監督:チェ=グクヒ
出演:チョルジョン(ユ=ジテ)、ヒジン(イ=ジョンヒョン)、ヨンフン(イ=ダウィッ)、(チョン=ソンファ)、ほか
韓国、2016年
「
リメンバー・ミー」「
リベラ・メ」でちょっと頼りない好青年を好演したユ=ジテ氏のボーリング・ドラマです。
天才ボウラーと言われたチョルジョンだったが不慮の事故で全てを失い、今はヒジンの引率のもと、賭けボウリングに手を染めている。そんなある日、チョルジョンは自閉症だがボウリングに天才的な才能を持つヨンフンを知り、彼をパートナーにしようとする。女性用の10ポンドボウル、履きつぶしたスニーカー、10番レーンにこだわるヨンフンだったが、その才能は本物でチョルジョンとヒジンは賭けボウリングで荒稼ぎをしていく。彼らの才能に目をつけたボスが、中国からの客をもてなすのに彼らを雇うが…。
ということでボウリングのシーンが1/3は占めているので興味がないと辛いです。ただ、ちょっとおかしな投げ方で、ボウルはピンク、靴は履きつぶし、10番レーンじゃなきゃ駄目なヨンフンが次々にストライクを取るのを見ているのは爽快そのもの。わしもボウリングはかじったことがありますが、ストライクを取るのってほんとに難しい。その快感を味わわせてくれます。
加えて、冒頭で「天才」と言われたチョルジョンが、次のシーンでは右足に装具をつけて、びっこを引いている姿で登場すると、彼に何があったのかという興味もわいてきて、つかみは十分。
ヒロインのヒジンも借金があって訳ありで、もちろんヨンフンだって事情がある。ここら辺の導入部が相変わらず韓国映画はうまいなぁと思いました。
やがて、ヨンフンがボウリングを始めたのは亡き祖母の影響だったことがわかり、ボウルはどうやら祖母のものだったようなのですが、さらにさらに発端がチョルジョンがパーフェクト(全部ストライク)を取った時だったと明らかにされていきますと、出会うべくして出会った2人という繋がりがドラマチックです。
しかも最後はチョルジョンの相棒だったんだか師匠だったんだかわからないおっさん(チョン=ソンファさん)との対決となりますと、これは手に汗握る展開です。
なかなか熱いスポーツドラマ。お薦めです。
たんぽこ通信 映画五十音リスト
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