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されど平穏な日々

日々のつぶやきと読んだ本と見た映像について気まぐれに語るブログ。Web拍手のメッセージへのレスもここ。「Gガンダム」と「ジャイアントロボ」への熱い語りはオタク度Maxにつき、取り扱い注意! 諸事情により、コメントは管理人が操作しないと反映されません。時々、サイトの更新情報など。

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済州4・3平和公園ほか

青い海からこんにちは。



今日はいよいよ4・3平和公園に行きます。

市外バスではなく、ツアーバスというのがいくつかの観光地を結んで走ってまして、それで行けます。
ただ、このツアーバス、1時間に1本と少ない上、12時のはなく、17時で終わってしまいます。直行できるのでそれなりに便利なバスではあるわけですが、4・3事件に対する評価といいますか、韓国政府か済州島特別州の自治体の痛し痒しな思惑を感じないではいられません。済州島において、重要な事件であるにも関わらず、腫れ物に触るような扱いと言ったらいいですかね。バス便がないのは内外の非難を浴びるだろうからしないけど、とりあえずありますよ的な。実際、4・3事件というのは済州島ではそういう扱いみたいです。なにしろ共産主義と疑われただけで殺された事件です。全島民の1/3が殺され、日本に亡命した人も少なくありません。パルチザンを狩るために内陸部の村落を潰したため、廃村になった村も数あります。そして現在の住民は事件後に移住してきた人が多いので、事件のことを知らない、あるいは当時の韓国政府の宣伝そのままに共産主義者の陰謀的な考えの人もいるのではないかと。
だから観光資源として4・3事件は大事にしたいけど、李承晩(イ=スンマン)に対して、まだ公式の批判的な記事の見当たらない韓国において、当時の政府批判は避けたいところなんだろうなぁと思いました。あんまり突っ込むとアメリカ批判にまで行かざるを得ませんしね。

そんなことを思いながら到着した4・3平和公園。



展示は相変わらずハングルと英文しかありません。あと、現地の人らしいアジュマの解説がありましたが、もちろんこちらも聞けません。ただ、詳細はわからないながらも「火山島(たまには第6巻)」での予習もありますので、だいたいの経緯とか流れはわかってるのは大事なことだと思いました。まったく予備知識なしに行くのは危険かもしれません。まぁ、予備知識のない人にとっては済州島は韓国のハワイであり、リゾート地なんでしょうけど、わしはそうは思えないです。
この後の、どこかの展示で見ましたが、美しいものをただ美しいと言えないことは悲しいことだと思います。

中のカフェで日本語の資料が読めてありがたかったです。ただ、読みふけっていたら終バスの時間ぎりぎりになってしまい、墓地とかは慌てて見学しました。

終バスに乗って済州市に帰りますが、このツアーバス、観徳亭広場に停車するそうです。観徳亭広場と言ったら、李芳根(イ=バングン)が最初から最後まで見下ろしていたところではありませんか! 喜んで下車します。

ここが観徳亭です。
 

見下ろす李芳根の視線は向かいのホテルかなぁと思いながら見学。

済州島は朝鮮戦争(という言い方は日本で、韓国では韓国戦争です)の戦渦を受けていないので復元した建物ではありませんから立ち入りは禁止みたいです。

済州島の守り神トルハルバン。

 

そこら中にありますが、本物というか公式のトルハルバンは済州島全体で45基しかないそうですよ?

観徳亭の解説。


「火山島」の最終巻にあったパルチザンたちの死体が積まれて、というシーンは想像しづらいところです。

観徳亭の中にある耽羅(タンラ)国の看板。


済州島は12世紀初めまで耽羅という独立国でしたが高麗に組み込まれました。そういうところはちょっと沖縄に似てるのかなぁと思ったりしますが、朝鮮半島の支配下に入ってからは流刑地にもされたそうなので八丈島のが近いのか…。

南京の明帝陵にもあった下馬房


朝鮮は15世紀に李氏朝鮮の世宗(セジョン)王がハングルを作らせるまで中国の漢字をそのまま使ってたそうなんで同じなんですね。読み方は中国とも日本とも違うんですが。それだけに朝鮮独自の文字を作らせた世宗王は今でも尊敬の念が強いようです。

さて、そろそろ晩ご飯の時間です。前日の食事が海鮮ラーメンというとってつけたようなメニューでお茶を濁してしまったので、たきがはとしては今まで「済州島に行ってから」と封印してきた済州島産の逸品を食べたいところです。そして、安くて美味い物が食べたかったら、市場に行くのがいいでしょう(蚕の蛹という代物にもお目にかかりましたが)。

ちなみに前日の海鮮ラーメン。



味は別に悪くないのですが、何が残念って、韓国のラーメンは麺が全てインスタント。しかも高確率で辛ラーメンです。当然、むっちゃ辛い。ハングルの先生に教わった「アンメッケ(辛くしないで)」という呪文も効きません。元のスープが辛いから(しかし、この呪文を唱えると、どうも日本人だと思われないらしく、あんまり辛くなくしてもらえませんでしたよ…)。

ちなみにこれが釜田(プジョン)市場でお目にかかった蚕の蛹の煮付け(赤枠内)。近所のスーパーで鯉の餌として売ってるバージョンしか知らないので恐ろしくて箸をつける気にもなれず。メインはチヂミ(パジョン)。



そして入った市場で見かけた済州島名物・豚の頭と足。



たきがはが頼んだ太刀魚の塩焼き定食。美味ぇ…



左端のは釜山で食べ損ねたカンジャンケジャンっぽいです。

日本で見かける太刀魚とどう違うのか、韓国で見る太刀魚はどれも1m以上の大物ばかりでお高いのでした。2万ウォンとかはざらで10万ウォンというのを釜山で見た…

ペンションに帰るバス停まで歩いていた時に見かけたにゃんこ。



バス停の案内。



こんなにわかりやすい案内は、あとは仁川(インチョン)で見たくらいでした。スマホのアプリじゃなくて神○中にも見習ってもらいたいですわい。

下りるバス停を間違えて、夕焼けを見ながらペンションに帰ります。

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