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されど平穏な日々

日々のつぶやきと読んだ本と見た映像について気まぐれに語るブログ。Web拍手のメッセージへのレスもここ。「Gガンダム」と「ジャイアントロボ」への熱い語りはオタク度Maxにつき、取り扱い注意! 諸事情により、コメントは管理人が操作しないと反映されません。時々、サイトの更新情報など。

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辺野古に行ってきた

カレンダーどおりが1日増えて4連休になったGW。たきがはは沖縄に来て以来、なかなか行く機会のなかった辺野古に行ってみることにした。
たきがはは「事件は現場で起きているんだ」なんて言葉が流行る前から超のつく現場主義なので何でも自分の眼で見に行かないと気が済まない。南風原病院壕群しかりシュガーローフしかり大間しかり福井の原発銀座しかり浜岡しかり済州島しかり光州しかり南京しかり平頂山しかり哈爾浜しかりナヌムの家しかり板門店しかり、アウシュヴィッツ・ビルケナウしかり、である。そういや、まだカンボジアのトゥール・スレン行ってないし、ベトナム行ってないし、中国も行きたいし、ドイツにも… 行きたいところが日々増えるというのに時間と金はなかりけり、である。

で、その時間が空いたので、日曜日と半端な日程ではあったが、こういうのは勢いも大事なので(海外旅行で勢いを優先させると金をドブに捨てかねませんが)バスの時間を調べて、それっと出かけてきた。

ちなみにバスではうちの最寄りのバス停から乗れる77番線が便利で、バスマップにも22番線と77番線しか辺野古には行かないように書いてあるのだが、ネットで検索すると98番線や55番線も行けるようになっているのはどういうことなのか意味不明である。ただ、現地では77番線しか見なかったので(22番線はコザ発だから那覇からは乗れない)日曜日ということもあり、たまたま遭遇しなかっただけかもしれない。
もっとも、たきがはが下調べをしたのはそこまでで、肝心の沖縄県マップルを持っていくのを忘れたので、現地ではかなり行き当たりばったりの行動になったことを最初にお断りしておく。
だいたい、座り込みだって日曜日はやってないし、最近は嘉手納基地周辺でジェット機やオスプレイがだいぶかまびすしいと聞いているので、騒音は覚悟していったのだが、あいにくの雨で日曜日だったせいか、どこの基地も静かなようだったけど、これはバスで通り過ぎただけだから、実情は違うかもしれない。

で、とりあえず行き当たりばったりに辺野古のバス停で降りて、ぶらぶらと第二辺野古の方に向かうと、座り込みのテントが見えてきたが、残念ながら無人だったのでお話はまったく聞くことはできなかった。しかし、那覇から2時間もかかるので平日の参加はかなり厳しい。現場を見るのが大事ということで諦める。そういえば、帰りはここはバスで通り過ぎてしまったので、チラシはきちんともらっておけば良かったなぁと後で後悔したが、文字どおり後の祭りであった。

来た記念に看板を撮った。



で、そこからがキャンプ・シュワブと329号線に沿って、ただひたすらに歩くのみで、時間的にはそろそろお昼時なのだが、何もないのだった。店どころか人家もない。
が、そのうちにT字路に出た。右に曲がるとカヌチャビーチ、直進すると名護バスターミナルのようで、バスターミナルには用がないし、ここまでずっと山の中で海も見られなかったので、海を目指そうと思って右へ。

やっと見られた海。



トンネルを2つ潜ったところで、ようやく道の駅の看板を発見(正確にはわんさか大浦パーク)、やっと一休みしたのだった。
トンネルを越えたところはすでに大浦湾で、海もよく見えたが、あいにくと近眼のためにどこらへんで土砂を埋め立てているのかよくわからない。
しかもここまで歩いたので、すでにへとへとで、帰りも同じだけ歩かないとバス停まで戻れないことを考えるとさらに海の方に足を伸ばす気はしない。かといって天気も悪いし、そもそも遊びに来たつもりもないのでマングローブとかカヤックには興味が湧かないし、だいたい、たきがははアウトドアは駄目である(虫が苦手、泥嫌い)。
予定よりだいぶ早いが、目的は達成したような、そもそも目的なんて辺野古に行くだけだったのでなかったような、2時間もかけて成果こんなもんかよ!という自己突っ込みも発動したが、今回はひとまず帰ることにした。

