン)、ミヌ(コ=ス)、?(ソン=スク)、ほか
韓国、2014年

シュリ」「ブラザーフッド」でおなじみの、たきがはが大好きなカン=ジェギュ監督です。30分足らずと短い映画でしたが、監督の叙情的な一面を知って、大収穫でしたvv
こうなったら、見損ねた「初恋を探して〜チャンス商会」も観たい。観たい〜v

今朝もアメリカに渡ったサラの電話で目を覚ますヨニ。玄関先を掃除していれば、派手な頭の美容院勤めの夫婦がヨニに声をかけていく。ヨニは「あの人」の帰りを待って市場へ行き、あの人の好きなボラのスープをこしらえるけれど、あの人は今日も帰らない。ある日、役所の人がやってきて、あの人=ミヌの生存を伝え、会いに行こうと言う。ヨニはお弁当をこしらえてバスに乗り込むけれど、ヨニ以外にはお年寄りが大勢乗っているばかりだ。けれど臨津江(イムジンガン)の橋の上で、ヨニたちを乗せたバスは足止めを喰らってしまう。朝鮮半島情勢が緊迫化しているため、今日の離散家族の面会は中止となってしまったのだ。バスに乗せられたヨニは、せめて持ってきた弁当をあの人に渡してほしいと願うが、軍人たちは受け取ろうとはしなかった。ミヌが86歳の老人になっていたように、ヨニもまた、とうに老いていたのだった…。

という話で、ヨニを演ずるムン=チェウォンさんは可愛らしい美人さんですが、訳ありの表情を時々浮かべるので、どういう事情かなと思います。ヨニさんの家には写真が何枚か飾られていまして、ヨニさんと男性が一緒に写っているのがあり、これがミヌさん、つまり、ヨニさんが待ちわびているあの人なわけです。しかし、その写真はなぜか白黒で、舞台が現代のソウルであるのははっきりしており(町の遠景に高層ビルが建ち並んでいるので)、同時にカラーの写真で老婆とおばちゃんが写った写真も何枚か飾られていますので、この老婆やおばちゃんとの関係は?となるわけです。
その時、一瞬だけ、ヨニさんの姿が老婆に変わることで、だいたいのネタは読めてしまいましたが、個人的にはこのカットなくして、最後のバスのシーンまで引っ張っても良かったんじゃないかと思いましたが、30分の映画ですから、あんまり引っ張りたくなかったのかもしれません。謎解きが主体の映画ではありませんので。

市場で買い物をするヨニさん。
料理をこしらえ、あの人の帰りを待つヨニさん。
その合間合間に、老婆たちと一緒にエアロビクスとは言えないまでも身体を動かす体操をしているシーンとか、サラさんの会話とか挟まれて、さっきの、ヨニさんが実は老婆だったこともあり、何らかの事情でヨニさんの精神的な時間が止まっているんだろうなと推測できます。となると、地球上で唯一、分断されている朝鮮半島の事情を鑑みれば、ヨニさんは離散家族なんだろうなという結論に至るのはそう難しいことではないわけです。
そして決定的なのがヨニさんを迎えに来る役所の持ってきた書類です。見るからに若々しい、けれど本当は老婆らしいヨニさんの待ち人であるミヌさんが「86歳」と書かれてるわけです。

しかし、本作は2014年の作ですから、朝鮮半島はまだ現在ほど緊迫した状況にはなっていなかったはずですが、ヨニさんたちを乗せたバスは「朝鮮半島の緊迫した情勢のため」に離散家族の面会に行ったのに、国境を越える前に中止にされてしまうわけです。

現実にもあり得そうな展開ですし、現に、いろいろな事情で涙を呑まされた方々も大勢いたのでしょう。
そして、ここら辺から涙腺を絞りにかかってこられたわけなんですが、若々しい姿と老婆に交互に変わるヨニさんがミヌさんの好物を詰めたのであろうお重だけでも渡してもらえないかと交渉しようとします。思わず閉めちゃった扉を開けてしまうバスの運転手さん。決して表情を変えず、決してお重を受け取ることもない軍人たち。やがて、ヨニさんのせっかくのお弁当は落ちて、ばらけてしまいました。

ソウルに戻ったヨニさんとサラさんの会話で、サラさんがミヌさんの娘ではなく、冒頭で「愛のない結婚から生まれた」と自虐的に言っていたのがヨニさんの2回目の結婚相手がサラさんの父親だったことがわかり、サラさんは父親のことを「一生、あなたに片思いをしていた」と、大人になって初めて(本人談)「お母さん」と呼びかけるのです。つまり、おばちゃんと写った老婆は今のヨニさんとサラさんであり、それが現実だったということです。

