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されど平穏な日々

日々のつぶやきと読んだ本と見た映像について気まぐれに語るブログ。Web拍手のメッセージへのレスもここ。「Gガンダム」と「ジャイアントロボ」への熱い語りはオタク度Maxにつき、取り扱い注意! 諸事情により、コメントは管理人が操作しないと反映されません。時々、サイトの更新情報など。

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戦場にかける橋

監督:デヴィッド=リーン
出演:シアーズ中佐(ウィリアム=ホールデン)、ニコルソン大佐(アレック=ギネス)、ウォーデン少佐(ジャック=ホーキンス)、軍医(ジェームズ=ドナルド)、ジョイス(ジェフリー=ホーン)、斉藤大佐(早川雪洲)、ほか
アメリカ、1957年

見たことがなかったので借りてきました。日本軍お馬鹿映画かと思っていたら、主役のニコルソン大佐もいい勝負のお馬鹿っぷりでした。

クワイ河沿いの日本軍捕虜収容所にシンガポールの戦いで降伏したイギリス軍が連れてこられた。収容所の所長・斉藤は捕虜たちにクワイ河にかける橋を建設させており、イギリス軍捕虜の隊長ニコルソンは斉藤に協力を申し出るが、斉藤がジュネーブ条約に違反して将校にも肉体労働を強いようとしたため反発、ニコルソン以下将校は営倉に閉じ込められてしまう。兵士たちのサボタージュもあって、橋の建設はなかなか進まず、収容所でただ一人のアメリカ海軍のシアーズ中佐は脱走を企てる。シアーズが原住民の部落に助けられ、イギリス軍の助けで療養していた頃、斉藤はニコルソンの言い分を認め、将校に肉体労働をさせないことにする。ニコルソンはインドで橋を建設したことがあるという部下を筆頭に日本軍に全面的に協力し、橋の建設は順調に進んでいくが、脱走したシアーズは、イギリス軍のウォーデン少佐率いる決死隊に転籍させられ、当の橋を爆破する任務につけられていた…。

ニコルソン大佐をお馬鹿呼ばわりするのは、途中から全面的に日本軍に協力して立派な橋を造るのまでは良かったんですが、最後、その橋を爆破しに来た友軍を迎撃しちゃうという展開が何だかな〜だったからです。

日本軍のお馬鹿っぷりは、捕虜収容所の所長室が和室っぽくあしらえられているのもあり得なければ、所長が和服なのも変で、まぁ、1950年代のハリウッドっぽく、全般変でした。

テーマ曲の「クワイ河マーチ」が妙に脳天気に明るくて、ほぼ全員が死んじゃうラストでエンディングにかかると、またシュール…

たんぽこ通信 映画五十音リスト

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ヨーロッパ1951年

監督:ロベルト=ロッセリーニ
出演:イレーネ(イングリッド=バーグマン)、ジョルジュ(アレクサンダー=ノックス)、アンドレア(エットレ=ジャンニーニ)、ジュリエッタ(ジュリエッタ=マシーナ)、ほか
イタリア、1952年

2015年最後の鑑賞になりました。見たことがないバーグマン出演作だったので中身とか確認せずに借りてきたので、落としどころがどこだかわからなかったのですが、終盤で納得。

ローマに住むイレーネとジョルジュには一人息子ミシェルがいたが、幼少時代をロンドンで空襲に遭ったため、神経質な少年に育ってしまい、軍隊にいたジョルジュは息子のことを理解できないでいた。イレーネの伯母が訪れたパーティで、ミシェルを邪険に扱ったイレーネは、ミシェルの飛び降りの狂言からミシェルを失ってしまう。自分が息子に向けた言葉を深く悔いるイレーネは、従兄の新聞記者アンドレアに紹介されて、貧しい人びとへの奉仕にのめり込んでいく。しかし、その深い隣人愛は夫ジョルジュの理解されないところとなり、やがてイレーネは精神病院に入れられてしまう…。

最初は家族物かと思ったら、息子のミシェルは早々に死亡、ショックを受けたバーグマンは母親がアメリカから会いに来たにもかかわらず、部屋に閉じ籠もってしまいます。
その後、以前から夫には「シンパだ」と言われる従兄のアンドレアと連絡を取り合い、同じように子どもを失いそうになって嘆く貧しい家族を援助することで脇目も振らずに隣人愛に目覚めるわけです。

