監督:リチャード=フライシャー
原作:ジュール=ヴェルヌ
出演:ネッド=ランド(カーク=ダグラス)、ネモ艦長(ジェームズ=メイソン)、アロナクス教授(ポール=ルーカス)、コンセイユ(ピーター=ローレ)、ほか
アメリカ、1954年
カーク=ダグラスの陽気な銛撃ちの役だけ印象に残ってたんで、見直してみました。
太平洋で船舶が謎の怪物に襲われて沈没するという事件が相次いだ。アメリカからサイゴンに渡ろうとしていたパリ博物館のアロナクス教授は、怪物を調査するアメリカの軍艦に協力するのと引き替えにサイゴンに渡らせてもらうのを引き受ける。数ヶ月の調査の末、艦長は謎の怪物などいないという結論に達するが、その時、アロナクス教授らの目の前で別の軍艦が沈められ、その衝撃でアロナクス教授と助手のコンセイユは海に投げ出されてしまう。彼らを救ったのは最新鋭の潜水艦ノーチラス号を操るネモ艦長だった。無限に使える宇宙パワーの秘密を解き明かしたネモ艦長は、そのために強制収容所に送られ、妻子を殺されていた。秘密を守り、仲間とともに強制収容所から逃げ出したネモはバルケニアという島でノーチラス号を建造し、自らの王国を満喫していたのである。人類発展のためにネモ艦長を説得しようとするアロナクス教授だったが、同時に助けられた銛撃ちのネッドはノーチラス号から脱出しようとする。何マイルもの海中の旅の果て、バルケニア島に戻ったノーチラス号だったが、そこは軍艦に包囲されていた。ネッドが突き止めたバルケニア島の位置を瓶に入れて海に流したのが拾われたのだ。ネモは自分の見つけた力が人類の発展に寄与すると同時に危機に陥れるものと考え、島を爆破しようとする。その際に撃たれてしまったネモは、ノーチラス号や乗組員とともに海底に没することを望むが、ネッドに助けられて、アロナクス教授とコンセイユも逃げ出す。彼らの目の前でノーチラス号は沈んでいくのだった。
って感じの話ですが、途中、ニューギニアの島に上陸し、逃げようとして食人族に追いかけられて逃げ出すネッドとコンセイユの話とか、ノーチラス号が巨大イカ(いまならさしずめダイオウイカ)に襲われ、浮上して撃退しようとしたネモ艦長がイカに捕らわれたのをネッドが救ってやったとか、ノーチラス号で出される食事は全部海からの恵みで、どっかの沈んだ島で収穫してるとか、けっこうエピソードを詰め込んでいるわりには慌ただしいという感じがしなかったのは、なかなかうまい脚本だと思いました。
これに加えて、ネッドが銛撃ちの水夫なんだけど、ギターもうまくて自作しちゃったり、ご本人の声ならば本邦初公開のカーク=ダグラス氏の生歌が聞けちゃったり(しかも2回も)とお得さ満載。ネッドのキャラクターは粗野な感じの一般人でしたが、アロナクス教授が頭でっかちの知識人で、コンセイユがその助手、ネモは世捨て人で、乗組員はその同志となるとバランスはいいのかもしれません。
それよりもネモ艦長がジェームズ=メイソン(「
スタア誕生」「
2つの世界の男」など)だったことに驚いた! 「2つの世界の男」の翌年なんだけどひげ面だし… でも「スタア誕生」と同じ年だし… 俳優さんて凄いよな!(←結論そこかよ)
たんぽこ通信 映画五十音リスト
[0回]
PR