けれども、ラストシーンで、やっぱり若々しいヨニさんは、これまた若々しいミヌさんを見送り、お弁当を持たせます。
その時、背景が一変し、高層ビルの建ち並んでいたソウルの町並みは、わしの勝手な推測ですが、たぶん合ってると思いますが、朝鮮戦争前夜のソウル、日本の植民地から解放された後のソウルに変わるのです。
ヨニさんの時間は、きっとその時から止まっているのでしょう。ミヌさんが若々しいのもヨニさんが若いのも別れた時の記憶まんまなのでしょう。そして、その時からずっと、ヨニさんはミヌさんと暮らしていた韓屋に住んでいるのです。ずっとミヌさんの帰りを待って、「あの人に逢えるまで」。

これだけの素材を30分のなかに収めたカン=ジェギュ監督の力量と、全編を貫く叙情、ヨニさんとミヌさんの思いと愛情、サラさんとその父親(ヨニさんちには写真も飾られていないのですが)の思いに涙が止まりませんでした。
と同時に、朝鮮半島がこのような事態に陥り、いまもなお解決していないことに、その責任の大半を負う日本人として身が縮む思いでしたし、アメリカの尻馬に乗っかっていたずらに朝鮮民主主義人民共和国を煽る安倍の態度に腹立たしさを覚えると同時に申し訳なく思った次第です。

たんぽこ通信 映画五十音リスト

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空と風と星の詩人~尹東柱の生涯~

監督:イ=ジュニク
出演:伊東柱(カン=ハヌル)、宋夢奎(パク=チョンミン)、ほか
見たところ:横浜シネマリン
韓国、2015年

非業の死を遂げた、朝鮮の国民的な詩人、伊東柱(ユン=ドンジュ)さんの27歳の生涯を描いた映画です。

タイトルからいったら伊東柱さんが主役っぽいですが、さにあらず、実質的な主役は宋夢奎(ソン=モンギュ)さんになってしまっており、伊東柱さんは単なる巻き込まれにしか見えなかったのが難しいところでした。これは「伊東柱 青春の詩人」にもそのように書かれているので事実なんだろうと思うのですが、治安維持法で検挙されるようなことは、要視察人だった宋夢奎さんの方に理由が多大にあったので、検挙が主体になっちゃうと、どうしても伊東柱さんは巻き込まれにしかならないのだと思います。
しかし、映画のなかで描かれた、徴兵制度を逆に利用して、日本国軍のなかに朝鮮の兵士を育てるという宋夢奎さんの活動も、実際のところはほとんど行われていなかったはずです。そうでなかったら、検挙された時に伊さん、宋さん、高煕旭(コ=フィウク)さんの3人しか逮捕されなかったとは考えづらい。ましてや、映画のなかで大勢の学生たちの秘密裏の集会で演説する宋さんというシチュエーションはあり得ないでしょう。
となると、取り調べを受けた宋さんがいみじくも漏らしたように「そうできなかったことが悔しい」という方がよほど事実に近かったのだと思いました。

ただ、そうして主体的に朝鮮独立のために動き、戦った宋さんに比べ、伊さんはあくまでも詩人ですから、運動にはほとんど加わらなかったし、詩を通して朝鮮民族の誇りを取り戻し、独立を訴えようとしたにしても、それは間接的なものだったし、即効性のあるものでもありませんでした。
だったら、タイトルのように詩人の伊東柱さんを描きたいならば、彼の詩作にスポットを当てるべきだったのではないかと思った次第。
そう考えると、映画の半分くらいを占める取り調べのシーンは蛇足だったんじゃないかと思いました。むしろ、彼の詩を交えることで、その言葉遣いの美しさに目を見張り、朝鮮の独立を願った心に思いを馳せ、なぜ彼のような人が日本で非業の死を遂げなければならなくなったのか、その生涯を考える、そういう映画になったんじゃないかと思います。

あとtwitterでもつぶやきましたが、特高の取り調べがもっと苛烈ではないかと思えて、年齢制限とか日本の市場とか、いろいろと気遣ったんでしょうけど、逆にリアルな方が良かったんじゃないかと思いましたが、2年の刑期のうちに伊さんも宋さんも亡くなっているので取り調べそのものを描きたいわけでもないんでしょうけど、それにしては映画のけっこうな部分も占めるのでかなり気になってしまったのでした。

たんぽこ通信 映画五十音リスト

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そして父になる

監督:是枝裕和
出演:野々宮良多(福山雅治)、野々宮みどり(尾野真千子)、斎木ゆかり(真木よう子)、斎木雄大(リリー・フランキー)、野々宮慶太(二宮慶太)、斎木琉晴(黄升げん)、良多の母(風吹ジュン)、良多の父(夏八木勲)、みどりの母(樹木希林)、ほか
日本、2013年