」の三年前のジュリエッタ=マシーナが子ども好きなんだけど、あんまり働く気のなさそうな、でも、どうして六人もの子ども養ってんだ!って母親役を好演。

イングリッド=バーグマンは、「ガス燈」でもそうなんですが、思い込みの激しい奥様を熱演、キャストやスタッフのプロフィールを見てたら、バーグマンはロベルト=ロッセリーニとの関係が噂されてハリウッドから干された後だそうで、ロッセリーニ監督は途中まで「道」の監督と勘違いしていたら、「道」はフェデリコ=フェリーニ監督でした。で、見たことないですが「無防備都市」の監督だそうです。
相変わらず美人です。

ハリウッド映画だと、聖女よろしく目覚めちゃったイレーネが夫の理解も得られてめでたしめでたしで終わりそうですが、イタリア映画なもんで、そういう甘々な展開にならず、イレーネは精神病院に入れられて、本人も出る気なくて、「私にはここでやれることがあります」とか言って、ジュリエッタたちに「あの方は聖者だよ」とか言われて終わりでした。

年の瀬に渋い映画見たわい。

たんぽこ通信 映画五十音リスト

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珊瑚舎スコーレ まちかんてぃ

TLで流れてきたんで見てみましたが、46分があっという間の良質のドキュメンタリーでした。いい仕事してはるわ。



いろいろな事情があって、子どもの頃に通えなかった学校に通うおばあちゃんたちのお話。登場されてた方はほとんどが沖縄の地上戦なんですが、いくつになっても学ぶという心を忘れない人たちを見てると、ぼけとか縁がないんだろうなぁと思います。要するに学ぶことを忘れてしまった人がぼけるのではないかと。

涙と笑いがいっぱい詰まった素敵な話でした。

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麦秋

監督・脚本:小津安二郎
出演:間宮紀子(原節子)、間宮康一(笠智衆)、田村アヤ(淡島千景)、間宮史子(三宅邦子)、間宮・父(菅井一郎)、間宮・母(東山千栄子)、矢部たみ(杉村春子)、矢部謙吉(二本柳寛)、佐竹専務(佐野周二)、西脇医師(宮口精二)、間宮・父の兄(高堂国典)、ほか
日本、1951年

というわけで原節子さん追悼第二弾です。

北鎌倉に居をかまえる間宮家には、引退した老夫婦と長男で医者の康一、その妻・史子、その子供たち実と勇、長女の紀子の大家族である。紀子は28歳になるが未だに独身で結婚する相手もないが、勤務先の上司・佐竹が縁談を持ち込んできた。兄の康一はその話を進めようとするが…。

という、なぜか行き遅れ(「晩春」)だったり、夫に先立たれ(「東京物語」)だったり、結婚生活に恵まれない原さん演ずる女性を中心にした家族劇です。「晩春」や「東京物語」では親子だった笠智衆さんと原節子さんが兄妹で、しかも笠智衆さんが今までになく亭主関白な夫で兄貴というちょっと珍しい配役だったりするのが新鮮でした。はっはっは。

「わが青春に悔なし」で義理の両親だった高堂国典さんと杉村春子さんも登場、「東京物語」では杉村春子さんとは義理の姉妹だったのですが、親子多いな、杉村さん…

28歳で行き遅れとさんざんからかわれて、名前しか出ない(写真もちゃんと写さない)四国のいいところの次男坊との縁談を勧められる紀子でしたが、戦死した次男(写真さえ出ない)の友人で、兄の部下っぽい矢部が秋田へ転勤というんで、そこに餞別を届けに行って、矢部くんも妻を亡くしたやもめなもんで、その母と幼い娘と一緒に暮らしているのですが、その母親から「紀子さんみたいな娘さんを嫁に欲しかった」とか言われて、あっさり承諾、秋田に嫁に行ってしまうという先の読めない展開でした。最近はどんな映画も落としどころはどこじゃろうと思って見てるもんで、紀子が初っぱなから行き遅れとか言われてる時点で、彼女の結婚話なんだろうなと思ってはいたのですが、上司に勧められた縁談も「いい話のようだよ」「そうですか」と、小津映画独特の冗長っぽく聞こえる台詞廻し(「そう」というやりとりが何回出たか数えれば良かったと思うくらい出て来た)で、進んでんだか進んでないんだか、いっこうに相手の顔が出ず、紀子も女学校時代のお友達と遊んでいたりして、話が進んでるんだか進んでないんだかという展開で、それが矢部から亡き次兄の手紙をもらうという話になって(途中まで兄・妹・弟という兄妹なのかと思ってたんですが、どうも兄・兄・妹という兄妹らしい)、その矢部が秋田に転勤になって、杉村さんから「嫁に欲しかった」と言われて、「あたしで良かったら」とあっさり承諾しちゃう急転直下な展開になりまして、まぁ、甥2人がぷち家出したのを一緒に探しに行ったりして仲いいのはわかってたんで、見たことも会ったこともない相手よりも、次兄の友人を選んだという紀子の選択も、秋田に行くという大変さはあるものの、納得できない話でもありませんでした(長い)。
そういや、矢部くん、間宮家に来て、ケーキご馳走になってもいたしな。