そういえば、先日、大浦湾で生存が確認されていたジュゴンの1頭が西海岸の方で死体となって見つかったというニュースを見たが、わんさか大浦パークでは残念なことに、そんなものには一言も触れられておらず、基地ができれば、目の前の大浦湾の環境も激変するのだが、そういうのに対するコメントも見つからず、あくまでも観光に徹してしまっているところが肩すかしというか、まぁ、そんなものだろう。

2枚目の写真とあんまり変わらないけど大浦湾。



で、バス停まで歩いて、さらに30分くらい待って、来たバスに乗って帰った。

今回の教訓
・バス便があるとはいえ、便利とは言いがたい。そうでなくても貧脚なのでレンタカーを考えるべき
・せめて誰かいそうな曜日を選ぶべき
・虫避けと虫刺されは準備しろ!

そんな感じで、またどこかに行こうと思います。

2019/5/3追記

55番線や98番線は辺野古方面には行かず、南の豊見城方面です。一緒に調べていたので勘違いしました。

2019/5/5写真追加

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蝕みの果実

船戸与一著。講談社刊。

最後の読み残した船戸作品です。ただの偶然と怠惰の賜物なんですが。アメリカとスポーツがテーマの短編集ですが、意図的にそうしたわけではないようです。

収録作品は「セレクション・ブルウ」「からっ風の街」「黄金の眼」「コリア・タウン」「梟の流れ」「斑らの蝶」「ミセス・ジョーンズの死」の7作で、個人的に好きなのは「黄金の眼」でしたが、わりと後味の良くないタイプの短編ばかりです。

ちなみに扱ってるスポーツは順に野球、プロレスリング、登山、テコンドー、ライフル・シューティング、ボクシング、陸上と多岐に渡りますが、どっちかというと主題は主人公や他の登場人物の没落っぷりというか、負け犬っぷりと言った方がいい感じで、それが後味の良くないと思わせる理由になってます。

ただ、「黄金の眼」は、駄目犬と思われていた相棒のバッキーというシェパードが、無謀な登山客を装った殺人犯と対峙した主人公を最後に救うという展開が唯一、他の作品とは違って爽やかな読後感でした。まぁ、犬は死んでしまうわけなんですけど。
とか思って読んでいたら、「動物のお医者さん」にて犬ぞりレースの話がありまして、そこに出てくるやる気がやたらに飛び出たシーザーというリーダー犬(登場するたびに「オレはやるぜオレはやるぜ」という心の声とともに突っ走るハスキー犬)のことを思い出しましたが、あのマンガのなかでも別格に好きなというか、ついその口調を口走ってることがあるんで、バッキーはむしろシーザーとは正反対な性格でした。

あと、主人公は船戸小説の常で日本人ばかりなんですけど、「コリア・タウン」だけは在日になってまして、でも朝鮮語よりも日本語の方が上手いという設定でした。これは負け犬というより、建築デザインを勉強するためにアメリカに来たのに、コネを頼ったのが地元のボスで、その暴力の入り口に立たされていく主人公という感じは、むしろこの後の壮大な物語のプロローグっぽくもなかったです。ただ、船戸小説の場合は武闘派はたいがい死んじゃうんで、あんまり明るい未来はないですけど。

これで、とうとう船戸小説も全て読んでしまったことになりました。そういや、全作読み通した作家って、ほかには太宰治くらいで、わしの偏向っぷりがうかがえるような感じですけど、他の作家にはないスケールの大きさと、辺境が映し出す世界の縮図、ハードボイルドとロマンを感じさせてくれる唯一無二の作家でありました。

改めて船戸与一氏の冥福をお祈りします。ありがとうございました!

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天使の顔写真

森脇真末味著。ハヤカワ文庫刊。

アンダー」がおもしろかったので手に取ってみました。SFファンタジーと銘打った短編集でした。
表題作の他、「空色冷蔵庫」「トライアングル」「サカナカナ」「週に一度のお食事を」「錆色ロボット」「鏡の前のポダルゲー」「山羊の頭のSOUP」「ナビゲーターから一言」を収録。うち「週に一度のお食事を」が新井素子原作でした。

わしの好みは「錆色ロボット」と「山羊の頭のSOUP」でしたが、特に「山羊」の悪魔イゴリーが「オレは世界の終わりまで生きるー でも目的はないんだ……」と言ったところの寂寥感が素晴らしく良かったですな。「錆色」のレナードは筒井百々子さんのハイ・ファイクロニクルを思い出しました。メカメカしいってところが。

