監督:イ=ジュニク
出演:王(ソン=ガンホ)、王子(ユ=アイン)、王の側室(チョン=ヘジン)、王子の正室(ムン=グニョン)、王子の息子サン(イ=ヒョジェ)、王太后(キム=ヘスク)、成長したサン(ソ=ジソプ)、ほか
韓国、2015年
英祖と正祖という2人の名君のあいだで非業の死を遂げた王子、思悼(サド)の死までを新たな視点と大胆な解釈で描いた映画、だそうです。うーむ、朝鮮史(そのなかの李氏朝鮮)がわからないとちんぷんかんぷんでしたが、わし的には
獅子よろしく我が子を千尋の谷に突き落としたら、子どもがそれに耐えられず、結局、我が子に死を賜ることになった王様の話、と読めました。歴史ミステリーとして、いろいろなドラマや映画に描かれた題材だそうです。
かのハン=ソッキュ氏もテレビドラマですが英祖役をやってたそうで… ちなみに思悼王子役は「
高地戦」でシン大尉をやってたイ=ジェフンさんとは豪華ですなぁ。イ=ジェフンさんの「金子文子と朴烈」はまだかのぅ…
李氏朝鮮の21代目の国王、英祖の世継ぎ、王世子が謀反を疑われ、米びつに閉じ込められる。王と王世子は、それぞれに来し方を振り返り、やがて8日目を迎えるのだった…。
まぁ、上の感想が全てを物語っておりますが、王としては息子を厳しく育て、非の打ち所がない世継ぎにしようと思ったんですよ。自分の生母が身分が低く、苦労したから。でも、息子は学問よりも書とか絵画が好きで、王の期待どおりには育たなかった。そして厳しい父に反発もした。それでお互いの心が離れてしまい、1762年、王の命令で米びつに閉じ込められた王子は、孫の嘆願も聞き入れられず、8日目に餓死してしまいました、という話。
ところが王子の息子のサンは王子を反面教師とした周囲の教育の賜物でもあったんでしょうけど、王に追従する自分を「嫌いだ」と言いつつも、王の期待どおりに育ち、よく朝鮮を治めました、というところで終わりです。
例によってGYAO!で見たんですが、雑念の多い自宅鑑賞より、映画館でどっぷりと、この舞台に浸って見たいタイプの映画でありました。もったいない…
それにしても最近のメイクなんだかCGなんだか知りませんが、皺の加工がリアルですなぁ。年寄りっぽい、かさかさの皮膚感もリアルに再現してるなぁと変なところで感心しました。
監督が「
空と風と星の詩人~尹東柱の生涯~」も撮ったそうで、調べていたら、ソウルに伊東柱(ユン=ドンジュ)さんの文学館があったことが判明。むぅ、見たかった… (´・ω・`) あと同じ監督の「朴烈(パク=ヨル)」は上映は決まってるんですが、いつからかかるのか、情報が出て来ません。
景福宮(キョンボックン)行った時に撮った、勤政殿の様子です。作中で王子が執政代権してるところの外に出ると、ここのはず。映画だとこぢんまりした感じだったんでセットでしょうね。
たんぽこ通信 映画五十音リスト
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