親が見ていたので、つき合って観ちゃいましたが、こんなカンヌ映画祭で絶賛とか、カンヌのレベル低すぎだろう。

子どもを取り違えられていたことを知った野々宮良多とみどり夫妻は相手の斎木夫妻と会う。実の子と育てた子のあいだで揺れ動く良多の葛藤と再生を描く。

要するに、父親面していたけれど父親になっていなかった男が父親になるまでの物語なのでタイトルまんま、ひねりもへったくれもありません。まぁ、それは突っ込みどころじゃないですが。
ただ、サラリーマンとしてはエリートでも父親失格なんで、観ていて共感できませんでした。どっちかというと斎木夫妻の方が子どもにはよほどいい親なんでしょうが、これも絵に描いたような親って感じで、またここにひねりもなくリリー・フランキーを持ってくるあたり、この監督って俳優の選択がいまいちなんだよなぁと思いました。
「海街Diary」とか、それで観なかったし。原作知っててあのキャスティングはねーだろ。

閑話休題。

あと、シナリオが予想どおりで、ひねりもないのがおもしろくなかったです。やっぱり生みの親より育ての親ってところに落ち着いちゃうのがね。
だったら、病院の過失じゃなくて、実は精神的に不安定になってた看護師の犯行でしたってネタはあんまり必要なかったんじゃないかな。これは予想外でしたが、それが生きてるかというと、相手のところに福山が乗り込んで金を返した際、相手の継子に睨まれたところなんか、子どもの面影がよぎるとか、エピソードを生かしてもよかったんじゃないですかね。そうでなかったら、この看護師のせいにする必要もないわけでしょう。

あと、結局、元の子どもにお互いに戻すんだけど、その前の両親のお互いの葛藤が全然描かれなさすぎじゃないですか。子どもの気持ちを考えてるんだか考えてないんだか、主人公は野々宮なんだから、そこのところ、みどりさんと話し合おうよ。まぁ、そういうこともしそうにない主人公なんだから問題なんだけど。

わざわざ、この題材で撮る必要とか、監督の訴えたいこととか、全然伝わらない駄作でした。

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新感染 ファイナル・エクスプレス

監督:ヨン=サンホ
出演:ソグ(コン=ユ)、スアン(キム=スアン)、ソンギョン(チョン=ユミ)、サンファ(マ=ドンソク)、ヨングク(チェ=ウシク)、ジニ(アン=ソヒ)、ヨンソク(キム=ウィソン)、ホームレスの男(チェ=グイファ)、ほか
見たところ:109湘南
韓国、2016年

原題は「釜山行」です。邦題は例によって酷いですが、せめて「新感染」だけのがましだったような… 配給会社のセンスが疑われますネ。

ファンドマネージャーとして働くソグは家庭を顧みない自己中心的な男で、妻には釜山に逃げられ、娘のスアンとも疎遠だ。しかもスアンがどうしても母に会いに釜山に行きたいと言い出したもので、午後には帰るつもりで早朝の釜山行のKTXに乗り込む。しかし、発車間際に車内に駆け込んだ女のために、ソグたちは恐ろしい運命に巻き込まれる。それは、かつてソグが証券のために救ったバイオ会社から漏れ出した細菌で、韓国全土を感染させてゆく。最初のうちは暴動と発表していた政府だったが、一般市民はネットにあげられた動画によって、人を襲う感染者の実態に気づき、パニックに陥っていく。ソグたちを乗せたKTXには、妊娠中のソンギョンとその夫のサンファ、野球の試合に行くエースのソングクと応援団長を自称するジニ、バス会社の常務ヨンソクらも乗っていたが、感染に歯止めがかからず、KTXは命令でテジョンに停車するが、そこはすでに感染者の巣窟と化していた。KTXは再び釜山に向かって発車するが…。

というわけで、ゾンビ映画かと釜山では敬遠して観なかったのですが、観てみたらさにあらず、ゾンビ映画の形をとった、極限状態の人間のエゴと愛の映画でした。すまんかった。

コン=ユさんは「密偵」でおなじみ。クールなレジスタンスを演じた「密偵」に近く、わりとクールな印象ですが、あっちでは格好良く写りましたが、こちらでは最初は駄目パパでした。しかも自分勝手なところを娘にまで責められて、これはどうしても妻ラブ全開のサンファの方に票が集まるわいと。ただ、スアンとソンギョン、おばあちゃん姉とホームレスのおっさんを助けるために4両先まで行くかと覚悟を決めてからはいい顔になりまして、奮闘しましたね。しかも、ソグ以上にエゴをむき出しにしちゃったヨンソクというおっさんのせいでサンファたちが生存者が集まった先頭車両に入れてもらえず、感染者にとうとうドアを破られた時も、サンファに「ソンギョンを頼む」と言われるまでには頑張りました。まぁ、あの状況ではほかに頼める人がいなかったとも言えますが。しかし、お父さんは頑張った。東テグ駅で線路がふさがれ、運転士のアナウンスにより、ほかの電車に移動する時もスアンとソンギョンを守って頑張りました。それだけに、やっと感染者から逃れて釜山に行けるかもと希望が出た時に、とうとう感染しちゃったヨンソクに噛まれたために、最愛の娘を襲う前に身を投げるソグのシーンはシルエットだけの演出でしたが、逆にそれが良かったです。

