監督:チェ=スンホ
見たところ:桜坂劇場
韓国、2016年
「
共犯者たち」でメガホンを撮ったジャーナリストでもあるチェ=スンホさんの次作です。
英題が「スパイネーション」、KCIAから国家情報院に至る、国家による共和国のスパイ捏造の真相を追ったドキュメンタリーです。
これを見て、韓国は酷い国だなぁと思うのは簡単なんですが、例によってそれだけでは済みません。KCIAの下地は日本の特高にあり、大韓民国という国は最近、ちょっと話題になってますが民族の敵として親日派(植民地下にあった朝鮮では売国奴とほぼ同義)を裁こうとしたのに半島の半分を支配下に置いたアメリカにとって都合が良かったという理由で親日派が元の地位に戻り、権力を握った、という歴史を忘れることはできないからです。そういう意味では大韓民国と日本という国は醜い相似形を成しています。最高責任者が責任を取ろうとしない国です。
しかし、パク=クネが有罪で裁かれているように韓国という国は少しずつでも変わろうとしているところがあり、残念ながら未だに安倍が最高権力者として居座っている日本は、韓国の足下にも及びません。それなのに、今の日本は戦争犯罪者でありながら平和主義者という偽りの仮面をかぶり続けて天寿を全うしたヒロヒトの息子アキヒトが天皇を退位するというので、やれ新元号が〜とか、やれ天皇の人権が〜とか、どうでもいい方向にメディアが音頭を取り、それに乗っかった有識者や国民・市民の何と多いことか。
この国はどこへ行くのか、再び、世界に喧嘩を売る前に何とかしないといけないけど、難波大助のように一人立つで済む話でもなし、なんてことを考えてしまうのです。
たんぽこ通信 映画五十音リスト
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