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ホームボタンが逝った話

あいぽんちゃんのホームボタンがとうとう反応しなくなってしまいました。あいぽんをスリープモードから起こすのは上部のキーでもいいんですけど、アプリの切り替えってホームボタンだったので、さあ困りました。1つのアプリを起動させていたら、ほかに何もできません。

とりあえず、ぐぐってみたところ、Assistという設定があって、それを起動させておくとタップすればホームに戻れるようになりました。今まではホームボタンの二度押しでアプリを切り替えられたのですが、今はホームに戻る→たいがいフォルダが開いているんで閉じる→目的のアプリをタップする、とえらく手間がかかるようになりましたが、まぁ、何とかまだ使えるようです。

こうなったら、あいぽんちゃんは壊れるまで使うつもりですが、上のキーがいっちゃったら、もう起動できなくなるから駄目ですねぇ。

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三たびの海峡

帚木蓬生著。新潮社刊。

こちらも読みたい本のリストに入っていたのですが、やっと読むことができました。日本の作家にはだいぶ珍しく、植民地時代の強制連行を体験した朝鮮人の男性の話です。テーマ的には以前に読んだ「軍艦島」とかぶるところがありますが、感想を一言で言えば、甘いかなというところです。

釜山で財をなした韓国人の河時根(ハ=シグン)は、日本に残った古い知り合いの徐鎮徹(ソ=ジンチョル)からの手紙で、戦後50年間、背を向け続けてきた日本に行くため、3度目の対馬海峡越えを決意する。それは朝鮮半島がまだ日本の植民地だった時代、河時根は父に代わって強制連行され、九州の炭鉱で働かされていたのだった…。

この方の小説は初めて読みましたが、章というかパートの最初で現代について描き、その後は過去話というのは元のスタイルなのか、この小説だけに限ったことなのかなと思いました。初老にさしかかった男性が、かつて強制連行された筑豊の炭鉱痕が失われると知り、渡日を決意して3度目に海峡を越えるというのがタイトルになってるんですけど、1度目が強制連行された時で、2度目が日本人妻を伴って故郷に帰った時、でした。

ただ、最初にも書きましたとおり、河時根は強制連行されたものの生き残り、釜山で財をなし、跡を継ぐ息子たちも得て、だいぶ順風満帆なわけでして、そこら辺が登場人物のほとんどが軍艦島で殺され、やっと逃げ出した者たちもナガサキに落とされた原爆を受け、しかも朝鮮人だというので救助もされずに死んでいったなか、たった一人、生き残った主人公の伊知相(ユン=チサン)が故国に帰ろうとするところで幕を下ろした「軍艦島」に比べてしまいますと、その厚遇というか成功ぶりが著者の甘さであり、優しさであり、朝鮮の人たちになした酷いことへのせめてもの償いなんだろうなと感じたのでした。まぁ、比べるのがそもそも間違っているという話もあるかと思いますが、どっちも強制連行で炭鉱となるとネタはだいぶかぶってるものですし、「軍艦島」は映画化されたものの、日本ではDVDも発売されてない有様で見る機会も当分、なさそうなので、余計に気になってしまうのでした。

あと、帯でネタバレしてるんで書いてしまいますけど、この話、復讐譚なんですよ。河時根が復讐のために日本に渡ることを決意する、しかもそれで自分の命も終わり、みたいなことが途中で語られまして、中盤くらいから落としどころはどこだろうなぁと思って読んでました。個人的には山本三次との対決かと思ってましたが、こっちは意外とあっさりしてて、本当の目的が最後のパートで語られた時は、そっちの方が恨(ハン)が深いのかとしみじみと思いました。
もっとも、この最後の復讐譚が息子への手紙という形で語られるのはちょっと待てと言いたいです。そんな重いものは誰かに打ち明けずにいられなくて、それで日本に連れ戻された恋人との息子を選んだのでしょうけど、そんなものを息子に押しつけるなというのがわしの正直なところです。人生これからの息子にそんなもの背負わす気か、あんたは〜〜〜!!!と非難したいです。
なんで、このラストシーンで出かけてた涙が全部引っ込んだのはここだけの話、感動にはほど遠かったです。あと、熱い復讐譚とか帯で煽ってましたけど、全部、河時根の一人称で話が進むもので、そこまでの熱さは感じませんでした。まぁ、比較しようにも「モンテ・クリスト伯」読んだことないけど。長そうだから読まないけど。

それと、それほどページは割かれてなかったですけど元「従軍慰安婦」だったという嫁さんの扱いが軽いように思いました。思っただけです。

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