マ=ドンソクさんは見た目まんまのキャラで、武闘派だけど愛妻家というのが登場シーンから全開。トイレにこもって不機嫌な嫁を気遣う辺りなんか、不器用だけど優しいというキャラが出てて、好感度抜群でした。心配なのはこの先、これ以外の演技も見せてほしいなぁというところですが、そこは相変わらず絶好調の韓国映画界のことですから、揉まれて、いい俳優さんになっていくでしょう。主役も脇役もできるという器用さも良い。次作にも期待がかかります。

ソンギョンさんは妊婦という困難な状況でしたが頑張りました。しかし、東テグ駅でよー走った。間に合って良かった。妊婦さんには無理なんじゃないかと思ったけどお母さん頑張った。登場シーンこそマタニティブルーのためかトイレに籠もって旦那に当たり散らすって感じもしましたが、大人のエゴに泣きじゃくるスアンを抱きしめてあげたり、最後はスアンと数少ない生き残り組になったりと、母は強し!を地でいった感じが良かったです。スアンのお母さん(ソグの嫁)が生き残ったかどうかわかりませんが、似たような境遇同士、頑張って生きていったもらいたいものです。

スアンちゃん、最初のうちこそ、表情が硬い娘さんでしたが、それも仕方がない。大好きなお母さんとは離ればなれ、おばあちゃんでは物足りぬ、父親は家庭を顧みない。頑張って覚えた歌も父親に聴かせるためとあっては途中で唄えなくなるのも仕方ないじゃない。でも、テジョン駅で自分たちだけ助かろうとする父親を諫めたり、ヨンソクらの大人のエゴむき出しに泣き出したり、徐々に表情が柔らかくなり、最後は涙涙の父との別れは体当たりの熱演が良かったですね。最後、彼女の唄う「アロハ・オエ」がスアンとソンギョンを生存者と認めさせたという落ちもなかなか。すでに20本以上の映画に出演してる人気子役だそうで、将来が楽しみな女優さんです。

まとめて書いちゃうけど、野球部カップルも頑張りました。ソンギョンたちを助けるために、自分には関係ないのにサンファとソグと一緒に行っちゃうヨングクの侠気も、ジニの生意気さとけなげさも良かったです。特に、冒頭ではぎこちなかった(ジニが押しかけ女房的のため)だけに、最後まで生き延びてほしかったんですが、東テグ駅でとうとうジニが襲われてしまい、ヨングクがジニに噛まれて感染というのはせつないものがありました。同じ野球部員が感染者になっても、やっぱり殴れなかったヨングクの優しさが良かっただけに最後まで生き延びてほしかったなぁ。

そして、特に悪役がいないなかで、人間のエゴを代表しちゃった、させられちゃったヨンソクさん、バス会社の常務だってんで威張りちらしてまして、いや、確かに韓国でバス会社は大事だし、全土を結ぶ動脈だけど、KTXは鉄道会社なんだから、そこでまででかい顔してなくてもって感じでしたが、これは嫌な奴を増やすと人間ドラマが複雑になって時間がかかるから、敢えて、ここに集中させたんでしょうと邪推。威張る、サンファやソグたちを感染者扱い、さらに閉じ込め、しかしドアが破られて逆にピンチになるも乗務員と2人でトイレに籠もって生き延び、今度は東テグ駅で乗り換えるために乗務員を囮にして自分だけ列車に向かうも足が遅くて感染者に追いつかれ、助けに来てくれた運転手を犠牲にして生き延びるも、結局、感染しちゃって、最後はソグに噛み付いて、自分は列車から落とされるというそんじょそこらの悪役も真っ青の悪っぷりでした。いやいや、ここまで憎まれ役にしなくても。最後、ちょっと子どもに戻ったような言動が救いでしたか。

特に解決らしい解決も見せずに意外なところで落ちましたが、たぶん、この映画の続編は作らないだろうと思いました。なので、成長したスアンとソヨン(サンファとソンギョンの娘。死の間際にサンファが命名)が世界的なパンデミック(ゾンビ映画のくくりになってますが、大元は細菌だそうです)にイケメン軍人の彼氏と立ち向かうという続編は、わしが頭の中で安直にこしらえたものですので、ありません(爆

ちなみに原題で最終目的地にもなってる釜山は朝鮮戦争の時も、押し寄せる人民共和国軍相手に落ちなかった唯一の大きな町なので、そこは確実に意識してるだろうと思いました。

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