それは敬老の日のことじゃった。買い物から帰り、暑くて汗を流していたけれど、環境とお財布の点からエアコンを使いたくないたきがはは、どこかに行って涼をとりたかった。かといって、エアコンの効いた店に行くとか、手っ取り早く資料館に行くのでは芸がない。もうちっとこう、建設的っちゅーか、初めてとか、そういうサプライズが欲しかったわけだ。
で、肥薩おれんじ鉄道のマップを見ていたら、鉄道も悪くないな、と思ったが、財布の中身はかなり貧弱だったので、パス。
しかし、天は我を見捨てたまわず、大ざっぱな地図に球泉洞の位置が書いてあったのだ。
うーむ、この位置なら、1時間もあれば行けるな。時刻は2時半ごろ。
よし、球泉洞に行ってみよう! 4時ぐらいに閉まってもまだ間に合うやろ!
てなわけで、一人で車に乗るのは環境的にはどうなのか、という問題はさておき、たきがはは車を出した。目指すは球泉洞、球磨川沿いの九州最大の鍾乳洞だ!
1時間もかからずに着く。料金は予想より高かったが、払えないことはない。さらに、探険コースちゅうオプションがあって、財布のなかはすかんぴんになるのだが、せっかく来たんだし、ついでに行ってみることにした。
ちなみに探険コースを選ぶと、ゴム長靴とヘルメットを貸してくれる。ヘルメットが大きくて、ふつうのコースを見ている時にも邪魔だったのがいやだったなぁ。
しかし、入り口からすでに期待どおりに涼しい鍾乳洞、半袖で行ったんだけど、だんだん寒くなる。
入り口から入っていったところ。
Firefoxのバージョンアップをしたら、また忍者ブログに画像がアップできない。うーむ、Macとの相性が良くないな、こいつは。
で、鍾乳洞に入り、こんな石の橋(これも鍾乳石で、橋の形に残った)
とか、蝙蝠の糞(茶色い部分。蝙蝠は人間が入ってくると逃げるのでいまは棲んでいないらしい)
とか、もうちっと鍾乳洞らしく石筍
とか、こんな「頭上注意」の看板
などを30分ほど散策。九州最大の鍾乳洞(全長3km以上)なんだけど、公開されているのはそのうちのほんの一部なんであった。
で、いよいよ探険コース。ガイドのおじさんが案内に立つ。べたべたの親父ギャグを言ったらしいのだが、たきがは、聞き漏らす。
探険コースの入り口。かなりハードなコースなんで、小さい子では無理かもしれない。と言うのも、
こんなに急な階段を3つも上り下りしなければいかんからだ。しかし、「ジャイアントロボ Episode 1」で銀鈴と鉄牛が駆け上っていた線路はこれぐらいの角度があったかも…とか思ってしまうオタク道。ちなみに半分写った人物がガイドのおじさんである。
で、こんなに急な階段を下って(行きが下り、帰りが上り)何が見られるのかというと、こんな滝
とか、滝壺
とか、こんな川
だの、こんな石筍の群
だのが見られるのである。
水はそこそこ冷たかったが、「冷たい!」ってほどではなかった。
しかし、音がすごかった。滝はどどどどーっと流れ落ち、そのうなり声が洞窟中に響いている。
洞窟で暮らす漫画とか読んだけど(「銀色の髪の亜里砂」和田慎二著)、あれはよほど条件が良くないと難しいよなぁとか思ったり。足場が悪いんだよね。
で、来た道を戻って、所要時間はおよそ30分。これならば、追加料金払っても探険コース行った方が楽しいと思ったよ。
外に出たら、やっぱり暑くて眼鏡が曇り、アイスを食べて、来る時に見かけた、大野温泉センターにゴウ!
改装中でお風呂は18日までしまってました…orz
そのまま、まっすぐ来た道を帰ればいいのに、たきがはは過ちを犯した。
前に近辺の地図を見た時に、大関山ってあったわけ。で、来る時に「大関山あっち」なる看板を見た。
前に出水で紫尾山に登った(車で)ことはこのブログにも書いた。紫尾山は車で行けたし、看板あるってことは大関山も行けるだろう(根拠なし)。たしか、水俣の山の方に抜けるはずだから、違う道行った方がおもしろいかも(大いに間違い)。
ちゅうわけで、大関山を目指すたきがは。
途中で鶏頭かなぁ? 赤がきれいだし、群生好きなんで撮ってみた。
ここら辺の山はそんなに高くない。一千メートル級の山はない。だから、山といっても大したことはない。
甘かった。
羊羹のように甘い判断だった。
それでも山頂まで道はつながっていたので、登りきった。5時半ぐらい。まだまだ日没にゃ時間がある。空もきれいだ。途中で雨が降ったけど、いまは晴れている。
美しいじゃありませんか、ススキが原。
さて、帰ろうと水俣方面に向かった時のススキのトンネル。
たきがはの車は軽だが、その幅もなくなるぐらい、両側からススキがどっさり。うーん、この道を通る人はほとんどおらんのだな。
などと言ってられるうちは良かった。
そのうちに道路が未舗装になり、真ん中だけ草ぼうぼうに盛り上がった下り急カーブの道が延々と続く。どこまでも続く。いつまでも続く…
しかもただの軽(オプティ・クラシックちゅーのが正式な車名だ)だから車高も高くない。丈の高い草がばりばり車の腹をこする音が延々と続く。どこまでも続く。以下略。
とうとう、草には悪いが、真ん中の草は踏んづけることにした。こんな山の中で、ガス欠の心配はなさそうだけど、万が一にも車が止まったら洒落にならん。万が一の時には歩いて下るのか? 勘弁してくれ〜!なわけで、車は進む。ひとまず進む。
進むも地獄、戻るも地獄(けっこう下ってきてるので)なら、進むしかあるまい、人間。選択肢はさほどない。それに戻って芦北から帰るの? ノンのノン、そんな遠回りやってらんない。すでに車内は車幅灯ぐらいつけないと表示も見えないほど暗いのよ。日没は間近いぞ、諸君(誰だ、それ)
対向車はまったくない。後を追ってくる車もない。誰もいない一人旅。大関山への道ってなんでこんなに寂れとるんじゃーッ! と言っても応えも返らない山の中。たきがはの共は、車の中でがんがんに鳴らしていた中島みゆき「日WINGS」だった…
しかし、途中で三叉路を間違えたものの、後はひたすらな一本道、下るも下ったり、やがて「寒川地区」という看板はけ〜ん!
寒川、寒川というとこないだ、流し素麺を食べた寒川、ひゃっほー! 知ってる場所に出そうだぞ!
まさにどんぴしゃ、たきがはは流し素麺の建物の上に出、あとは知った道、結局、うちに着いたのは6時半であった。
教訓:水俣の山を舐めてはいけない。
思わぬドライブになった一日だった。
[0回]