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されど平穏な日々

日々のつぶやきと読んだ本と見た映像について気まぐれに語るブログ。Web拍手のメッセージへのレスもここ。「Gガンダム」と「ジャイアントロボ」への熱い語りはオタク度Maxにつき、取り扱い注意! 諸事情により、コメントは管理人が操作しないと反映されません。時々、サイトの更新情報など。

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昆虫惑星

横山光輝著。講談社漫画文庫刊。

表題作のほかに「ポイント4」「宇宙船マゼラン」「91衛星SOS!!」を収録したSF短編集です。

「ポイント4」は超能力とバミューダ海域のような謎めいた海域での事件をかみ合わせた話。
「昆虫惑星」は「猿の惑星」の昆虫版とか言ったらネタバレもいいところ。
「宇宙船マゼラン」は謎の敵に核攻撃を受け続ける地球から出航したマゼラン号の冒険なんですが、これだけのスケールの話を短編に収めちゃうのが横山先生のすごいところ。
「91衛星SOS!!」は未知の惑星を巡る人工衛星についての話です。

相変わらず女性の登場人物が限られてしまう横山先生、「昆虫惑星」に唯一登場しますが、素顔が出ると微妙…

そしてSF漫画なのに巻末には時代漫画のリストが掲載されてまして、そういえば、講談社漫画文庫でいっぱい出てたなと思い、でも、そこに「三国志」とか「水滸伝」とか入れちゃうのはどうなのかとひとしきり。
ところで「長征」というのはまさか中国共産党のあれですかね? 「恋と十手とお銀ちゃん」もそうだけど、すごく気になる…

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艶書

山本周五郎著。新潮文庫刊。

戦前の著作を集めた短編集です。

表題作のほかに「だだら団兵衛」「槍術年代記」「本所霙河岸」「金作行状記」「憎いあん畜生」「城を守る者」「五月雨日記」「宵闇の義賊」「可笑記」「花咲かぬリラ」の11編を収録。うち、「可笑記」が半分エッセイっぽく、「花咲かぬリラ」が現代物で、それ以外は時代物です。

表題作の「艶書」は前に読んだ話に同じようなテーマのがありましたが、同じテーマを何度も練り直すというのが周五郎さんの特徴のひとつで、その最初の一編のようです。
「宵闇の義賊」はご存じ、鼠小僧次郎吉が主題ですが、義賊なんてものはないとする周五郎さん的には偽善者として描かれるので世間一般の評価とは雲泥の違いです。同じ鼠小僧次郎吉を芥川龍之介も書いたそうなので比較のために読んでみたいところですが青空文庫に入っていたかな…

「憎いあん畜生」は忍ぶ女で、これまた周五郎さんのお得意。

おもしろかったのは「可笑記」と「花咲かぬリラ」でした。「可笑記」は自分の情けなさを綴っちゃった文なんですが、作者31歳とは恐れ入ります。「花咲かぬリラ」は、たぶんこれだけだろうという帰還兵を主役にしたものですが、敗戦後ながら北海道で部下とともに酪農を目指す主人公がすがすがしく、将来を誓い合った女性を尼僧院から取り戻す展開も青春!って感じが珍しかったです。

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審判

フランツ=カフカ著。原田義人訳。青空文庫刊。

何の罪で逮捕されたのかわからない男、ヨーゼフ=Kが、込み入った裁判制度とか、そこに携わる人びとや親戚に振り回され、女性に気を取られているうちに最後は心臓をえぐり出されて処刑されてしまう話。

「変身」より、もっと嫌な展開でした。「不条理小説」として名高いらしいんですが、実際の事件も巻き込まれた人はこんな感じなのかもしれないと思った辺りが読ませる由縁かも。ただ、弁護士と縁を切ろうとした章が半端で終わっていたりして、カフカの死後に発表された未完の小説だったようです。

ただ、その割にはKがあんまり自分の裁判に熱心なんだか無関心なんだか中途半端な気がしましたが、本筋から離れて女性と乳繰り合う(まぁ、お下劣)主人公という展開は今読んでる「城」でも似たようなところがあるのでカフカの特徴なのかもしれません。

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変身

フランツ=カフカ著。原田義人訳。青空文庫刊。

ある朝、目覚めたら1匹の虫になってしまっていたグレゴール=ザムザの物語だったのは知っていたんですが、手塚先生にリスペクトしたっぽい短編(タイトルが同じだと思っていたら「ザムザ復活」だった)がありまして、その比較にどんなものかと思って読んでみました。

ら、最後、虫にさせられた(手塚先生のは人為的)男が虫として復讐を果たして去っていくのに対し、本家の方はずっと自分の部屋に籠もりきりで死んでしまうという落ちでした。あらあら。

その後、カフカの他の作品があったので読んでみたんですが、長編の「審判」というのがこれまた理不尽な展開で、今読んでる「城」というのも似たような落ちになりそうで、カフカって全般、こんな感じなのかなぁと思った次第。あんまり共感はしないかも。

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姜在彦(カン=ジェオン)さん訃報

朝鮮近代史」を書かれた姜在彦(カン=ジェオン)さんが亡くなられたとの訃報記事に接して驚いています。19日にお亡くなりになったそうです。

ご冥福をただお祈りするばかりです。

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