あと、シーンとシーンがわりと連続していないというか、肝心要の紀子の結婚シーンもないし、肝心なところは描かないで観客の想像に任せるスタイルというのは淡々とした印象が強いなぁと思いました。劇中で登場人物が声を荒げることもあんまりないしね。それと、会話している2人を交互に写すとかも印象的だったんですが、あれも小津独特のスタイルなんじゃろうか…

話としてはおもしろかったんですが、原さんで好きなのはやっぱり黒澤映画だと再確認した次第。

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わが青春に悔なし(何度目か)

監督:黒澤明
出演:八木原幸枝(原節子)、野毛隆吉(藤田進)、八木原教授(大河内伝次郎)、毒いちご(志村喬)、野毛の父(高堂国典)、野毛の母(杉村春子)、八木原夫人(三好栄子)、糸川(河野秋武)、ほか
日本、1946年

たきがはの黒澤映画ベスト5(と言いつつ、実は6本あったりする(爆))に必ず入る1本です。わしは原節子さんは一等好きな女優さんで、何といっても小津映画よりも黒澤映画の方がキャスティング的に好きなもので、原さん追悼に見るとしたら、これだったのでした。もう何回も見てるんですが。本当は見たことのない「麦秋」を見たかったんですが、TSU○YAに置いてなかったんで、機会があったら見ます。「東京物語」が珍しくテレビでかかったようですが、1回見たんでもういいです。あと、小津映画で特徴的な物分かりのいい聖女のようなお嬢さんという原さんのキャラクターはあんまり好きじゃないんで、美輪明宏が「実は原さんはけっこう強気な女性だった」と言っていたとおりに、高貴で我が儘で、奔放に周囲を振り回して、どこまでも美しく、たおやかな原さんを描いた黒澤監督のがずっと好きなのです。

ちなみに黒澤監督の原さん出演の映画だと「白痴」のが好きだったりしますが、あれが原さんの演じた女性像の集大成だと勝手に思ってますが、「わが青春に悔なし」もやっぱり好きです。なんと言っても、原さんをここまで泥まみれにした脚本がいかしてます。しかも何ヶ月か牢に入ってやつれてもいます。けれど、それでも原さん演じる幸枝は、どこまでも凛として立っており、野毛の妻、スパイの妻、売国奴の情婦と後ろ指を指されようが、決して屈することなく、それまで農作業なんてやったこともないであろう大学教授のお嬢様が野毛と父の言葉を胸に、ただ意地と誇りを胸に野毛の母とともに田んぼに立つというあの姿がどこまでも美しく、高貴なのだと思うからです。そう、幸枝は美しい。泥にまみれていようと、襤褸をまとっていようと、その眼差しはどこまでも真っ直ぐで、美しい。と同様に、原さんもまた、どんな役柄を演じていても美しく、ただお一人の希有な女優さんとして立っていられる、そういうのを描いたのは小津監督ではなく、黒澤監督だと思うので、わしは黒澤映画に出演した原さんが圧倒的に好きですし、何度も見返したいと思っています。

そういうファンなもんで、原さんが身体を売らざるを得なかった那須妙子という女性、作中の誰よりも傷つき、傷つけられ、誰よりも救いを求めているというのに、ただ、初めて会った無二の魂、亀田を汚したくないと身を引く、という「白痴」が大好きだったりします。集大成というのはそういう意味です。わしの好きな原さんの演ずる女性が全て詰まってるということです。

なもんで、義理の両親にただ優しい「東京物語」の嫁とか、行き遅れの娘と父親とのふれあいの「晩春」とか、あんまり高評価してません。世間的にはああいうお嬢様像の方が原さんの印象は強いのでしょうが。

原節子さんのご冥福を改めて、お祈りします。これからも、いちばん好きな女優さんです!

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